主演はウィンズロウ・フェグリー。オフィリア・ラヴィボンド、ウォーレス・ショーンら共演。監督は「プーと大人になった僕」脚本や「スポットライト 世紀のスクープ」などのトム・マッカーシー。
あらすじ
オレゴン州ポートランド。11歳の少年、ティミー・フェイラーは町一番の探偵を自称しており、トータル・フェイラーという探偵会社を立ち上げていた。ティミーは相棒のホッキョクグマ(トータル)と一緒に町の安全を守るべく奮闘していた。そんなある日、ティミーが愛用していたセグウェイが行方不明になるという事件が発生した。事件の背後に陰謀の存在をかぎ取ったティミーは、親友のロロをも巻き込んで捜査に乗り出すのだった。(wikipediaより)
予告をよく見ればわかったのでしょうが、残念ながらホッキョクグマのトータル君はしゃべりません。ディズニーなのでちょっと期待してしまった。基本的には主人公のティミーを追いかけ、助手として時に活躍し、時にやくに立たずといった働きぶりでこれでもかとモフモフっぷりは堪能させてれるので期待通りの可愛さではありますど、ちょっと寂しかったり。そもそもこんな巨体が街中でうろついててパニックにならないのか、という思いもあるのですが、その辺りは劇中ではハッキリと描かれません。つまり本当にトータルが存在してるかどうか、というのはあまり本筋には重要ではないのです。父親が出て行った日に現れたり、任務に失敗しては「(助手として)原点だ」ってティミーが何度も言う部分から大人の視聴者はなんとなく察することはできますけどね。
トータルの存在も含め、どこからどこまでが現実で、どこからがティミーの「深読み、妄想」なのかってのがわからないように出てきて、そこが面白かったですね。ロシア人の数が多いことで何かを企んでいるのと信じていたり、上記あらすじにある「セグウェイ」意外にも「リュックサック紛失」「ハムスターの死」など、いやそんな大事じゃないのでは?っていうのをどんどん突っ走って捜査していく。11歳の子供がプロの探偵さながらの振る舞いをしてるところが微笑ましくて。敏腕少年探偵が白熊を相棒に難事件解決!?っていうのを予想してた身としては意外でしたが、これはこれで面白さがありました。
いわゆる空想の世界に使っててて、学校の先生とかも「このままでは中学で苦労しますよ」って評価なんですが、母親や図書館の人など割と周りの大人たちが好意的に扱ってくれるおかげでティミーはそこまで大失敗を経験せずにきてしまいました。それはいわゆる「優しい世界」で見ていてとても和むんですけど、中盤から終盤に流れがいく時に母親にキレられてしまうんですね、その落差が結構きつくて、こっちまでビクッとしたしめっちゃ落ち込みました。
振り返ると作品のテーマとして「いや、想像力たくましいままのティミーで良いんだ」という方向で進むため、そこからの大逆転といいますが「名探偵」と言える活躍をしてくれるので最後は気持ちよく見られました。母親の恋人も彼の言葉を必要以上に否定せず、ちゃんと協力してくれるからこその展開だし、その後も別の事件解決に一役買ってくれて劇中屈指の良い人っぷりでしたね。一方で可哀想なのはクロッカスさん。おお、ここで冒頭のシーンに繋がるのか、と思わせて違うし、
結構なハイテンポでサクサク進むし、現実とファンタジーの狭間のような展開、さらに随所にユーモアがあるので飽きさせずに最後まで見ることができました。一体どうなるんだ?って大人も先が読めないし、描かれてること全部が現実だと思ったとしても大冒険なので子供にとっても面白い作品だと思う。そういう意味でも万人向けですし、すでにふれた「想像力の芽をつまない」ことの大事さをといてるのも含めディズニーらしい映画だったなぁと思います。
ディズニー+にて吹き替え版を視聴。
サブタイトルはティミーの口癖である「間違いが起きた」から。彼の本名のフェイラーは失敗という意味のスペルなんですよね。失敗しても挽回すれば良い、そんな気持ちにもさせられました。
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