96年の発売以前からすでに映像権利が取得されたほどのスティーブ・オルテンの小説を原作にした海洋パニックアクション小説。難航したものの、ステイサムという世界トップレベルのアクションスターを主演についに実写化が実現。監督はスティーブ・オルテン(「ナショナルトレジャー」他)
マリアナ海溝よりもさらに深い深海が発見され調査が開始されたが、巨大な何かの襲撃を受けてしまう。レスキューダイバーが助けに向かうが、絶滅したはずの超大型ザメ、MEGと遭遇し……。
リー・ビンビン、ルビー・ローズ、そしてマシ・オカら共演。
あらすじ
地球で最も深い海とされるマリアナ海溝以上の深海が発見され、探査チームが最新の潜水艇で調査に乗りだす。チームは世紀の発見に沸き立つが、突如巨大な何かの襲撃を受け、動けなくなってしまう。深海レスキューダイバーのジョナス・テイラー(ジェイソン・ステイサム)が助けに向かうと、200万年前に絶滅したはずの超巨大ザメ、メガロドンが出現する。(シネマ・トゥデイより)
もう最近では「サメ映画」という1つのジャンルにできるほど様々な作品が作られていますが、どちらかと言えば「ゾンビもの」と似通ったイメージを持たれてると思います。基本はパニックであるものの、ホラーというよりもコメディより。もちろん中には本当に恐怖を煽るものもあるですけど、もはやサメ映画に求めてるのは頭空っぽにして楽しめるような、誤解を恐れずに言えばおバカ映画って人も多いのではないでしょうか。そんなジャンルを、最強の男ステイサム主演でやっちゃうんだから、もう面白くないわけないですよ。
物理的に世界最大の大きさっていう、1周して原点に戻ったようなわかりやすいモンスターの存在と、それに立ち向かうこれまた世界最強の男。ステイサムもまた「ステイサムアクション」で一括りにできるほどのアクションスターですし、自ずと期待値は高まります。そして、結論から言うとやっぱり面白かったです。
予告動画でもわかる通りMEGは想像を絶する大きさしてるんですけど、それと戦うんですよ、一人の男が。有名人を起用してても力の差があるし実際はコクピットとかで操作してるだけかな、なんてなめちゃいけません、文字通り戦います。サシで。もうこれが観れただけで拍手喝采ですよ。視聴者が望んでたものをちゃーんと描いてくれた。素晴らしい。
大筋のストーリーとしても見応えがありました。冒頭で5年前に起きた潜水艦事故でまず巨大生物の存在を感じさせるとともに、ステイサム演じるダイバー・ジョナスを絡ませて因縁としてきっちり描いていきます。yahoo!映画の解説でも「白鯨」と言う言葉が使われていましたが、宿命の相手=MEGと言う大きな柱があるからこそ、先に触れたラストバトルがより燃えるんです。
そのあとに調査チームをメインでお話が進んでいくために、「もうあいつに頼むしかない」「あいつだけはダメだ」と言うやりとりを経ての真打ステイサム登場、っていう演出も憎い。あそこの「自分を危険に晒してでも絶対に救う」ってところがめっちゃくちゃカッコよかったです。
今回はヒロインとして海洋学者スーインが登場、リービンビンが演じています、お互い惹かれ合うって感じ。彼女の父であるヘラー博士と、さらに娘メイインも登場。このメイインちゃんも二人の中を煽ったり、サメの恐怖をより高めたりと子役ながらいい存在感でしたね。ちなみにスーインを助けようとジョナスが海に飛び込むシーンにて作中キャラが「カッコいい」と呟く流れがあって笑いました。強面だけどめっちゃ優しいし、時折チャーミングな顔もする、そりゃ惚れ惚れしちゃうよね。
中盤には何も知らない海水浴客たちが襲われる、というジョーズをリスペクトしたような展開も挿入。ツッコミどころは多少あるものの冒頭で触れたような、予想していたおバカ映画ではなくモンスターの恐怖を描く方に力を入れているので、ちゃんと王道でいくんだね、としみじみ思いながら観てました。
そうそう、残念ながらそんな恐ろしいモンスターが相手ですので相当犠牲者は出てしまいます。R指定ではなくPG-13なので描写自体は控えめですが、その絶望感は凄まじいです。ある登場人物は別のキャラを助けるために……という涙なしに見れない最期を選びますし、一方で嘘をついていた人は「これぞサメ映画」ってやられ方をします。そこに至る流れも「やったか!」(やれてない)というベタな演出をしてくれたので不謹慎ながらちょっと面白かったです。
そうやって人類の無力さを痛感させながらの、最後に残されてるステイサムの「なめんじゃねぇ」的なバトルは本当に面白くて、すごいスッキリ終われました。勝者が決まった後の展開もなるほどね!って感じで好きです。あれサメ映画ファンとかだとちゃんと識別できるんだろうか。
期待していたシーンも想像以上のスケールで見れたし、ちゃんとモンスターパニックもののツボも抑えた、「大味ではない」作品で予想以上に面白かったです。サメ映画でしょ、ステイサム映画でしょ、とたかをくくらずに観て欲しい1本です。
日本人博士役でマシ・オカさんも出演してます。
Netflixにて吹き替え版を視聴。
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