テン・ゴーカイジャー / スーパー戦隊35作品目が10年ぶりに復活。ヒーローたちの力「レンジャーキー」を使った公営ギャンブルが地球で流行っていることを知り、キャプテンマーベラスらが現れる。山田裕貴らキャストが大集結。

スーパー戦隊35作目記念作品の「海賊戦隊ゴーカイジャー」の、10年ぶりのオリジナル作品。中澤祥次郎監督、荒川稔久脚本という、テレビシリーズを手がけた2人が今回も担当し、シリアスなストーリー、そしてヒーローたちの戦いを存分に描き切る。
キャプテンマーベラスらゴーカイジャーが地球を去って10年。レジェンドヒーローたちの力を元にした「レンジャーキー」を使ってスーパー戦隊の面々を実体化させ、戦わせて勝敗を当てるというギャンブルが流行っていた。大事な力をそんなことに使っていることを知ったマーベラスは止めようとするが、なんと運営にはゴーカイシルバーのガイまでが関わっていた。大量のレンジャーキーをかけて勝負をすることになるのだが……。
小澤亮太、山田裕貴、市道真央、清水一希、小池唯、池田純矢らゴーカイジャーの面々、別の役で細貝圭、声優の関智一、田村ゆかりらが再集結。本人役でスーパー戦隊親善大使の松本寛也ほか、キラメイジャーからは庄司浩平も参加。
あらすじ
海賊戦隊ゴーカイジャーが、宇宙帝国ザンギャックによる地球侵略を阻止してから10年。かつてのヒーローたちを賭けの対象にした、「スーパー戦隊ダービーコロッセオ」という公営ギャンブルが世界的な人気を集めていた。収益を地球の防衛費に充てていることから歴代のスーパー戦隊も協力していたが、キャプテン・マーベラス(小澤亮太)が突如地球に現れて「スーパー戦隊ダービーコロッセオ」を潰そうと動き出す。だが、彼の前に伊狩鎧(池田純矢)が立ちはだかる。(シネマ・トゥデイより)


メインターゲットである幼少の頃、そしてなんとなく見てた中高、さらに大人になってからの今と、僕自身スーパー戦隊は全部追えてるわけではないんですが、この「ゴーカイジャー」は最初から最後まで毎週欠かさず見ていた作品の一つ。個人的にヒロインの小池唯さんが好きなのと(先日「嘘喰い」でも触れましたね) さらに記念作品で歴代のヒーローが出演するってことでかなり力の入ったものでした。
その特色の一つが、先輩たちの力が備わった「レンジャーキー」という鍵の存在。時に実際に演じていた大先輩の俳優陣が再演する形で歴代の〇〇レンジャーが毎週のように登場し、彼らを納得させた上でその力を借りる。ゴーカイジャーはキーを使うことで別のヒーローに変身することができるんです。今放送中のドンブラザーズもアバターチェンジで同じことができますが、こっちはそれが売りなので毎週色々出てて本当にお祭り状態楽しかった。

このテンゴーカイジャーはそのキーをよりによってバトルロイヤル形式で戦わせることに利用して、さらに公営ギャンブルに使ってる。予告のマーベラスの「変わっちまったな」を聞いた時は悪役に見えてましたが、地球人の方がよっぽど外道なことしてたよ。これだけでも今回かなり大人向けって感じがしますよね。そもそもゴーカイに思い入れないとこの作品を見ようと思わないだろうし、最低でも12,3歳以上を想定しているはず。といううか当時を知らずに見るのはちょっと勿体無い気がします。同窓会的な映画だし。
ちなみにネタバレすると怪人(海賊)がそういう風に仕向けていたということが判明しますし、テロップにて「未成年はギャンブルしちゃいけません」って注意書きが出ます。

それこそ山田裕貴さんなんかは売れっ子になってしまいましたし、市道さんは声優M・A・Oさんとして毎クール複数のレギュラーあったり(しかも演じ分けがすごくてすぐ判別できない)みんなそれぞれ10年でものすごく大きくなられてましたが、こういう映画にもきっちり集まって、そしてまたしっかりやってくれるのがありがたい。演技的な意味で成長してるのに、あのマーベラスだ、ジョーだ!ってなるからすごいですよ。

ヒーロー同士の夢の対決も「公式でそれやってくれるのか」って感じでワクワクさせられたし、生身での戦闘含めてマーベラスVSガイ(レッドVSシルバー)はかなり見応えありました。池田純矢さん、めちゃくや鍛えてるのがわかる。腕とかムキムキだった。博士は相変わらずどこか抜けてるっぽい癒しだし、ルカはザ女傑だし(ゼンカイジャーとのコラボ「ジューンブライドはタヌキ味」に出てたら即解決してたでしょうね)、アイムはお嬢様最高だしで。そしてなんといってもピンチにやってくるジョーね。超カッコよかった。最初なんかジョーが敵対するのかな?なんて思ってたけど杞憂でした。序盤のバトル以外、やっぱり6人でゴーカイジャーですよ。

武器が銃とサーベルなんですが、戦闘中に交換してっていう流れも懐かしかったし、流れで2人ずつペアになってからもそれぞれの特色を活かしててやっぱり好きだなぁってテンション上がりっぱなし。61分と乱暴に言えば普段のテレビの3倍近くあるのでドラマもしっかり描いた上でそういうバトルも結構な時間やってくれて満足感がたかかった。

彼らの船(ガレオン)が残してくれたパワーをもとにさらに強化されるんですが、このオリジナル作品だからこそできるパワーアップ形態もロマンあふれるもので見応えあります。なんとなくワンピース思い出した。6人といったけど、船もまた仲間の一員だったよなぁって。拠点として存在してるから船内のシーンめちゃくちゃ多いし。こうやって書いてるだけで色々思い出してまた見返したくなってきます。全話録画してブルーレイにダビング済。だけど改めてソフトも欲しいな。

どうなっちゃうの?いいのか地球?って始まりつつも、ことの詳細がわかってからは悪役を倒してその力を正しいことにっていう王道の展開でやってくれますし、ヒーローってこうだよなって気持ちよく見終われてよかったです。ちなみにゴーカイジャー以後の戦隊にもチェンジして、それぞれの決め台詞のアレンジなんかも飛び出すのでご期待。冒頭で触れたとおりキラメイジャーからはタカミチがゲスト出演してるし、「エモいお医者様が(キラメイピンクのこと)」ってのも嬉しかったな。キラメイもめっちゃ好きです。戦隊を紹介するED曲もゼンカイジャーまで含めた最新Verで再録されてますよ。

そのEDでTVシリーズ本編の映像が次々に流れるのも懐かしさでかなりエモかった。単純なドラマとしても、10年ぶりの新作としてもツボを押さえてて、期待以上の面白さでした。もっと早く見るべきだった。

劇場公開から1年ということで、さる11月12日より「東映特撮ファンクラブ」というサブスク動画サービスでも見放題の対象になりましたので、会員の方はぜひ。(主にこれを目的にして今月の頭から会員になりました。)
ゼンカイジャーとのコラボ「ツーカイザー ゴーカイジャー ジューンブライドはタヌキ味」も配信中なので、そちらも合わせてぜひ。そっちは割とコメディ寄りで別の面白さがありました。


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