冴えないゲームプログラマーがとある「ブツ」をめぐる争いに巻き込まれ、CIA所属の美女と共に逃走&バトルを繰り広げる。ミッションインポッシブルのジョゼフ・ブランドマイヤーが製作に名を連ねるコミカルなスパイアクション。監督、脚本をギレルモ・イヴァンが担当し、主演はマイク・キングスベイカー。
新作ゲームの発表会のためニューメキシコへと向かうプログラマーのマットだったが、空港で旧友に出会いひどく泥酔。ひどい状態で飛行機から降りると、なんとそこはメキシコのアカプルコ。わけもわからず困惑する中、彼が大事なものを持った運び屋だと勘違いされ謎の男たちから襲撃を受ける。謎の美女に助けてもらうも、「ブツ」を求める追手は次から次に現れて……。
ヒロインにアナ・セラディーリャのほか、マイケル・マドセン 、ポール・ソルヴィノ、ウィリアム・ボールドウィンら共演。
あらすじ
ニューヨークでゲーム開発の仕事をしているマットは、新作ゲームの発表会に出席するため、ニューメキシコに行くはずが、地元の空港で旧友と再会した際に泥酔してしまい、気が付くとメキシコのアカプルコにいた。しかも怪しい面々から世界に多大な影響を与える重要な情報を持っていると疑われて追われてしまうが、マットに心覚えはない。そんなマットはCIAの一員であり、彼を守るという女性アドリアナと行動をともにするが……。(WOWOW番組案内より)
原題が"Welcome to Acapulco"なのに 「エージェント・ウルトラ」に寄せた邦題だったりカッコいいジャケットだったりして、【主人公はダメ男に見えて実はすごい】系なのかと完全に勘違いしてましたが、完全に巻き込まれ系コメディです。予告動画にある通り、自身も銃を構えて敵を倒すっていうカッコいいシーンはあるにはあります。が、シューティングゲームで鍛えてるぜ、みたいな半ばギャグみたいな扱いですし、ヒロインも大して反応しないから「覚醒した!」的なカタルシスとかではないですね。
そもそも全体的にコメディにかなりの比重が置かれていて、見てるだけで楽しいです。マットが直接見聞きしていないシーンも含めてこちらに向かって感想を言ってきたり(いわゆるメタ発言)、なんでこんなことに〜って弱音吐きながらずっと命の危険と隣り合わせのギャップ。敵同士の諍いを含めて追手たちがすごいテンポで次々にやられていくので、結果だけ見ると結構な惨劇なもののひたすらポップに展開してくのも面白かった。あとはマットがヒロインであるアドリアナと相思相愛だって思い込んでるのもウケますね。
吹き替えでの視聴でしたが二枚目も三枚目もこなす真殿光昭さんだったのでピッタリ。セサミストリートのカーミットや、ジョジョの8部主人公定助(ゲーム他)、僕にとっては韓国ドラマ見るきっかけだったクォン・サンウ担当の人です。ほぼずーっと喋ってる。ステレオタイプの表現をすれば黒人コメディアンが主演のアクションコメディぽさがあります。あれは大抵二人組で掛け合いが楽しいけど、この映画はこちらに向かって話しかけてくるという違い。そういうのが好きな人はハマるかも。
とは言え主演のマイク・キングスベイカーは「ダークナイトライジング」でのスタントで賞を受賞するなどアクションできる方なのでふざけてるように見えて結構アクションも披露してます。高いところから飛び降りたり、前述の銃とか。主人公補正だけ生き残ってるわけじゃない。巻き込まれ系ですが度胸はあるし、好きだからアドリアナ守ろうとするし。個人的にはもうちょっと多くても良かったと思うんですけどね。プログラマーとしての技術で「意外とやるじゃん」はあるんですが、アクションでもそれがもっと欲しかった。
ストーリーとしてはすごく素直で、シンプルに「ブツ」を巡ってのドンパチがメインですし、潰しあって脱落してくから終盤あたりは特にスッキリした構図になってました。劇中でマットが「実はアドリアナが黒幕だと思ってた人いる?」ってこちらに話しかけてくるのは笑いました。若干その線も予想してた。主役に好意的すぎる美女、って大体裏があるからね。実際のところどうだったのかは……お楽しみに。冒頭に撃たれるシーンあるけどあれで死んでると思った人はいないだろうし、その後の展開は読み通りでした。
最終的な決着を含め綺麗に終わってくれたので爽やかだし、アクションやりつつ非常にコミカルであまり頭を使わずに見れます。舞台となるアカプルコもとても魅力的な場所なので、そこも注目ポイント。ワイワイ楽しみたい方には特におすすめです。
Netflixにて吹き替え版で視聴。
12:00
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