アイドルの握手会に出かけた東方常秀。グッズ売り場に置き忘れられていた財布をくすね、キャッシュカードから50万を引き出した彼だったが、使おうとすればするほど増えていくばかり。不審に思いつつもやりたい放題をするのだが、ある店で『ミラグロマンからの流れなんだろ?』という意味深なセリフをはかれる。困惑する常秀。
ミラグロマン 後編スタート。
本編のネタバレを多分にふくんだあらすじ+感想です。
#056 ミラグロマン その2
参考:前回、第56話の感想はこちら( http://xn--qfusdo8o71s.seesaa.net/article/jojolion56.html )
トビラ絵は常秀&ナット・キング・コール。なんとも言えない表情と、仮面ライダーぽくてなかなかカッコいいスタンドとのギャップに笑ってしまう。やっと髪型に慣れてきましたけど、なんというヘアスタイルなんだろ……。スタンド能力のネジにひっかけた『生き方を締めるも弛めるも己次第』というアオリがナイス。
自販機で飲み物を買う度にありえないお釣りが出てくる異常事態を目の当たりにし、本格的に調べ出ることにします。5千万を超える大金はざっと見る限り番号がダブっているわけでもなく、最初の50万がATMから出てきたことから偽札である可能性もない。本物の現金に間違いない。
だからって安心しないでもうちょっと焦ったほうがいいと思うんですけど。オンラインで買った舟券(競艇)も大当たりして5万が310万に増え、すると何故か手持ちのバッグのお札も増え、ついに穴があいて中身が漏れてしまいました。入らない分を笹かまぼこの紙袋に移しかえ、コインロッカーにしまおうとしますが……。
ここでふとお札を見直すと、番号の末尾がみな『13R』これは偶然なのか、それとも?
やっとの思いでトビラを閉めたのに硬貨や紙幣が溢れだし、風に舞ってしまいます。ロッカーに入れただけでも増えてしまうのか……。警官をはじめ、周りの通行人が近づき誰もが『どーぞ』とお金を拾って渡してくれるのですが、どう考えても飛んだ枚数より多くなっています。どうやっても減らずに増えていくばかり。恐ろしい。
ロッカーを諦め、金を抱えたままタクシーで自宅まで帰ることにしますが、ここでもまた同じ現象が。橋が通行止めになり、早く帰りたい運転手は常秀に降りるようにつげ、最初に無理強いした際にチップとして払った5万円を返そうとします。受け取れよ、返しますという押し問答をしばらく続けた後、無理やり胸ポケットに突っ込むと……。
不意にライターがつき、お札に火が。燃え出した紙幣はなんと、一気に増殖しはじめす。すべて番号は末尾13R。燃えながらどんどんと増えていくお札まみれになり……
自宅のソファーで目を覚ます常秀。朝になっており、あれはすべて夢だったのかと思いながら自室に戻ると、ドアを開けた瞬間大量の紙幣が。
よかった、夢オチじゃなかった。それにしても何をやっても増えていく一方ってこれ、解決方法ないんじゃないのかな?
ここで前回財布を置き忘れた青年が登場。名前は苦竹財平。すべてはこの男からの始まり。こいつがミラグロマンか?彼の家をつきとめ待ち伏せしていた常秀は掴みかかり、殺すぜと宣言。しかし彼は『ありがとう』といい、呪いについての『いきさつ』を話してくれます。
彼も過去にとあるホームレスにハメられ『ミラグロマンの紙幣』を掴まされ、どうやっても減らない現象になやまされていたという。しかもこの現象は警官を含め誰もが知っていて、用心している。自分から金を盗んでくれる奴を2年も待ち続け、ついに常秀が現れた。
ミラグロマンの都市伝説。彼は武器商人で大富豪になった男で、子孫も代々仕事を引き継いでいった。しかしある時代、訴訟に負け500億ドルを支払うことに。精神を病んだ商人は家族を殺した上焼身自殺したのだが、呪いだけが残り、この現象が今現在も続いている……。
呪いから解放される唯一の方法は、誰かに紙幣を渡し、そいつに『破壊』させること。燃やしてしまったことで今は完全に常秀が呪われ、苦竹は晴れて自由になった。2年のつらい日々を過ごした『呪われた先輩』として色々とアドバイスし、満面の笑みで感謝する苦竹ですが、すでに常秀は行動を終えていた。
ナット・キング・コール。彼が飲み干そうと破いたペットボトルの包装にミラグロマンの紙幣を貼り付けており、これで彼は『破壊』してしまったことに……。呪いの対象が移る!
そして"二度とオレの前に現れねぇよーに"ボコボコにする常秀。
他人からおっ被された呪いは、再びおっ被すことで解決。なるほど。
前回のラストにも映っていたバンドの広告トラックが再び登場。今度は『成功しているあいつらと違ってオレにはそんな才能さえない』と謙虚な姿勢を見せる常秀。今回の経験が彼を成長させた……?
常日では今までのところ(僕の中では)圧倒的にゲスキャライメージなんで、このまま覚醒して、(本人としては不本意ながらでも)定助とタッグを組む、なんて展開になったりして欲しかったりします。見直させてくれ。
そんなところで今月はおしまい。前回の予告で『後編へ』となっていたため、今回でミラグロマン編が解決するのはわかってましたが、こういう流れになるとは。『ミラグロマン』と呼ばれる人間なのか、あるいは『現象』なのか。後者だったわけですが、みんな知っていて呪いに関わらないようにしているというのは前作の予想どおりでした。お金に囲まれ、使っても使っても減らないというのはとても幸せに思えちゃいますが、実際そうなるとこんなにも恐ろしいんですね。常秀の奇妙な冒険、って感じで面白かったです。
来月はいよいよ花都の本格登場。今から楽しみです。
<8月20日追記>
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