ザ・プレデター / 人間相手に狩りを楽しむ地球外生命体と男たちの戦いを描くシリーズ最新作。過去最強の敵を前に、退役軍人たちは命をかけて挑む。1作目の出演者がメガホンを取った、SFアクション。

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シュワちゃんの代表作の1つとしても知られるプレデター。エイリアンと戦ったり、シリーズ作品もかなりの数になってきましたが、ここにきて新章開始を感じさせる最新作が登場。
軍のスナイパーであるマッケナが作戦中、突如謎の飛行船が飛来。そこから出てきた「透明になれる」謎の宇宙人は圧倒的な強さを見せ人間が次々にやられているが、なんとか生き延びたマッケナは、奴の装備を盗むことに成功。証拠として自分の家に送ることに。しかし宇宙人を密かに研究している組織「スターゲイザー」に感づかれ、拘束されてしまう……。
問題ありとされた退役軍人たちと共にプレデターと戦うことになるマッケナと、送られてきた荷物を勝手に開けたためにプレデターの重要な情報を知ってしまった彼の息子ローリー。研究所に呼ばれていた女性学者ケイシー。それぞれを巻き込みながら、人類の戦いが始まる。
87年公開の第1作に出演していたシェーンブラック(アイアンマン3、ナイスガイズ!)が監督、脚本を担当。
主演はボイド・フルブリック(LOGAN/ローガン) ヒロインにオリヴィア・マン(X-menのサイロック)。キーパーソンであるマッケナの息子役にジェイブ・トレンブレイ(ルーム、ワンダー君は太陽)
あらすじ
家に届いた箱の中に入っていたもので遊んでいた少年は、謎めいた装置を起動させてしまう。装置からシグナルが発信され、さまざまな惑星で生物をハンティングしてきた地球外生命体プレデターがやって来る。地球に到着し狩りを始めて人々を震え上がらせるプレデターに傭兵(ようへい)たちが対抗しようとするが、人知を超越した格闘や殺害のスキル、異種交配を経てきたことで遺伝子レベルであらゆる能力がパワーアップした彼らに苦戦を強いられる。(シネマ・トゥデイより)


舞台を現実と同じ2018年(公開当時)に設定しているため、シリーズ最新作でありながらも設定上は「プレデター2」と「プレデターズ」の間の設定。とはいえ、過去にも地球に接触してきたことがあるっていう説明シーンや、プレデターの武器の紹介シーンで過去作を彷彿とさせる要素があるだけで、この作品で初めてプレデター見るよ、って人でも問題ない作りだと思います。

すでにシュワちゃん代表作と触れた通り、屈強な軍人たちがめちゃくちゃ頑張って最強宇宙人とやり合うという、男臭いイメージもある作品だっったのですが(個人の感想です)、ヒロインもがっつり戦うし、子供もキーパーソンとして出てくるしで若干雰囲気が変わっています。とはいえR15指定なのもあって、プレデターたちの圧倒的な強さは今まで通り、いやそれ以上であり、こんな奴らとどう戦うんだっていう、絶望感とワクワクのハイブリットな魅力は健在なのでご安心を。

そのR指定のおかげか「クソ食らえ」や「うるさい」をバンバン言ったり(字幕で見てましたが、Fワード躊躇なく使ってます)、戦う連中の言動があまりお行儀よくなかったりするのですが、そのやりとりも面白くて、退役軍人チームそれぞれのキャラが立っていました。あとはプレデターそっくりの大型犬(?)が猟犬として登場するのですが、最初以外は人類チームに貢献していて、みてて微笑ましかったです。そう言ったコミカル要素があるからこそ、やられるときは一瞬という緊迫感とのメリハリがきいてましたね。

ただまあ子供がやられる可能性が低い=最終的には人類が勝つって予想しやすいって部分もあるんですけどね。冒頭、悪ガキのいたずらで鳴り響くサイレンの音に過敏に反応したり、その混乱の中で散乱したチェスの駒を元どおりに復元したりと、ローリーがサヴァン症候群だと示唆するシーンで始まったので、そこもストーリー展開にどう絡むか読みやすかったですね。案の定「発達障がいは障がいではなく進化のステップ」なんてセリフが出てきましたし。

プレデターは2体出てきて、中盤あたりでは彼ら同士が戦ったりします。劇中でその目的などが判明していきますが、ある要素を最後の最後まで残して、チラ見せ→続編を予感、って終わり方はなかなかうまいと思いましたね。だからラスト30分くらいはひたすらプレデターVS人類に集中できました。

そう、一番大事なアクションシーンですが、彼らの売りである「透明になれる」は、戦闘ステージが夜のジャングル(もちろん他にも色々なところで戦いますけど)ってことでかなり有利に働いてましたね。しかも熱源探知で人類がどこにいるかは丸わかり。一生懸命木の陰に隠れてもなんの意味もないです。
そんな人類ももちろん負けてなくて、重火器や手榴弾、果てはプレデター自身の武器や宇宙船の装備なんかも駆使して反撃してました。蛍光緑色の血が結構出てます。問題ありと判断されてるだけで主人公を含め軍人としてはかなりの腕前だったみたいなので、連携しつつ戦うのもすごかったですし、仲間や人類の未来のためにみんな男らしく行動するところもカッコ良かった。まあ主人公の家で作戦会議した後に改めて同行することを選んだ時点で、全員覚悟の上だったんでしょうけどね。

前述の通りR指定なので手足が切れるとか、串刺しだとか、爆発とかバンバン出てくるので、そこはまあご注意ください。一部切断面も出てきます。まあそういうのダメな人がこの映画見るとは思えないですけど、一応。人間VS人間のシーンもあり、ローリーにも「パパは人殺しなの?」って聞かれて、否定しますけど、結構戦います。特に中盤にかけては、[プレデター][軍人チーム][スターゲイザー(研究組織)]っていう三つ巴みたいな構図になりますし。

そうそう、2体目は背が高いのでそこまでじゃないんですが、最初のプレデター、頭が大きいせいと、この時代で映像がよりリアルになったせいで妙にスタイル悪く見えちゃって、最初そこ面白かったです。圧倒的な姿を目にしたら気にならなくなりますけどね。

主にシリーズのファンからは賛否両論の評価なようですが、現代のSF映画としてうまい落としどころで作ってるなーと僕は好きでした。何より軍人チームの一人一人が魅力的だったので、感情移入してとても楽しめます。よりハラハラできます。SF要素っていってもプレデターはこういう装備を持ってる、っていうのがわかればあとは彼らの目的とかそれくらいなので、あまり頭を使わずに見られますし。グロが平気ならおすすめ。

WOWOWにて字幕版を録画、視聴。

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