【海外ドラマ】ストレイン/ ギレルモ・デル・トロがTVシリーズ進出。自身と「ザ・タウン」原作者の共著ベストセラー小説を実写ドラマ化。ニューヨークを襲う「人を変える奇病」の恐怖。: 映画感想.net ～映画ファン「きよ」のオススメ作品紹介～

2018年01月11日 19:00

【海外ドラマ】ストレイン/ ギレルモ・デル・トロがTVシリーズ進出。自身と「ザ・タウン」原作者の共著ベストセラー小説を実写ドラマ化。ニューヨークを襲う「人を変える奇病」の恐怖。

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パシフィック・リムなどを手がけ、OTAKUなことでも知られるギレルモデルトロ監督がついにTVドラマに進出。チャック・ホーガンと共著のベストセラー小説3部作「ストレイン」を実写化し、全4シーズンで完結。Amazonで現在シーズン２まで無料対象なのでご紹介。
監督名だけで「ムムム」ってなった人には特にオススメの作品です。
シーズン1序盤で割と明らかになっちゃうので書いてしまうと、ニューヨークの人々がある「奇病」に感染し、「人ならざるもの」に変化してしまいます。登場人物の言葉を使うと「ストリゴイ」しかもこの感染力は強くどんどん広がっていくばかりか、マスターと呼ばれる存在が彼らを操り、またストリゴイが見たものはマスターにも見える、と言うチートっぷり。どんどん人間の逃げ場がなくなる中で、彼らに立ち向かう主人公たちの奮闘ぶりを描くドラマです。

CDC（疾病対策センター）の職員であるエフラム・グッドウェザー博士(エフ)が一番のメインキャラ。1話で異常が起こった飛行機を調査する為にやって来た彼ですが、4名をのぞく乗客全員眠ったように死んでいるのを発見。一体何が起こったのか、と同僚のノーラとケントと共に謎を追いかけます。そして判明する驚愕の事実と、生き残った4名に起こる異変。
それについて何かを知っていそうな怪しげな老人エイブラハム。普段は骨董品屋の店主ですが、"仕込み杖"(中身がサーベル)を持ち歩いてるなど、只者じゃなさそう。第一印象的に、これまで「人ならざるもの」と戦って来たハンターなのでは？と言うオーラがあったのですが・・・？
お話が続くにつれて、害虫駆除業者のヴァシリーやハッカーのダッチが仲間になっていったり、メキシコ系ギャングのガスと言うキャラのストーリーも並行して描かれていきます。
敵側としては明らかに人間やめてそうなオーラのアイヒホストと言うキャラクターがおり、マスターの命令にしたがって動いている様子。ある目的のために彼らに協力している富豪のエルドリッチもシーズン2から本格的に重要な役割になっていって面白かったです。

ハリウッド超大作とまではいかないものの、ドラマレベルを超えたクオリティの「ストリゴイ」の特殊メイクもあいまって、一番大きな割合をしめる戦闘シーンの見応えはかなりあります。彼らの特徴として長い舌がありますけど、武器はあるとは言え普通の人間が、多数の敵となんとか渡りあう緊張感はとてもハラハラ。色々な対抗策が出てくるのも、勝利に近づいてる感があって燃えます。
一応感染はまだ一つの都市のみと言うレベルなのですが、それでも緊急事態と言うのはひしひしと伝わって来ますし、文字通りパンデミックモノとしても楽しめると思います。序盤はほとんど情報がないですしね。

さらに仲間同士の関係性（カップル）も、それぞれのキャラが濃いので面白いです。特にエイブラハムおじいちゃんが「フェッドくん」とヴァシリーを嗜めるシーンが特に好きです。ヴァシリーが一番戦力としてあるし、頭もいいし、彼女一途って感じだし一番お気に入りのキャラです。声が藤原啓治さんだし。

人間側が勝ってしまったら終わりなので、シーズン2を見終わった今まだ決着はついてない状態なのですが、敵側に派閥があったり、緊急事態に乗じて色々企んでいる人間がいたりと色々な要素が出て来て飽きなかったです。奥に並行で描かれていた二つの話が繋がるのとか「ついに来た」って感じでしたし。

全4シーズンがDVDやデジタル配信中ですが、このままAmazonで無料対象になるのを待とうと思います。ファイナルが昨年の12月なので、2018年中には少なくとも3は来てくれるはず・・。

他の映画などを優先しててなかなか手を出してなかったのですが、12月に見はじめたら面白くてあっという間に完走してしまったので、一気見が特にオススメです。