ゾンビーズ / 「ディセンダント」に続く、 ディズニーの青春作品。ただゾンビと言うだけで隔離されてきた少年と、周囲の偏見に流されず彼に惹かれていくヒロインとの交流を音楽と共に描く。

cheerleader_woman.png

DCOM(ディズニーチャンネルオリジナルムービー)の最新?作は、ゾンビと人間との恋模様を歌って踊る青春ムービー。契約してない僕は毎回Dlifeでの無料放送まちだったのですが、早くもAmazonプライムビデオ無料対象になったので視聴。ハイスクールミュージカルやディセンダント同様、音楽と共に大事なことを教えてくれる作品。
舞台はあたりをフェンスで囲まれ隔離された町ゾンビタウン。差別や偏見に悩まされていゾンビだが、ついに隣町の普通の高校へ通うことが認められ、アメフト部を夢見ていたゼットは大喜び。しかし初日に彼らを待ち構えていた現実はひどいものだった。そんな中でも偏見を持たずに接してくるアディソン。二人は種族(?)を超えて惹かれ合い……
あらすじ
舞台は郊外の小さな町シーブルック。ある日、地元高校の新学期が前代未聞の幕開けを迎える。なんとゾンビタウンの生徒達が転校してきたのだ。あろうことか、チアリーダーのアディソンと、ゾンビのアメフト選手ゼッドは恋に落ちる。人間とゾンビ、双方のコミュニティが二人の恋を否定し妨害する中、二人は力を合わせ偏見や価値観を打ち破ろうとする!(Amazonのページより)


ジャケットや上記予告ムービーでわかる通り、緑色の髪、白い肌、と言う以外はほぼ人間と変わらないゾンビたち。Amazonレビューだとと「ゾンビである必要がない」なんて書かれちゃってますが、個人的にこれはゾンビ物というジャンルではないと思います。
ディセンダントでもそういう要素がありますが、「見かけ、あるいは生まれで人を差別しちゃいけない」っていう非常にわかりやすいテーマを扱ってるのです。確かにゾンビじゃなくても成立します。そこに持ってきてこれはラブストーリーなので、「身分違い同士の恋」(から燃える、応援したくなる)という要素もある。

DCOMは主にティーン向けなので大抵そうなんですけど、自分に自信がなかったり、悩んでる人を勇気づけるお話が多いんですよね。今回だとそれがチアのスター選手であり、アディソンのいとこであるバッキーというキャラの言動にすごく現れてる。彼はとても完璧主義者で、劇中で行われる新入部員のオーディションでスパスパ失格にしていくんですよね。単純に技術が足りなくて、ならまだ納得できるんですけど、そればかりじゃなさそう。
誰しもがそういう理不尽な差別、レッテル貼りに晒される経験ってあると思うんです。わざわざネタバレ注意と書くほどでもないですが、この映画では「ゾンビだからって初めから色眼鏡で見て、知ろうともしないのはおかしいよ」って方向に流れていくんですけど、何もそういうわかりやすい部分だけじゃない。

それにもう一個印象的だったのが、ゼットが腕時計の設定をいじって、「半・凶暴化」(ちょっとだけゾンビの本性を目覚めさせて、パワーを使う)みたいなことするんです。これ、周囲に溶け込みたい、認めてもらいたいあまりに無理をしちゃうっていうのに見えて、これも特に思春期にありがちなあれだなぁって感じてました。その時はいいんですけど、いつかガタが来るんですよ。やっぱり本当の自分でいられる友人、人間関係じゃなきゃダメだなぁって。
それが後半それぞれの得意分野が生かされる演出などでもすごく感じますし、これは実際見るまで予想できなかった、アディソンの秘密なども関わってきます。同じディズニー映画ですけど、「ありのままの姿を見せる」って大切だなぁと。

アディソンは、たまたま好きになったゼットがゾンビだったというだけで、ゾンビのゼットが好きってことじゃないんです。ゾンビってのも彼の要素の一つだけど、全部じゃない。他の映画の感想でも似たようなこと書いた気もしますが、たまたま目が悪くてメガネかけてるくらいのノリ。ほらやっぱりいい意味でゾンビじゃなくても成立する物語でした。

忘れちゃいけないのは音楽面で、今回はチアリーダーを彷彿とさせるポップで明るい楽曲と、ゾンビたちが踊るかっこいい系って二つに分類できて、どっちもとても好きになりました。予告でちらっと見せちゃってるけど、序盤はそれぞれのイメージ通りのメンバーが歌い踊るのですが、終盤になると……。

今回はAmazonプライムビデオでの視聴でしたが、例によってDlifeで9月に無料放送があるので、そちらで録画、blu-rayに保存したいと思ってます。
ちなみにアディソン役のメグ・ドネリーは日本が好きで日本語も勉強しているとか。ハイスクールミュージカルを見てディズニームービーに出るのが夢だったという彼女ですから、ダヴキャメロン同様、他の作品での活躍が楽しみですね。

吹き替え版を視聴。


この記事へのコメント