超能力を持ち、悪事を働く「ミスクリアン」たちの脅威がある世界。学生時代に仲良くなり親友になったリディアとメアリーだが、ある出来事をきっかけに疎遠に。そこから時はたち中年になった二人だが、インテリだったメアリーはかつての夢をかなえてスーパーパワーを手に入れる方法を確立。同窓会にこないことで訪ねてきたリディアが不注意で装置をいじってしまい、彼女の体に変化が……。スーツをきたおばちゃん二人が大活躍する超能力ヒーロー・エンタメ作品。
ポム・クレメンティエフ、メリッサ・レオら共演。
あらすじ
超能力を持つ悪者たちがはびこる現代。かつての親友で喧嘩別れをした幼馴染は、普通の人間にスーパーパワーを与える研究に成功していた。街を守るため、再会した二人が立ち上がる。(予告動画概要欄より)
Netflixの怒涛の連続配信の目玉の一つとして、予告の時点から楽しみにしていた作品。正直「おばちゃん二人がコスチュームきて超能力ヒーローやったら面白くないか」というアイディア1本で勝負した作品だと思いますが、そこにアカデミー賞、受賞＆複数回ノミネートの大女優二人持ってくるあたりが流石です。
個人的には普通に王道ストーリーをやってくれればそれだけでも「バカバカしいことを大真面目にやるおかしさ」で十分だったと思うんですがコメディの比重が大きいですし、、主にメリッサが中心となって結構お下品ネタも。あとはそこまでじゃいけど、変にリアル造形になってるカニの手があれしたり、生の鶏肉食べるシーンが複数回あったりと、若干「おぇ……」となるところもありました笑。トレーニングの際の顔面注射も結構きついかも。
意図せず超人血清(みたいなもの)を取り入れてしまったリディア(メリッサ)が、悪と戦うために訓練。一方でそれを開発し、もともと自分が使うつもりだったエミリー(オクタヴィア)も薬を摂取し、最終的に二人のコンビとなって、「サンダーフォース」として街で悪党退治をするというのが基本的なストーリー。序盤から存在が示されていた、エネルギーを放出する女悪党"レーザー"や、そのボス、すでに触れたカニ男などが出てきて、同時進行で行われている選挙戦とも絡んで進行していきます。
ちなみに能力はリディアが超怪力でエミリーが透明化。劇中の説明だと本来は二つともエミリーの予定だったようですが、透明の方は力がないのでスタンガンで戦います。電圧の関係で使う時だけ透明が解除されちゃう設定なので、「いきなり現れてビリビリ」ってちょっとカッコ良かったです。まあX-MENほどスマートじゃないんですけど、二人で連携しててそこそこ見応えあります。個人的には終盤に出てくる能力者が一番好きですけど。
その二人も子供の頃親友→喧嘩別れ→再会するも格差がすごいことに、って感じで最初はギクシャク。本人よりもエミリーの娘と先に仲良くなるほどですが、悪態つきながらも訓練に耐えてるうちに元に戻っていくのはグッときますし、ほんわかしてたらおばあちゃんが「LGBTなんでしょ、知ってた」って勘違いしちゃうのがなんとも(今のご時世ネタにしていいのか、とか気になっちゃう)
過去にメリッサと共演してたジェイソンベイトマン扮するカニ男との奇妙なラブロマンスもありますが、敵側ではこの人以外基本おかしいので相対的にまともに見えてしまう不思議。予告動画の時点で結構やばいこと言ってるのに。体が異質になってしまったことの不便さが垣間見れて、怪人として悪いことするしかないよなぁと少し同情したりしなかったり。妄想の中で踊るところ面白かった。
正義のヒロインものなので当然ハッピーエンド意外あり得ないわけですが、最終決戦、ラスボスとの決着は一瞬だったもののその後にまだピンチが残ってるくだりは若干ハラハラしましたね。正統派ヒーローっぽい行動するところもナイス。ふざけたおばちゃんだけどずけずけ物言うのが気持ちいいし、初めから好きになるタイプの主人公だったから、最後まで感情移入して応援できました。
直近だと「ある女流作家の罪と罰」っていう、コミカル要素あるものの割とシリアスな作品だったのでまたメリッサのコメディエンヌっぷりを堪能できてよかったです。最後に見たオクタヴィアは「魔女がいっぱい」でこれまたまともな役でしたし。
余談ですが、本物のジョディ・フォスター見たら爆笑しちゃう自信がある。
Netflixで吹き替え版で視聴。
ある女流作家の罪と罰 (吹替版)
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