突如としてタイムトラベラーたちが現れ、2051年の地球では未知の生物と人類の戦争が起きており、かなりまずい状況だと知らされる。ジャンプ装置で現代人に7日間だけ未来へ飛んでもらい、ともに戦うことを要請する。適合不適合があるために兵士以外の民間人からも選ばれるようになり、高校教師のダンも参加。兵士として戦闘経験がある彼にとっても、未来の地球は想像以上で……。
エイリアンの恐怖、ド派手アクション、父と娘、そして父と息子の絆を描く超大作。
あらすじ
2051年から現代にやって来たタイムトラベラーグループにより、30年後に人類は未知の生物との戦争に敗北するという緊急メッセージが伝えられる。人類が生き残る唯一の方法は、現代に生きる兵士と民間人を未来に送り、戦いに加わることだった。幼い娘を持つ高校教師のダン・フォレスター(クリス・プラット)は、娘の未来のために戦う決意をする。
予告の時点でめちゃくちゃ引きつけられて楽しみだったんですが、実際に見始めたらまあすごい。UHD,HDR、おまけに音もいいので、対応してるテレビ等で視聴するとかなりの映像で圧倒されますので、環境があある方はぜひ。これをスマホとかタブレットで見ちゃうのはちょっと勿体無い。
大抵のタイムトラベルは行ったら行きっぱなしとか、あるいは「帰れないけどこれで自分が元いた世界を救えるなら」的な感動に持ってくパターンも多いのですがきちんと『7日間で自動的に現代に戻る』という装置を腕につけているのでちょっと珍しかったなぁと。「その時点で生きていると判断されれば」なんて注釈があったので誤作動する流れもあるのか?とか予測しましたけどね。結論からいうと未来での戦いを経て、今度は現代での戦いが待ち受けていますので、ダンはちゃんと帰ってきます。
共に未来へ飛ぶ面々もなかなか個性的で、和ませ担当役のチャーリーや、歴戦の兵士ドリアンなど全編を通じて魅力的。それぞれに人生があって、どんな思いで戦ってるかがかいま見えるところが良かった。ダンはもちろん家族のためなんですが、本作のヒロインである大佐もまた彼にとってかなり縁のある人物で(ここまで書いたら察しちゃうかな)何がなんでも負けられないっていう思いが強くなっていきます。研究所の生存者やデータをとってくる任務では建物内どこからくるか分からない緊迫感がすごかったですし、絨毯爆撃が決まってホワイトスパイクたちと戦いながらもその場から逃げ延びなきゃ行けない場面、誰一人見捨てないと誓ってもどんどんやられていく絶望感が凄まじかった。単純にパワーも強いし特定の弱点に攻撃しないとダメージ与えられないのもうざいのに、尻尾から棘のようなものを射出してきてそれが結構大きいんですよね。クイで打たれたようになって、人間がくらったらもうまともに移動すら出来なくっちゃう。距離を取ってもダメなのがキツかった。
無事にキャンプに戻れてもメス捕獲作戦では更なるピンチの連続。あのヘリコプターに大量のモンスターが張り付いて制御不能、墜落ってよく見かけるパターンですけど実際至近距離でやられると心折れますよね。勝てるのかよこんなのと。って。そういう死線を共にする中で、自分に何が起きるのかを聞かされるダンなどアクション以外の面もきっちり描かれていたのが良かった。特にいよいよ帰還が近づいていくってなったのに本部は大パニック。自分だけ戻るわけにはいかない、彼女たちを救わなければ……っていう足掻くところとかジーンときちゃいます。
SF作品である以上細かいツッコミも入れたくなる部分もあるのですが、特にタイムトラベル周りは「そういう技術」って納得するしかないです。一応2051年の時点で死んでいるものが未来に飛ぶし、現代にやってきた兵士たちも2021年には生まれてない者だとか矛盾が起きないようにしてる的な説明はありました。ただ未来の戦争になんとか勝ったとして、現代はどう影響受けるのかな?エイリアンを倒せる技術が先にわかった以上ここまでの被害起きる前に勝てちゃうよな、とか考えれば、明らかに「分岐してる」んで。その疑問に対してはのちの展開で考える必要がなくなるので、大丈夫です。
戻って今度は現代の戦い。何ができるのか?と思わせておいての、序盤のさまざまな伏線が一気に繋がっていくのは気持ちいい。JKシモンズ出しておいて「未来に行かないのか」と不思議でしたが、彼ら親子はこっちで戦います。それが予告編での雪山。「2度目のチャンス」という言葉もまた色々察してしまいそうになりますが、ここで行動を起こすことが何よりも明日のために大事。ここでもチャーリーやドリアンがカッコ良かったです。
本来のダンの未来において、あれだけ嫌っていた父親とほぼ同じになることを知らされたっていう点も深いんですよね。彼と父親との確執を描いてる時点で映画の中で復縁、共闘という流れになるのはなんとなく予想できてたんですが、自分だってそうなる=父親なりの折り合いの付け方がこれしかなかった。等とちょっとだけ同情できるようになってたのだと思います。全てが喧嘩腰、偏屈じじいというキャラでJKシモンズさんぴったりでした。スナイパーのスキルがあり、ホワイトスパイクとの対決はカッコ良かったです。そして何より息子を守ために……。あの決着の付け方は後味も悪くなくてとても良かった。
とにかく導入、未来、現代と舞台を変えてさまざまなバトル、見せ場のオンパレードだったのでとても見応えありましたし、何よりハッピーエンドだったのがとても良かった。これも例によって例えば環境問題だとか、あるいはコロナの感染防止など「今ここで行動を起こし、ちゃんと食い止めることができればこの先の未来は救える」というシンプルだけど重要なメッセージ性も感じられました。
アマプラにて吹き替え版で視聴。ガーディアンズオブギャラクシー同様、主演の吹き替えは山寺宏一さんが担当。
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