ジョジョリオン 第105話 【ネタバレあり】 あらすじ 感想 (2021/2/19 更新) #ジョジョ

前回までは……
肩のアザから無意識に生じる「見えないシャボン玉」その詳細がわかれば院長=ワンダーオブUを倒す突破になるのだが、定助は未だにコントロールできずにいた。礼いわく存在してないから条理や厄災、スタンドのルールを超えていけるというが……。生存本能なのか、それが自分の脅威になる可能性を感じとった院長は定助への攻撃を取りやめ、その場を後にしようとする。一方で東方邸では康穂、常秀、透龍で緊迫した状況が続くが、上空から落下中のパーツはさらに二人に近づきつつあった。
「ジョジョリオン」最新105話・本編ネタバレを含むあらすじ+プチ感想です





#105 見えないシャボン玉

参考:前回、第104話の感想はこちら( http://xn--qfusdo8o71s.seesaa.net/article/jojolion104.html )

扉絵は腕をだらんとさせつつも片方の人差し指の先にシャボン玉を構えて発射する準備万端!な定助とその背後に控えるソフト&ウェットのカット。全てはあの日『等価交換』から始まった、というアオリ。いよいよ最終的な決着がつくのかと予感させます。
ページをめくるとその"あの日"の様子が描かれ、息絶えようとしている吉良吉影に対し、仗世文が新ロカカカを食べさせようとしている場面。この経緯が判明した当時もジーンときちゃいましたが、何度見ても胸が熱くなります。「生きるべきは君の方だ」「呪いを解いて新しい空を見上げよう」この空を象徴的に使うセリフがまた泣かせますね。新しい希望とか、自由、未来を感じさせます。この時この瞬間から「ホリーさんを救う」という使命が生じててたわけです。

舞台は現代にもどり礼さんが伝えた「見えないシャボン玉」に思いを回らす定助。柔らかいシャボン玉ソフト&ウェットと、そこに融合している吉良の爆発させる能力。見えない奴は「無限ゼロに細い線が回転しているからこの世には存在していない」存在してないからコントロールはできないが、「爆発的な回転」があるだけ。

今回っていうか情報が出てきた段階で一体どういうことなんだろうって僕なりに考えたり、あるいは他の方々の感想を調べたりしたんですが、やはり紐が回転してシャボン玉に見えている、というのは荒木先生が「ひも理論」から着想を得てると考えて間違いなさそうですよね。今回説明された文章を読んでもこういう理解であっているのかちょっと自信がないのですが(笑) そう形作ってると見えるだけで実際は違う=シャボン玉という形があるわけではない、だからワンダーオブUに対しても明確な攻撃だとと認識されない。という感じかな、と。

前回のラストで構えてた通り、指先から「普通の」シャボン玉を発射する定助ですが、案の定杖でガードされ、受け流されてしまいます。「オブラディ・オブラダ」と意味深な言葉を発する院長。しかしこの攻撃の最中、定助はアザの部分から「見えないやつ」が出てきたのをたしかに感じた模様です。ここに勝機がある!
さらに追撃の準備をする定助ですが、今の「オブラディ・オブラダ」は岩昆虫の名前であり、すでに彼への攻撃ははじまっている様子です。虫と言いながら節足がない特殊な生き物で、見た目は足跡の模様のついた丸いクッキーのようなものがずと繋がっている奇妙なもの。最初は手のひらに張り付いていたのが、定助が引っ張るとポコポコと長くなり、どんどん頭部の方へ向かって張り付きなが腕を登っていきます。大量にへばりついてて、正直きもいです。エジプトを舞台にした作品でのスカラベとかを思い出しました。

シャボン攻撃で振り払おうとしますが相手の方がスピードが上で、反対の腕にまでどんどん増加。ついには膝をつきそうになってしまいます。満足げに「きっともう追撃はできないね」とエレベーターの中から余裕の院長。
一方で康穂たちにも落下中のパーツがどんどん近づき、こちらもピンチです。意外にも(?)「康穂ちゃんはおれが守る」とスタンドを出しつつ身を挺してかばう常秀。ちょっとカッコイイところ見せるじゃないか。

その状況を知った定助は彼女のスタンドP・Pを自分の元に戻し、身を守る行動を取れと促します。しかし康穂はそうするどころか、能力を使ってエレベーターをとめ、院長の勝ち逃げを阻止します。「撃って定助」「もう一撃 撃って」彼女だけの声が響き、逡巡する定助、落ちてくるパーツ。時がゆっくりと動いてるかのごとく、シャボンのギャルギャル音が心なしかいつもより大きく聞こえてそうな緊迫感。こういう映画的な演出大好きです。

ダメ押しの「そいつに撃ち込んで」が決め手になり、顔面のかなり近くに指を伸ばし発射るする定助。アザからも「見えないやつ」が出ています。しかし結果は院長のスタンドの方が勝ち、不思議な力で持ってシャボン玉は空振り。この間も彼を襲い続けていたオブラディオブラダはついに定助の全身をおおい隠すほどになってしまい、倒れてしまいます。
康穂が叫び、自分のそばにP・Pを戻すと、一緒になって「見えないシャボン玉」も移動。彼女の携帯から出てきたそれは、透龍に直撃し……。

彼には何も届かない。『奇跡』以外は−。という超絶エモいアオリで今回はおしまい。

いやー、ついに届きましたね。厳密に言えば最近の京さんのあれとか、ちょいちょいダメージを与えてはいたんですけど、礼さんのいう「見えない奴なら勝てる」ってのが実現しつつあります。定助自身にもコントロールがきかないからこそ、予想外の結果になる。失礼を承知でいえば、こういう「勢い」とか「すごみ」で納得できちゃう展開もジョジョの魅力の一つだと思うんで、今回もめちゃくちゃ好きです。わざわざ冒頭で吉良たちの回想を入れてるので、『すべてはこの1発のために』っていう演出にもなっててジーンときちゃいますよ。劇中できっちり「融合したからここその能力」と受け取れるセリフになってますし、「爆発的な回転」って表現もしっくりきました。礼さんの腹部、抉り取られたみたいになってますからね。他の漫画で説明するのも妙ですが、螺旋丸を想像しちゃう。

他の人の予想で飛行機のパーツは最終的には透龍に激突するっていうのを見かけてましたし、僕も定助がワンダーオブUをどうにか倒して、それで彼も。なんて考えていたのですが。まさか「見えない奴」が直接 透龍を攻撃するとはねー。まあ本体を叩けば能力も消えるわけですが、康穂&常秀のこれまでを見ててその線は消えたと思ってたので、こういうことかーって呆然となりました。

ただ残念なことに来月は休載となりまして、再開は4月19日から。まだ結果は見えない段階ですが、少なくとも「形成逆転」のきっかけにはなってますし、どの程度になるかにせよ透龍がダメージを受けるのは確実なのでね。同じ待たされるのでも今回は少し辛さがマシです。あと○回で完結、とか出てくるのも覚悟してたので、なんだ、休載か。ってちょっとホッとしてたり(笑)

そうそう、荒木先生が作者コメントで自動運転について触れていましたが、流石に免許持ってないとダメだと思う。

105話掲載のウルトラジャンプは、2月19日<本日>発売!

今回も電子書籍で購入しました。




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