ウェディング・ハイ / ひと組の結婚式を舞台に、新郎新婦、スタッフ、参列者、謎の男などクセのあるキャラたちが巻き起こすドタバタを描くコメディドラマ。バカリズムによる脚本を篠原涼子、中村倫也ら豪華共演で送る。

結婚式の「あるある」を誇張し誰もが共感しやすいドタバタ劇をバカリズムの脚本、『勝手にふるえてろ』などの大九明子監督で送るコメディ作品。式をあげることになったひと組の夫婦そしてその参列者たちのクセのある設定や、次から次に起きるトラブルをノンストップに描写。スピーチが流すぎて1時間オーバーなどの事件を解決し、人生の晴れ舞台が無事に終わるかのハラハラが楽しめる。
結婚を決めた彰人と遙だったが、式場選びや式のデザイン、そして誰を読んで何をしてもらうかなど準備段階での大変さに翻弄される。苦労しつつも当日を迎えられたが、前半でのスピーチやビデオで暴走した参列者によって1時間もオーバー。スタッフ決死のタイムアタック作戦が繰り広げられることに。一方で呼ばれたかったことであらぬ妄想をした元カレが式に乗り込むことを計画。しかし彼もまた思いもよらないハプニングが起きて……。
中村倫也、関水渚の新婚夫婦、メインスタッフの篠原涼子をはじめ岩田剛典、中尾明慶、向井理、高橋克実ら豪華共演の爆笑群像劇。
あらすじ
石川彰人(中村倫也)と新田遥(関水渚)のカップルは、担当ウエディングプランナーの中越真帆(篠原涼子)に支えられ、結婚式当日を迎える。二人の上司によるスピーチをはじめ、余興VTRや乾杯の発声など、結婚式お決まりの演目に張り切る参列者たちの熱意が暴走し、式は思わぬ様相を呈し始める。新郎新婦から助けを求められた真帆は、披露宴スタッフと力を合わせて式を円滑に進行すべく奔走するが、式場に遥の元恋人・八代裕也(岩田剛典)が現れてしまう。


冒頭でも触れた通りこれでもかってくらい誇張されつつも「こういう人いるよなぁ」をバンバン盛り込んでるのでずっと笑ってました。僕個人としてはそこまで何度も結婚式に出たってわけでもないんですが、この手の場で謎にはりきる人って絶対いるし、それがたとえば付き合いで呼ばなければいけない人だったら。
序盤で彰人が「居心地悪い経験あるからこそ、参列者に同じ思いさせなくない」っていうのが真理っぽかったですよね。

全体的に「なれそめVTR」ぽくそれぞれの登場人物の紹介が入って、彼ら目線の物語が展開してくので夫婦+プランナーというよりは群像劇。それが例外なくみんなキャラが濃いから面白かったなぁ。特にお気に入りは中尾くん扮する映像技術者。芸人の街ブラ番組で活躍してる彼が久しぶりに自由に作ってて頼まれた結果、【意識高い系】の極みに持ってくのマジでやばかった。先にネタバレしてしまうと絶賛の嵐だったのでホッとしました。フィクションとはいえこっちまで恥ずかしくなっちゃうからね。なお、現実であんな独りよがりな作品だとドン引きされると思います。奇を衒うのは絶対に避けるべきです。順番が前後しますが、タイムアタック編での【20分を3分で】って難題を押し付けられてできた作品は普通に感動的なだったのでその緩急が良かった。スタッフさんのヨイショがうま過ぎて笑う。

スピーチで暴走する二人も面白くて名誉挽回のチャンスだと奮闘するのも「わざわざお笑いワークショップに通う」まで行くのがまずすごいし、内容自体はあんまりわからないまでも「方法論」を心の中で解説しながらやってくのが「バカリズム、ノリノリで書いてるな」って想像しちゃってまたウケた。浮気がバレてってことが帳消しにはならないけど、とりあえずは腫れ物に触るような扱いからは脱却できるかな??高橋克美さんが必死になってるのはやはり面白いし、皆川さんも「基本コミカルを期待されてのキャスティング」が多い俳優さんなので出てるだけで笑ったし、他人の余興に対して細かいガヤやってて地味にウケた。

タイムアタック編はまあ割とそれしかないよねって方法をとるから予想通りだけど、スタッフさんがみんな全力だからこそ笑えます。ヒール脱いでダッシュしちゃうし。すでに触れたVTRとか、ケーキ入刀やキャンドルもそれは短すぎるだろ!ってツッコミ入れながらゲラゲラ笑ってました。料理長も偉い。

結婚式自体が舞台じゃなくて、その裏で同時進行していた物語があったのもすごい。もう一人の主人公である、元カレのユウジ。福田作品でもなんか「残念イケメン」的な扱いされること増えてきましたが、かなりかわいそうな役柄w よく腹痛ネタOKしたなぁ。こっちはこっちで一本映画取れるくらいのポテンシャルある内容でしたね。昔の恋人が結婚、でも自分は呼ばれてないしそれを友達づてに知る。ともに行動してる2人の友達も出番少ないながらキャラが立ってて、ずっと仲間だんだろうなってわかるのがいい。映画みたいに奪え、って言ってみたり訴訟されるかもね?って脅したり他人事だと思って面白がっててリアルでした。
男友達といえば新郎彰人の仲間も「きたがっている先輩」のエピソードがあるあるで苦笑だし、意外な伏線回収されてびっくり。引き出物も重要なアイテムですが、全部が綺麗に「そこにつながるのか〜」ってすごく気持ちいい。最初こそ元カレの暴走気味がコメディになってましたが結果的にすごくグッジョブでしたし、新婦の姿を見てそっと立ち去るところとかグッとくるし、なんともいえない爽やかな終わりでよかったです。

タイトルにもなってるように晴れ舞台であげる方も参列する方もなんか舞い上がってしまって歯止め効かなくなったりしますから、ひとしきり笑ったあとは迷惑にならないようにお祝いしようってちょっとだけ自分を省るきっかけになる、そんな映画でした。

WOWOWにて録画、Netflixにて視聴。
23年10月現在、ネトフリに加えアマプラやU-NEXTほか多くのサービスで見放題対象のようです。


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