ジョジョリオン 第87話 【ネタバレあり】 あらすじ 感想 (2019/6/19 更新) #ジョジョ

前回までは……
新ロカカカについての重要人物である、大学病院院長。彼の後ろ姿は見えているにも関わらず、追えば追うほど、「何か」がぶつかって来るスタンド攻撃を受けかなりのダメージを負った定助たち。この場は散り散りになり、後日再会することを決めて追跡を諦めることに。一方、マンション屋上階のプールでガールフレンドの愚痴を聴く一人の男。つるぎとその祖母の話によって、かつて吉良から聞いた「等価交換」の果実に思いを巡らせるが……。

ジョジョリオン最新87話・本編ネタバレを含むあらすじ+プチ感想です。


#87 オージロー再び その①(1)

参考:前回、第86話の感想はこちら( http://xn--qfusdo8o71s.seesaa.net/article/jojolion86.html )

トビラ絵はスタジアムで礼儀正しい姿勢をとる笹目桜二郎。前回の「オージロー」と胸のマーク、それからアオリ文章によってピンと来なかった人も、「いたねぇ」と再確認できる親切設計。本人に向けた矢印で、プロフィールが捕捉されています。吉良に「海を基盤に生きてるのか、陸の男なのか」となじられて心を病み、自分の指をかじって食っててしまったというエピソードも紹介。"さらに吉良のことを今も親友だと思ってる" というのがなんとも……。ジョジョリオン最序盤で、定助を吉良だと勘違いして襲ってきた時からめちゃくちゃ久しぶりです。(途中回想にも出たけど) あらためまして…というアオリも納得。

ページをめくるとそんな礼儀正しさはどこへやら、アーケードで地べたに座り込み、そこら中に飲食物を撒き散らしながら行儀悪くソフトクリームをほおばる彼がいました。この見開きページ、実は先日NHKで放送された「日曜美術館」のエッシャー回にて、ちらっと映っていた未掲載の原稿なんですよ。ウルジャン購入者はすでにオージローの再登場を知ってましたけど、コミックス派の人は「誰だこの新キャラ」ってなってたはず。
ラッパ飲みしたペットボトルを投げ捨てつつ、ひたすら東方フルーツパラーの写真を撮っています。傍らにはタブレット端末?も見え、内容をチェック。そんな姿を通行人のおばさんに咎めらえれ、心変わりしてゴミを片付けたかと思ったら道ゆく別の女性のキャリーバックにガムで接着してしましました。 セリフこそないですが、周りの人ドン引きしてるよコレ。冒頭のアオリ "完全なるクズ"、まさに!って感じの行動。
そこちょうどやってくる東方憲助。パーラーの中にはすでに鳩、そして大弥がいた模様。このスリーショットも写真に納めます。

場面変わって、意識が朦朧としながらも新ロカカカのことを思い浮かべるつるぎ。定助たちは院長を怪しんでいますが、実際のところは常敏+つるぎコンビが全員を出し抜いてゲット。クワガタ飼育室に隠しているんですよね。
彼が握りしめていたカエルの折り紙が落ちると、そばにいた赤ちゃんが何気なく触ってしまいます。どうやら場所は公園の噴水のようです。「この折り紙はダメよ」「ごめんなさいね」と拾って差し出してくれる母親。それに対して慌てふためるつるぎ。

「僕じゃない」「あなたがが気づいて」同様し、逃げるように走り去る彼。何もしていない?そういえば折り紙に触ってしまいましたね。ハッと気がついた時には手遅れ。いたはずの赤ちゃんの姿がありません。引き気味の絵になって判明、なんと噴水に落ちて溺れてしまっています。しかしつるぎが走って距離を取ってスタンド能力の射程を外れたおかげか、ちゃんと認識できるようになり、なんとか引き上げることに成功。「気がつかなかっただけだ」「気絶していただけだ」自分に言い聞かせるように叫ぶつるぎ。
まあ完全に無意識に発動しちゃってたんでしょう。コレはまあ事故ですし、結果的に無事だったから良かった。余談ですが、見えなくなる赤ちゃん、というと4部のあれを思い出しますね。

しかもつるぎの顔の皮膚が剥がれるような動きを見せ、それを実感して絶望します。いよいよあの奇病の症状がで始めたのか?さっきの意識が遠のいたのもそれか!「もう病気がきたのかもしれない」どんな病気もそうですけど、いつ悪化するのかと怯えながらっていうのは余計辛いですよね。ロカカカ、新ロカカカで何を治すのか、ジョジョリオンのテーマの「呪いを解く」が何を意味するのかに関わりますけど、つるぎくん健康になって欲しいなぁ。
ちなみにここで「校門でのミナちゃんの時にも僕は気絶していた」ということが判明。少なくとも故意に怪我をさせたわけじゃないのがわかったのも良かったですね。ダークサイドに落ちたのか、と思いますし、ここから未来に起きるであろう「憲助の死(?)」にどの程度関係してるかのイメージも変わってきます。

道をゆくサッカー少年たちの姿を横目に「僕は他の子供たちと比べて幸せなのかな」「何が揃っていれば幸せなのかなぁ」と哲学的なことを考えるつるぎ。憲助や常敏、色々な見方がありますからね。彼の父である常敏は、その幸せになるために必要な物を、強さ・力によって手に入れるっていうタイプでしょうけど、つるぎも影響を受けてしまうのか……。

