ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ / アメコミを実写化した第2弾。地球外生命体に寄生されるも良きバディとして暮らしているエディ。凶悪犯の取材中に噛まれて血を飲まれてしまったことにより、カーネイジが生まれてしまう。

凶暴な見た目とは対照的に愛くるしい存在感で人気を博したアメコミダークヒーロー実写映画の第2作。凶悪犯がエディたちの血液を飲み込んだことで彼もまたシンビオートに寄生され、カーネイジ(大虐殺)というモンスターとなってしまう。一度は喧嘩別れになったエディ&ヴェノムは犠牲を止めようとするが、相手の方が力が上で。トム・ハーディ主演。アンディーサーキスが監督を担当。
地球外生命体であるシンビオートに取りつかれてしまったものの、生きるために必要でも人間の脳みそを食べないなどのルールを決めて有効な相棒関係を築きつつあるエディとヴェノム。凶悪犯キャサディの調査に刑務所に行き、そこで噛みつかれて血を飲まれてしまうのだが、それによって彼の中に新しいシンビオートが寄生し、カーネイジとなって脱獄。彼らの復讐はエスカレートして……。
ミシェル・ウイリアムズが続投のほか、新キャラにウディ・ハレルソンとナオミ・ハリスら参加。カーネイジの日本語吹き替えは片岡愛之助。
あらすじ
地球外生命体のシンビオートは、ジャーナリストのエディ(トム・ハーディ)に寄生したものの、食欲を制限されてストレスを溜め込んでいた。そんな折、未解決事件を追うエディは、刑務所に収監中の死刑囚クレタス・キャサディ(ウディ・ハレルソン)と再会する。猟奇殺人を繰り返し、死刑執行が迫るクレタスは突然エディの腕にかみつき、彼の血液が普通の人間とは違うことに気づく。(シネマ・トゥデイより)


PG指定すらついてないので映像的にはそこまでグロ、とは思わないのですが、なんかヌルヌルした肌に歯がいっぱい。直接はうつさないけどニワトリとか……なんてあるので苦手な人はいるかもしれません。ご注意を。でもそんな凶暴な見た目なのにヴェノムがめちゃくちゃ可愛らしいというギャップが最高で、この2作でも健在どころかパワーアップしててほんと癒されましたよ。

基本的に1作目で一応二人のチームワークはかなり完成してて、「俺たち」という言葉が表す通り一人の肉体を介して最強のバディって印象です。しかも偉いのがずっと食欲に関して我慢してて、人間を食べずにチョコレートかニワトリでなんとか誤魔化してる(食糧として買ってきた2羽には愛着が湧いてペット感覚になってるのもさらにグッとくる) タイヤに噛み付いてるのとか健気すぎるだろう。

仕事面でもかなりのサポートで、膨大な知識があるのに加えて一度見たものは完全に再現。それによって未解決事件を解決してしまったりします。あれめちゃくちゃ羨ましいなと思う。なんかエディは恋愛も仕事もうまくいかないみたいなテンションになってるけど、ああいう風に隣に誰かいる(体内に寄生されてるけど)だけでかなり救いだと思うんですよね。「アンと復縁させたろ」とか「心の傷は癒せなくてごめん」みたいなのが可愛すぎる。結果的には部屋を滅茶苦茶にしちゃうけど、食事の準備してくれたり。ほんといいやつ。彼もまたそのありがたみがわかってないわけじゃないんだけど、気がおけない間柄だからこそ苛立ちをぶつけてしまって喧嘩別れに。

よりによってカーネイジが大暴走するタイミングでエディ一人ってのが辛いよね。この離れてるシーンをちゃんとヴェノムサイドも描いてくれたのが良かった。仮想パーティでみんなから肯定されて、いい気持ちになって。説教くさくならない範囲で意識せずに『差別や偏見を無くそう』って目セージこめててたのも好き。でも一番やばかったのは「エディにも見せたかったな」って寂しそうに漏らすとこ。

今回も一瞬だけ「シーヴェノム」になって、アンが二人を取り持ってラストバトルへなだれ込みます。単なる人質要員てことでもなく。彼女の婚約者ダンも含めてカーネイジを倒すのに結構貢献してくれてたな。あと枠役だと雑貨店のチェンさんも好き。正体知ってるしね。そうそう、初見では気づかなかったのですが乱れた雑誌の陳列を直すシーンで表紙にスタンリーの顔が出てきます。

MCU作品に比べると97分と少し短めですが、最後の1/3でガッツリ戦闘が描かれる感じです。カーネイジは大量の腕?触手もあるし、完全にパワーも上みたいでかなりピンチになりますし、口から衝撃波出す女性もいるので勝ち筋が見えません。原作を知らないのですが、彼がヴェノムをファーザーって言ってるから、キャサディが血を飲んだことで新たに生まれちゃったという風に理解してます。間違ってたらすみません。教会が舞台だから牧師さんがその言葉に反応するの面白かった。あと鐘があるから、戦ってる最中になると強制的に人間状態に戻されてしまう、などコミカルな要素も忘れてないのが良かった。

喧嘩別れして、でもまた一心同体になって、という今作も二人の友情、絆が強調されてるから突破口もそこにヒントがあって非常に説得力のある勝ち方なのも良かったですし、一人称の使い方が対照的でした。ヴェノムを中村獅童さんがやってるから、カーネイジは片岡愛之助さん。エフェクトかけてるから言われないとわからないですけどね、ヴェノムをさらに好きになる、いいヴィランでした。

僕は先に「スパイダーマン ノーウェイホーム」を見ちゃってましたが、コラボするようなシーンがポストクレジットにありますので、最後までお見逃しなく。一応この作品はソニースパイダーマンユニバース=SSUの2作目で、先日レンタル開始した「モービウス」など今後もスパイダーマン関連作品がバンバン公開予定、そしてヴェノム自体も3作目制作決定なので楽しみに待ちたいと思います。

見た目がダークなものの、とっても愛くるしいキャラとのバディもの。敵も悲しい過去で共感しやすいという割と王道なエンタメムービーですのでビジュルが平気という方はぜひ1作目ともどもどうぞ。

Amazonプライムビデオにて吹き替え版をレンタル。(週末限定で199円でした)

トムホスパイダーマンが結果的に「ホーム」縛りだったのを受けてこの映画も原題のままカタカナでいくって方針にしたってインタビューで見ました。下手に意訳しないでそういうパターンで全然ありですよね。

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