ジョジョリオン 第101話 【ネタバレあり】 あらすじ 感想 (2020/10/17 更新) #ジョジョ

前回までは……
TG大学病院でのワンダーオブユーとの攻防が続く中、礼の活躍によって岩昆虫を見事撃退した定助たち。しかし厄災の影響を受けたためか、敵を攻撃するはずだった「削り取るシャボン玉」という罠がなぜか礼に当たってしまい腹部にポッカリと穴が。絶望する定助だが、彼自身も気がついていない「秘密」があると指摘。目に見えないものとは一体。体は削れても服は無傷だった理由とは……?
ジョジョリオン」最新101話・本編ネタバレを含むあらすじ+プチ感想です。


#101 終わりなき厄災 その(7)

参考:前回、第100話の感想はこちら( http://xn--qfusdo8o71s.seesaa.net/article/jojolion100.html )


扉絵はペイズリーパークへのダメージがフィードバックして片腕が取れたような痛々しい姿の康穂。しかしその表情には苦しさはなく、どこか悟ったような、奇妙な冷静さを感じさせます。厄災渦中、希望を手繰れ というアオリも「渦」という単語のせいかコロナ渦まっただなかの僕ら読者へのメッセージにも受け取れるのは気のせいでしょうか?いや違う。

ページめくると雑木林の中から様子を伺う透龍の姿が。この前岩人間の生態、その成長の過程が描写されましたが、大人になっている彼もまた蜂をおびき寄せ、空な目で貪っています。東方邸ではほとんどの家族が戦闘不能ですし、ワンダーオブユーも一度は驚かされたものの無事に乗り切れたし未だ「高みの見物」といったところか。

しかし瀕死の礼が告げた希望については彼にもまた衝撃を与えたようで、「見えていないシャボン玉」が一体なんなのかは気になってる様子。しかし攻撃を受けなかったことで、ターゲットの全てが悪い方へ向かう厄災の中にいることを実感し、まだまだ彼が余裕な状況は変わりません。

一方で東方家で同じく瀕死の康穂の元に現れた常秀。常敏が死んだことを含め家の中がボロボロだということを彼女に報告していますが、悲しみと困惑、そして自身の無能さを悔やんでいるようで、自分で自分を殴っています。「オレのせいだ くそっ」いやそんなこといいから康穂助けてあげなよ……。

敵が近くにいて、新ロカカカを奪うために今度は本体が直接くること、定助と連絡をとるように説得しますが、常秀は聞き入れず。「君のことはオレが守る」なんてカッコつけてます。いや、この状況だと本当にカッコイイのか?やっといいところ見せてくれるのか?このブログに『ネジを使って腕をくっつけるのでは』というコメントをいただきましたが、ここで治してくれたら一気に株上がりますよね。

しかし彼が提案したのは新ロカカカを使うこと。鉢植えを持ってるのは知ってましたが、奪われないようにするだけじゃなくて、活用して助けようとしてるとは。(薬になった状態とはいえ)定助が使った時も結構予想外でしたが、主人公側がこんなふうに使うのは当初じゃ全然思っても見ませんでしたよ。SBRでいう最終ゴールのような、全ての敵を倒したあとのご褒美的な存在だとばっかり。

新ロカカカは未知の植物だし、まだ収穫時期が早すぎると慌てる康穂ですが、吉良吉影と定助の一切の事情を知っていて、「等価交換」することを決意してる模様。小さい方はまだだが成功すれば父も治せるし、つるぎの呪いを治せる。「オレはもう情けないヤツなんかじゃない」「オレがみんなを助けるんだ」目にはまだ涙が浮かんでますが、なかなか言うようになったじゃないの。男だな常秀!

これを盗み見ていた透龍も、新ロカカカの力がまだ分からない今確かめる=康穂たちを実験台とする意味でもあえて見逃す方針のようです。彼女のもまた厄災の中にいるわけで、不幸が起きるなら彼女、透龍にはなんの影響もないはず。
吉良と仗世文の時のように、康穂の腕を治すなら誰かと等価交換する必要があると説明するも、これまた常秀は納得の上できているようで、自分が治すと言い張ります。これには彼女もちょっとびっくり。そこまで覚悟してたのか。

「逆にすごく嬉しいよ」「役に立ててひとつになれるってことがさ」あれ?なんだか様子がおかしいぞ??「セックスの絆よりスゲェいいかも」「どんな形なのかな」「体位だよ」彼女の背中に覆いかぶさるように近づいてきています。やっぱりいつもの常秀じゃないか!康穂ピンチすぎる。しかもあえて触れませんでしたが、ここまでの間ずっと康穂を「ストロベリーちゃん」と呼んでますからね。もうダメだこいつ。彼女も叫びながら「こいつ……壊れてる」なんて絶望してますが、命の危機にあって、精神ダメージとか、そういう欲求が昂まってしまったとかチャチなもんじゃない、もっと恐ろしいゲスさですよね。

そのカオスな状況を礼によって冷静に見守ってる透龍ですが、枝に触れた時の音で康穂にバレてしまいます。いや、元カノが襲われそうだから冷静を欠いたと見るのが正しいか?しかし彼女ははっきりとその姿が見えたようで、「助けに来てくれる」と信じていた相手こそが敵だと、気付きはじめました。ジョジョリオン通してほんと康穂は本質に行き着くのが早いですよね。物事をちゃんと見れる。

その事実が彼女に覚悟を決めさせて、塾しきったであろう新ロカカカを齧ります。すると重なっていた常秀の足が康穂の足とくっつき、エネルギー的なものが一方的に流れ出します。そして思った通り、彼女の腕は「生えて」元通りに。対照的に常秀の同じ右腕はしおしおで短くなってしまいました。パッと見た感じ他の部分では変に融合とかしてないみたいですし、一安心ですね。常秀ただの回復要員(笑)。1話の間に株をあげて下げて、最終的にギャグ扱い、でもラスボス倒すために貢献。美味しいポジションなの……か?

一部始終を見ていた透龍も新ロカカカの力を確認できて「良し」と反応してますね。色々画策して奪おうするだけの価値があります。いつぞや書きましたけど、奪い取る相手さえ用意できれば、怪我や不調な部分をどんどん取り替えて不老不死にもなれるでしょうしほんとに恐ろしい果実ですよ。

「深く考えてなかったァ」笑っちゃうくらい狼狽る常秀を尻目に、決意した表情の康穂。すぐそばにいる本体=透龍と戦うのか、果たして。と行ったところで今回はおしまい。「相対するはかつての…」というアオリで終わってますから、本体は康穂が、スタンドは定助がって形になるんでしょうね。

個人的には「見えないシャボン玉」のことがまたお預けなのがとても辛いのですが、東方邸もラストバトルっぽくなってきましたね。すでに触れましたが、主人公チーム二人がそれぞれ新旧ロカカカを使うという展開も驚きますし、あまり戦闘向きではないペイズリーパークの康穂が本体と相対するというのも全く予想してなかったです。昨日発売になったジョジョリオン25巻、これはSBR完結した24巻を超えちゃってますからね。次回で終わることもないでしょうから少なくとも27はいきそうですし、ラストには間違いないものの、まだまだ楽しませてもらえそうです。

違うエントリで紹介してますが「岸辺露伴は動かない」が実写ドラマ化されることになって、ウルトラジャンプにはそのお知らせも2ページほどありましたキャスト陣のビジュアルが大きめの写真で載っています。ぜひチェックを。

ジョジョリオン101話掲載のウルトラジャンプ11月号は10月17日<本日>発売!



今回も電子書籍版で購入しました。






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