そんな風に東方家そばの松の方へ向かっていると、男に引き止められます。でた、オージロー。まだベロンベロンとジェラートを舐めています。つるぎにクリーニング屋への道を尋ねる桜二郎。警戒しつつも詳しく話を聞こうとすると、彼の口から出てきたのは、ダモカンクリーニングと常敏の関係。資金洗浄に利用してることを知っていると、脅します。
「おじさん、誰なんだ」完全にビビるつるぎ。クリーニング屋のあった場所にはもぬけの殻だったため、今度はフルーツパーラーを調べようかなぁとさらに畳み掛けます。「つるぎちゃん、そっちへ行くな」こいつ、完全に素性を知った上で接触してきてる。

キメ顔で顔をなでつけ(?)「ここら辺で死んだ奴もいるそうだな」「ひとりは船乗りで医者だった」自分はサーファーで、その死んだ船医が南の島の病気を交換するフルーツがあり、それを密輸してる奴がいる話を聞いたことがあると説明。目的を明かし、危害を加えられたなくなければ話せよ、という、完全な脅しです。

パパ(常敏)を通報しない代わりに、彼に会わせろ。ジリジリにじり寄ってくる桜二郎。彼が指摘していた通り、きりたった崖に追い詰められてしまいました。あぶねー。そう思った瞬間、逆に落ちかけているのは桜二郎の方でした。とっさに枝に捕まって助かりますが、このすきに家に向かって走るつるぎ。なんとか振り切れるか?

桜二郎が指につけた補装具がポロポロ落ち、掴むのも限界になってきました。崖といってもそこまでの高さではなく、また枝がしなるおかげでダメージこそないでしょうが、完全に足止めをくらってしまいました。スタンド能力を使われたと推測、ということは他の東方家メンバーもスタンド使いだなと考えます。

なんとか振り切ったつるぎはソファーで休んでいますが、タイミングよく常敏が帰宅。心配する彼に、桜二郎との一件を話します。「パパが刑務所行きだって」後ろを向き、無言で聞く常敏。まずはつるぎの体を案じ、その上で「会話の内容にオレはいい訳はしない」とキッパリ認め、さらに敵の情報を再確認。当たり前ですがオージローとの面識はなく、全く予想外だった模様。「何もないところから湧いてくるみたいに」っていうのはわれわれ読者もかなり近い気分でしたよね、前回。ここで争奪戦に参加するのか!って。

ふと周りに目をやると、にわの花瓶が倒れ、窓が何者かに開けられた形跡を発見。汚れた足跡が窓から数歩だけ付いています。いつの間にか桜二郎侵入したのか?焦って新ロカカカの隠し場所へと走る常敏。つるぎもあとを追いますが、今のところは無事です。とっさに「そこの戸棚に」と漏らしてしまうのですが、もしかしてつるぎはここに隠してあるの知らなかったのか?それともまだあるから大丈夫だよってことなのか。盗聴を警戒し、人差し指で「静かに」のポーズをとる常敏。窓付近のドロがあるのに、カブトムシの部屋を含め家の中に入った形跡がない。明らかに変だと不審がります。なぜ窓だけを開けたのか。

そして常敏が気がついた、つるぎの手に握られた、スマホ。そして、手の甲のマーク。すげぇ、桜次郎はすでに操っていたのか。そしてつるぎに撮影させた。どこでつけられた汚れ/模様かはわからないし、自分のスマホじゃないと焦るつるぎ。すでに電源はついており、今なお、放そうとしても手から放せないと焦ります。

完全に自分のペースに持ち込めたことで余裕顔の桜次郎。マコリンに電話し、資金洗浄の証拠や、フルーツの存在、隠し場所についての情報を得たと報告。「これからフルーツ手に入れて帰るよ」と宣言。スタンド能力発動条件のため、彼は東方邸の屋上テラスに潜んでいたのです。

焦りまくるつるぎに対し「もうしゃべるな」「考えている」「今考えている」と静かに繰り返す常敏で今回はおしまい。クズほど強い。というアオリ、オージローを褒めてるのか貶してるのか(笑)

いやいや、ここでロカカカを巡る戦いに新キャラ出てきて、ワクワクな反面、さらにバトルやエピソードが増えてクライマックスへの道が遠のくのかな、っていう気持ちもあったのですが、逆にテンポ上がって一気にきましたね。(ジョジョリオン終わってしまうのもやだけど、結末を早く見たいという矛盾があるのですよ、わかりますよね )
オージローが予想以上に有能すぎる。資金洗浄について「ユニフォームのクリーニング」と装ってるといいう説明がありましたが、こうやってまたスタジアムというか球団と絡んでくるんですね。もはや病院関係以外の岩人間は出てこなさそうですが、久々にダモカン連中への言及があって
振り返るとともに、(過去になんども書いてますけど)いよいよジョジョリオンも終わりに近づいてるんだなぁって感じがしますね。

今回のタイトルがオージローで、「その1」とついてる以上、来週もこっちのお話、いよいよ[つるぎ+常敏]VS[桜次郎]に突入するわけですが、どうなるやら。つるぎが操られるということは、つまり彼に攻撃される可能性もあるわけで、家の中では父子対決みたいな状況にもなりかねませんよね。なんとかして常敏にもマークをつけようとしてくる。オージローのは直接攻撃するタイプのスタンドじゃないし、前回のように罠を仕掛けることもできなそうだし(つるぎたちの文字通りのホーム・オージローのアウェー)、どういう戦いか、今から楽しみです。
そして欲を言えば、定助たちがどうなってるのかも、ちょっとだけでいいので見せてくれるとさらに嬉しいかな、と。

なんにせよ次回もめちゃくちゃ楽しみです。

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