ザ・ギフト / 引越し先であった、夫の同級生。当時から「不気味」とあだ名されていた彼は、夫婦の元をたずねては色々なプレゼントをくれる。不信や苛立ちは募るばかりだが……。パラノーマルアクティビィのヒットメーカー製作によるサスペンスドラマ。

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パラノーマル・アクティビティ』のジェイソン・ブラム製作、監督は劇中でプレゼントを贈り続ける不気味な男も演じているジョエル・エドガートン。
家を買い、新たな生活がスタートした夫婦。買い物をしていると夫の同級生だと名乗る人物ゴードに会い、会話を交わす。そこまで仲が良かった訳ではないのだが、サイモンは引越し祝いをプレゼントしたり、何かと彼らの住まいを訪ねるようになる。だんだんと疎ましく感じる夫サイモン。ついにはっきりと「来ないでくれ」と伝えるが……。
夫婦を演じるのはジェイソン・ベイトマンとレベッカ・ホール。善意だけにむげに出ない恐怖。不気味さ。そして衝撃のラスト。
あらすじ
転居先で幸せな生活を送っている夫婦サイモン(ジェイソン・ベイトマン)とロビン(レベッカ・ホール)の前に、サイモンの高校時代の同級生だというゴード(ジョエル・エドガートン)が現れる。再会を祝いゴードは1本のワインをプレゼントし、その後もたびたび二人を訪ねては贈り物をし続ける。次第にその内容がエスカレートしていき、二人が違和感を抱くようになると、周囲で異変が生じ……。(シネマ・トゥデイより)


予告動画ですでにその不気味さが際立っていると思うのですが、前述の通り監督も務めたジョエルエガートンの自然な演技がとても光っていて、ものすごいのめりこんでしまいました。あのね「やばい人オーラ」が出てないんですよ。中盤ちょっと不穏な空気が漂う瞬間もあるんですが、基本的に下心とか思惑とか一切なしの、「ただ同級生に再会できて喜んでる人」なの。悪意なしの。

だから最初からなんとなく嫌いになりきれない思いもあって、「そんなに嫌がらなくても」っていう奥さんの反応が一番近かったと思います。ちょっと引いちゃうし、他人との距離感が取れない人なんだなぁと思うけど、本当に自分たちのことを思ってくれてるわけで。ただ多くのシーンで夫の外出時だったのがちょっと怖いんですよね。サイモンが茶会してる通り、奥さんが好きなのかな、そういう変態っていうオチなのかって。

ただそう言ったサイモンの態度に「おや?」と思ってると、段々と彼の本当の姿が見えてきたり、過去に二人がどういった関係性なのかが明らかになって一気にそれぞれに抱くイメージが変わっていきます。この辺りの切り替わりが本当にぞわぞわして、上手いなぁーって思いながら見てました。それがわかったところでゴードに害はないって判断するのもダメだと思うし、ああいう悲劇があったからこそ何するかわからないという恐怖。ただ言えるのは、奥さんだけは普通の人だってこと。

だからこそラスト、彼からの最後の贈り物が示唆される部分では本当なんとも言えない気分になります。ロビンはあくまで「サイモンの夫」だったからゴードの今回の奇行のターゲットになってしまったのであって、基本的に大事にしてたと思うんですよね。だから僕個人的には「そういう風にも解釈できるようなアレ」なのだな、と思ってます。サイモンにとってはこれだけもかなり意味があるはずなのでね。

これまた全体的に暗い場面で淡々と進む作品ですが、新居と、成功しつつある仕事、ロビンの辛い思い出から離れて、幸せな新生活っていう明るい光の中に差し込んでくる影。って感じでめちゃくちゃ引き込まれて、サスペンスとしてかなり見応えありました。
製作を担当したジェイソンブラムを調べるとパラノーマルアクティビティ以外にも有名作品にかなり携わっていて、なるほどそれでホラーが得意な引き込まれる映像が上手いのかと納得しました。


スターチャンネルにて字幕版を録画、視聴。

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動画はこちら
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