前回までは・・・
優先順位を無視して危険を顧みずに仲間を助けようと走り、それぞれの機転によって岩人間+岩動物のコンビを倒した定助たち。一方でロカカカの鑑定を防ごうとする勢力は焦り、プアー・トムなる男が常敏に接触。彼のスタンド能力で協力すると言うのだが・・・。
本編のネタバレを多分に含んだ、あらすじ+プチ感想です。
#71 いつか見ていたもの
参考:前回、第70話の感想はこちら( http://xn--qfusdo8o71s.seesaa.net/article/jojolion70.html )
扉絵は康穂とその後ろにチラリと見えるP・P。"等価に見えるものの中に心理が潜む−"なんて言う意味深なアオリですが、今回は彼女が主役なのでしょうか。
ページをめくると鼻炉山(はなれろやま)を下山する三者を背景に、康穂の独白というかたちで前回までのおさらいが語られる。新ロカカカについては「肉体を細胞レベルで等価交換する果実」との説明がされ、"岩のような敵"が今後も待ち受けているはずだと予想する彼女。実際に竜巻を起こす岩人間「愛唱」を撃退してますし、知ってるもの以外にもいると考えるのは普通ですよね。
ここで若干ボロボロになった礼が彼女に謝罪とも取れる発言をします。「もう足手まといとは言わない」と。しかし今後の危険を考えれば彼女を守る(?)余裕があるとは考えにくくこれ以上は関わるなと改めて釘をさされます。前回も結果的には礼さんは「気に入った」としながらも、定助は彼の指示(優先順位)を無視して康穂を助けに走ってしまいましたからね。気持ちはわかる。
しかしそれを受け入れず、遠い目をしつつ何かを語り出します。それは彼女が13歳の頃。ここから回想がスタートします。公園で行われれていたフリーマーケット的なイベントで、とある髪留めを気に入り、貯金7800円をはたいて購入します。その事を母に話してもそっけない態度。両親は離婚し、康穂のみ定期的に父と会っているようですが、「あの人に見せたいからね」と皮肉めいた口調です。彼は山形にいるらしい。
その髪留めを使い始めてから異変が。それに気を取られすぎて友達の誕生日をすっかり忘れ、プレゼントどころかおめでとうの連絡までしなかったため周りからイジメっぽいメールが。「恩知らずは居る?」って言うセンスがなかなかシュール。忘れたプレゼントの代わりに奪われるパターンかと思ったら違いました。
さらに康穂の体にも影響がではじめ、髪や眉毛からはフケが、肘あたりの皮膚がポロポロと剥がれていってしまいます。薬もあまり効果は出ず。しかし勧められたミストを使った際に髪留めを外すと、嘘のように症状は消えています。
でも今度は別の問題が、あの髪留めが見つからないのです。必死になって探してもどこにもなく、母親に八つ当たり。父に会うのが面白くないから腹いせに隠したのだと決めつけ、怒鳴りつけてしましいます。ショックを受ける母の制止を振り切り、家を飛び出した彼女は階段を滑り頭を強打。これは痛い。気を失ってしまいます。
するとなくなっていたはずの髪留めが髪から落ち、蚊?のような姿に変身。まさかこれが生物なのか?再び髪の中に潜り込むと、口から出した舌のようなもので頭皮にダメージを与え続けてます。あのフケはこの攻撃の結果だったのか。なんか見てるこっちまで痒くなってきます。
康穂が自宅のソファーで目をさますとそこには父親の姿が。初登場かな?わざわざ家にまできてくれたことに喜ぶ彼女ですが、父の口からは意外な言葉が。それは新しい恋人ができ、家族もできるためにもう康穂とは会えないと言うことでした。身体的にきついときになんて事を言うんだ、ショックすぎる。と若干引きながら読んだのですが、次のページでびっくり、顔に亀裂が入り、父親だったものがボロボロに崩れていきます。傍らにはさっきの虫っぽい髪留め生物が。彼女から奪ったもので幻覚を見せたのか。
意識が朦朧としながらバスルームに向かった康穂。医者を呼びに行って戻ってきた母親が発見したのは、自殺未遂をして居る娘の姿でした。モノクロの漫画とは言え、とても痛々しい図です。
病院に運ばれた彼女ですが、傷はほとんど消え、さらに階段での頭の方も問題はないようで一安心。「見過ごされていいことなど一つとしてない」「大切なことがそのうち見えるといいわね」などと意味深な事を言う女医さん。あれ、この顔は・・。困惑して居ると彼女と入れ替わりに入ってきたセーラー服の男が「母が変な事行ったら謝る」といい、さらには間違って髪留めを踏んづけて壊してしまったと告げます。吉良GJすぎる。弁償することもできるが、[水晶らしきただの石]だと説明してくれました。
舞台変わって現在。最後に出てきた病室の二人はホリーと吉良吉影であり、彼女の言葉がひっかっていた。だからこそ壁の目で見ず知らずの裸の男(1話の定助)をとっさに助け出したのだと。「掴んだのは私だけど、引っ張り上げてもらったのは私」逆に救われた、みたいな表現はたまに見かけますけどグッときますね。意味のある出会いだったと。しかも彼女もまたホリーさんに助けられてたのか。
「私も定助と同じ動機」つまりロカカカでホリーさんの病を治すと言うこと。優先順位は理解している!(から次の場所へも同行する)と声高に宣言する彼女ですが、「わかったって、でかい声出すな」「お前の話なんてどーでもいいんだよ」ってぶったぎる礼さんがかなりシュールで面白かったです。相変わらず冷たい(笑)
それでも「誰かの頭に取り付いて「何か」を奪い取っている生物が居るのか?」とちゃんと彼女の話を聞いてあげてたし。普通唐突に昔話されたら驚くけど。
最後の2ページは果樹園にドールハウスを埋める常敏の姿。3人もこれから東方邸に向かうでしょうし、オゾンベイビー編スタートかな。と言うことで今月はおしまい。ラストのToBeContinuedで"髪留めの岩生物(名前知らず)破壊"ってなってました。倒したのは前述の通り吉良ってことかな。
今月は新しい章に入るかなって予想は外れましたが、康穂が主役の結構重要な回でしたね。これでもう呪いを解く=ホリーさんの病気を治すってことで8部の最終目的が決定なのかなと思います。と言うことは無事に実を見つけて、それを邪魔する敵を倒したら終わり?もっともそれがまだまだかかるでしょうけど、そう言うのが近づいてくると寂しくなりますね。47ページでした。
そんな最新71話掲載のウルトラジャンプ12月号は11月17日本日発売。いつもより2日早いので得した気分です。
【ウルトラジャンプ12月特大号、本日17日発売!】
— 荒木飛呂彦公式サイト「JOJO.com」 (@araki_jojo) 2017年11月16日
★表紙&巻頭カラー:王国物語/中村明日美子
★特別付録:ジョジョ30thステッカー「ジョジョリオン」
ジョジョリオン最新話掲載! 特別読切も充実! 詳細は
👉https://t.co/keOFu1juJL pic.twitter.com/Hq7WgFETcp
上のTweetの通り、8号連続企画ジョジョステッカーは最終回の8部。予想に反してごま蜜団子のシーンがなかった。
例によって僕は電子書籍で購入。上記の付録がつかないのでご注意を。
その分ちょっとお安いです笑
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