ウルトラジャンプ掲載の、最新78話本編のネタバレを多分に含んだあらすじ+プチ感想です。
#78 等価交換と大学病院 その②(2)
参考:前回、第77話の感想はこちら( http://xn--qfusdo8o71s.seesaa.net/article/jojolion77.html )
扉絵はTG大学病院の外観と、康穂&密葉の図。謎に近づくほど謎に取り込まれていく−−というアオリですが、このまま追いかけないとチャンスを逃しそう、でもそこには危険が潜むっていう今の彼女の状況を表してます。
それと改めて密葉さんの全体を見ると、色々と矢印があしらわれたデザインなんですよね。前回も触れたかも知れません。虹村さんを含めて、みんなスタンド使いだってことを考えると、この人も例外じゃない気がするんです。憲助がそれを知ってるかどうかは別にして。「スタンド使いはスタンド使いとひかれ合う」っていう格言が、一つ屋根の下に集まるって形で実現してるのは面白いです。常敏と結婚してるから「惹かれ合う」かな。
前回のラスト、車椅子を押されていた密葉は脚がボロボロになっていて、どう考えても、いわゆる「ロカカカの等価交換の結果」そのもの。78話のスタートもそこから始まり、思わずあとを追う康穂ですが、すでに二人(密葉と車椅子を押してる人)の姿はありません。リフトの時に彼女が語った「髪留め」で自身が体験した「頭皮のカサカサ」。密葉の脚に起こっていたことに酷似してる感じたため、定助に報告することに。
定助&礼コンビはと言うと、救急車を探って消防署にいました。メタ的なこと言うと、大震災を忘れないと言うメッセージでしょうが、[3-11]というナンバープレートの車の足取りを追うためです。しかし記録は一切なく、ましてや消防署の所属としてもなかったというのです。隊員の記録もなし。なるほど、普段から紛れていたんじゃなくて、今回のためだけに偽装したのか。
しかし朗報もあり、果樹園の監視カメラが枝を拾った一人の顔を捉えていました。当時車内での会話シーンがあった通り、定助も「もう一人運転手がいる」と予想。やはり次の敵は、少なくとも2人ということになります。その顔を康穂のスタンド能力で探してくれってことです。
ここでやっと彼女の要件を聞き返す定助。密葉のことを告げます。今朝あったものの、普段からあまり会話したことがなかったようです。まあジョジョリオンのこれまでを振り返っても、全然登場してないですからね。ましてや常敏自体が味方というより敵。まして今のロカカカの本当のありかを考えれば、文字通り敵対勢力です。その妻ですから、当然といった感じか。
脚の状態について告げると、礼さんも反応。無粋なツッコミかも知れませんが、スピーカホンにしてたんですかね、それで彼女の声が礼さんにも聞こえた(笑)彼女に警告しろ、と。二人で今すぐ病院に向かうので、彼女はすぐに離れろと。「絶対近づくな、いいね」これで引き下がったら物語が進まないよなぁ〜。
悩んだ挙句、とりあえず彼女が入っていた診察室の、担当医を検索。スマホというか、ペイズリーパークで検索。出てきた顔写真をよく見ると、それは先ほど定助から送られてきた「消防車に乗ってきた男の一人」その人だったのです。やっぱりか!これまで「名探偵コナンの犯人」めいた、黒っぽい表現で顔がよく見えなかったですが、これで確定ですね。プアートムの「病院なら、あの方がきてくれる」みたいなセリフの意味も繋がります。やはり普段は医者。
ちなみに「羽 伴毅(うーともき)」という名前。最初ルビの字が潰れててよく読めず、「ウサ」だと思ってました。大きい端末で読み直したらうーだった。ツイッターで書いちゃったよ、恥ずかしい。ipod touchで読むと潰れるんですよ。言い訳だけどね。大人は間違いをするんです。
そうこうしているとドアが開き、中から密葉が。普通に自分の足でたち、彼女とすれ違ってそのまま立ち去ってしまいます。病室に目をやると、医者の姿はなし。不思議なことだらけです。とっさに身を翻し考え込んでいると、やはり密葉は気がついたようで、康穂では?と話しかけてきます。一通りの挨拶を終えてしまい、この後どうするか、追求するか、それとも定助の指示通り深追いするのをやめるか悩む彼女。
最近デトロイトというゲームをめちゃくちゃ楽しんだために、この手の「どちらの選択肢を選ぶか」なシーンはかなりワクワクします。(脱線失礼)
聞くことを選んだ康穂。車椅子はどうしたのか、医者はどこなのかと尋ねます。豊胸や頭皮のアレルギーのことは覚えているが、車椅子でのことは全く記憶にない模様。白を切っている?それにしてはかなり自然。密葉自身も医師の不在を不審がってます。
ふと、側のテーブルに目をやると、石のかけらのようなものが二つ。
しかも診察机の引き出しからは、ペチャンコになった車椅子が……。やばい!
なぜか密葉はこの状況で液体を飲み海苔を食べてます。!。ケイ素サプリ入りウォーター、まさかこの女性は密葉ではなく、Dr羽?よく見ると、海苔を持った指がメコンメコンと膨張しています。
完全にやばい。定助に電話をかけようとしますが、即座に敵の攻撃もスタート。何かがこすりあうような音が鳴り響き、あまりの苦痛に密葉康穂共に何もできなくなります。よく見るとスマホのふちのところで、先ほどの石の破片同士がこすり合ってます。それを目にした次の瞬間、破片が彼女の耳の中に。
苦しみ気を失う康穂。スマホからは「間もなく病院につく」という定助の声が響きますが、間に合わなかった。密葉(のように見える者)によって、ズルズルと病室の中に引きづられ、やがて閉まるドア。「幸福」についての意味深な言葉を囁きながら、静かに決着がついてしまいました。
取り込まれていく…。というアオリで今回はおしまい。
フォロワーさんが「ホラー映画ぽい演出ですね」とおっしゃっていたのですが、「次の展開を予感させて怖がらせる」先生が好きそうな描写で終わりました。
仕組みは色々というか、「A)密葉は別の場所にいて、Dr.がそっくりに化けている」「B)密葉の中に乗り移るような能力を持っている(例えば彼女の体を"着て"いる)」など考えられますが、少なくとも次回、康穂のふりをして定助たちを油断させる展開になるのではないかと予想してます。スマホも忘れずに拾ってますし、なんでもなかった、って嘘つきそう。
ただ、今これを書いてて思ったのは、嬢敏との馴れ初めとか話せるのは、単に調べたというよりも、彼女の脳だから記憶にもアクセスできるって気もするんですよね。そうなると上で言うB案の方が近いのかなーとか。あの破片が康穂の中に入ったことで、康穂もまた"着られ"てしまうというか。
まあ荒木先生ですから、思いもよらない展開になりそうですけど、毎回続きが楽しみです。
そんなジョジョリオン最新78話が掲載された、ウルトラジャンプ9月号は8月18日(本日)より発売中。
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