「追跡する意思」が引き金になる敵のスタンド能力によって雨粒までもが強力な攻撃となり、同時に警察にも囲まれてしまった定助と礼。重傷を追い病院に運ばれることが院長・明負悟への唯一の近道だと考えた定助は危険を顧みず雨の中へ走り出し大量にダメージを受け気絶。一方元カレで病院でバイトをする透龍と会っていた康穂は復縁を迫られ、力になりたいという彼からついに明負の写真を見ることに成功。しかしそこは東方密葉も写っていて……。
ジョジョリオン最新91話・本編ネタバレを含むあらすじ+プチ感想です。
#91 危険な追跡 その③(3)
参考:前回、第90話の感想はこちら( http://xn--qfusdo8o71s.seesaa.net/article/jojolion90.html )
先月に引き続き、今回もオラオララッシュを叩きこむ定助&S・Wが扉絵。貫き進む−-。ここからはもう槍が降ろうが近づくしかないですよね。
ページをめくるとラストの康穂と透龍の会話シーンからの再開で、冒頭で触れたようにこれまで後ろ姿しか捕らえられなかった院長の姿と、彼が押す車椅子に乗っている東方密葉に驚いています。二人に接点があったなんて。読者的にはかつて東方家の近くにその後ろ姿がチラリと見えた際に彼女が反応してましたし、康穂との会話などで彼女が知っていることは判明してますけど、ここまでの距離で会っていたなんて。これもまたDr羽に操られてる時の写真であり、密葉本人は記憶がないみたいな感じでしょうか。
動揺しつつも、なぜこの写真を持っているのか、と問う康穂ですが、透龍にとってはバイト先だから不自然じゃないし、院長の診察前にたまたま会っただけとのこと。彼は逆に康穂や定助が大学病院で何をしていたのか教えて欲しいと頼みます。それに対し「今は言えない」と断る康穂。それ以上は詮索しないようですが、僕個人としては未だに透龍は敵だと疑っていまして、定助の目的を「分かってるけどあえて質問してるのでは?」とまで深読みしてしまいます(笑)
院長について密葉から話を聞こうと決意し、先にペイズリー・パークを向かわせます。電線の中にドギャンと入り込んで走るP・Pの姿がかっこいいです。院長、そしてDr羽も"何かの目的があって"密葉を狙ってる。それはやはり「新ロカカカ」であり、もしそれが事実だとすれば、これまで定助たちに否定されてきた『苗を持ってるのは院長たちではない』という康穂の説をさらに裏付けているのではないかと推測します。それじゃあ果実は今いったいどこにある?スタンドだけじゃなく実際に自分も会うため、透龍に車を出してもらうのですが……。
舞台が変わって東方邸。新聞記事を読み、尋常じゃないくらい焦るつるぎ。そこにはオージローとマコリンの遺体発見のことが書かれています。こんなことに繋がるなんて。持つ手に思わず力も入り新聞はぐしゃぐしゃになり、涙を抑えるように両手で顔を覆います。少し顔の表面が何やらおかしくなってる様子。不穏なムードが漂います。
逃げ込むようにトイレに向かった息子を心配しながらも、残された新聞に目をやる密葉。彼女もやはり記事を見て驚きます。前述の二人の一件だけでなく、定助達のことも載っていますね。おそらくこないだ逃亡中の木の上で定助たち本人が読んでいたのと同じ(社の)新聞かと思われます。
ふと、これまでの違和感、何かが変という感覚が全て繋がっているのではと疑いだす密葉。鉄門の件でつるぎが無実なのは間違いないとしても、「偶然の何かが連続してるような」そう考えずにはいられない。
いまさら思ったんですが、もしかして鉄門の事故って明負の能力だったりするんですかね? 例えば本来はつるぎがターゲットだったけど、ペイパー・ムーンで勘違いさせたとか。んーでも押したのを見たって言ってるからな。違うかな。ぶつかって来たのが攻撃になるっていう能力とも合致しますし、いずれにせよもっと早い段階で予想してる人多そうですね(汗
料理を再開しつつ思いを巡らせていると、窓の外にその院長・明負悟の姿が。なぜこんなところに?困惑して気を取られたのか、ナイフで指二本を第一関節からズバッと……。うわ、痛そう……。スタンド能力、「アウェイキン3リーブス」で取れた指先にくっつく向きに力を加えて、なんとか繋ぐことに成功しますが、痛みで暴れた結果、食用油の中身が倒れガスコンロへ。一気に火が大きくなり、鍋の中の熱湯が彼女を襲います。3枚目の葉っぱ。A3Lの能力で弾き返す方向へ力を加えてなんとかやり過ごしました。やっと落ち着き、窓に視線を戻すとすでに院長の姿はありません。
「まさか」やはり彼からの攻撃を疑う密葉。「襲ってきた」「そういう風にも見える」その一方で「気を取られたせいの偶然の事故」とも取れる。でも何かパワーが繋がってる。彼はあそこで何をしているんだ?
騒ぎを聞きつけてやってきたつるぎ。「大丈夫」キッチンの隅からそっとのぞいただけなのに、なんと天井に飛び散った熱湯が落ちてきて、彼の顔面にヒット。例によって穴が開くほどの大ダメージです。何、まだ攻撃は続いていたたのか!駆け寄り彼を支えようとする密葉ですが、どうも様子がおかしいです。体の一部が角ばって、伸びていきます。それはまるで折り紙の鶴のように。「院長!」叫ぶ母。しかしつるぎによればこれは誰かのスタンド攻撃ではなく、東方家に代々伝わる奇病の症状のようです。ええ、こんなタイミングでこっちが来るのか。「時間切れみたいだ」「僕のスタンドで、これから暴走するみたいだ」セリフのフォントが弱々しいものになってるのでめちゃくちゃ切ない。このままどんどん折り紙になっていっちゃうのかな。「どこにだって敵はいるけど、きっと勝つよ」「勝つのは東方家」安心させるように、絞り出すように喋るつるぎ。
常敏を初め、家族中が集まってきてます。
と、ここにまだ憲助さんいるんですけど、明らかに遺体だったのはどの時点でしたっけ、ロカカカの収穫までを考えると、ほんとそろそろあそこに繋がると思うんですけどね。なんかイメージができない。この暴走は一時的なものなのか。もしかして治すために、完全に熟すの待たずにロカカカ使っちゃうとか?その場合、孫の病気を祖父に移す、という方向だと思うんですが、それならあんな風に隠れるようにズルズル引き摺らなくていいはず……とか色々考えちゃいますね。
その衝撃的な流れからまた一転して、今度は病室。一瞬つるぎかと思いましたが、顔が青年だし、枕元に水兵帽あったりして、定助ですね。いよいよ講演の当日。あれから日付が変わっています。一応容疑者なので警官が見回りに来ています。ただまだ定助は眠ったまま。と思いきや寝たふりをしていたようで「意識が戻ったようだが」とバレて近づいてきます。その瞬間を逃さず、スタンド能力で警官を気絶させます。おそらく大音量を耳元で聞かせたのかな?
「どうやら近づけたようだな」全身に繋がった管を抜き、いよいよ決戦の場所へと向かうとしたのも束の間、倒れ込んできた警官の腕が彼の腹部に落ち、さらにそれがめり込むように体内に入って……。これもまたぶつかる「攻撃」やっぱり追跡の意思がある限り終わらないんじゃないかー!
と、近づいたと思ったらまたピンチに追い込まれるというもどかしいところで今月号はおしまい。ただ順調に時間が進んでますからね、定助と院長はかなり近くにいて、残りの東方家メンバーの元には康穂と透龍が向かってて(多分)という流れなので、さらに大きく動きそうな感じ。
次回も楽しみです。
ジョジョリオン91話掲載のウルトラジャンプ11月号は10月19日<本日>発売。
電子版も発売。僕もいつも通りこちら購入しました。
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