コメディ要素一切なし。ジャッキーチェン版007? 犯行グループと関わりがあり、怪しげな男をジェームズボンドでお馴染みのピアースブロスナンが好演。
あらすじ
クァン・ノク・ミン(ジャッキー・チェン)は、特殊部隊に所属していた過去を封印し、ロンドンでレストランを経営していた。高校生になる娘の成長を見守っていたが、彼女は無差別テロによって命を落としてしまう。憤怒に駆られた彼は、特殊部隊時代に培ったスキルを駆使して犯人を捜し出し、リベンジしようと決意する。調査を進めていくと、北アイルランドの副首相リーアム・ヘネシー(ピアース・ブロスナン)の存在が浮かび上がる。(シネマ・トゥデイより)
エントリタイトルにも冒頭に書いてるとおり笑い要素一切なしのジャッキーアクションなので最初は若干の違和感を覚えますが、年老いてなお健在の身体能力、これでもかと披露してくれますし、復讐に燃える男の、押し殺した怒りが炸裂って感じでめちゃくちゃカッコ良かったです。火力を調節してるとはいえトイレに爆弾仕掛けたりと、結構ダーティなこともするのでそこはさすが元特殊部隊員だなって思いましたし。
先に行ってしまうと残念ながらピアースブロスナンはほとんどアクションシーンがないので、あのジェームズボンドと対決!?みたいな期待は裏切られました。その分したたかに事を運ぶ悪役としての魅力がありましたし、視聴者的には最初から怪しさ満点なものの、立場によってあくまで自分は無関係というのを貫いて捜査協力、事態掌握に勤めてるところが恐ろしかったですね。アクションがないということは自分の手は汚さないってことですし。
実際の犯行グループと、それからリアムの駒状態の甥。組織にいた頃からの旧友などなど他の登場人物がどんどん作戦を結構し、時にクワンと遭遇してバトルになるので全体的なアクションはかなりありました。車のドアを開いたり閉じたりするトレーニングシーンとかはジャッキーイズムを感じた一方で、熱したナイフで傷口を焼くなんてのもあって新鮮。スパイ、とはまた違うんですが、今ある道具や設備で臨機応変に戦うっていうスタイルはカッコいいですよね。凄腕って印象。
特にガス漏れ点検のふりをしてアジトに侵入したときの流れが身ごえありました。数では圧倒的に不利。明らかに向こうも警戒してる。いつ何が怒ってもおかしくない状況で、息のむことさえ忘れそうな緊張感。バトルスタートしてからも凄まじくて、武器がなくなっていよいよ蜂の巣かー?ってハラハラも良かった。強さを感じさせるシーンもありつつ、あくまで年老いた「元」特殊部隊という復讐心だけでなんとか老体に鞭打ってる感もあったりしてこれはこれの良さがありました。なんていうか幾つになってもジャッキー頑張るね、的な視点になっちゃう(笑)
リアムが言葉で引っ掻き回してますが実際の構図や動機としては割と予想通り、王道な流れですが、そこに持ってきて妻の不定や他の人物の思惑、別の爆弾テロのターゲットなどいくつかの要素があってテンポよく進んでくので最後まで楽しめました。先にも触れましたが個人的にはリアムとのアクション対決がもっとあったら嬉しかったなぁと。ただ復讐がきちっとはたされるのでスカッとしますし、クワンも無事にいえに戻れて後味も悪くなくて良かったです。
シリアスなジャッキーが見たい方、騙し合いサスペンスが好きな方には特にオススメしたい1本。
WOWOWにて吹き替え版を録画、視聴。
当たり前ですがジャッキーはいつもの石丸さんですし、ブロスナンは007他とおなじ田中秀幸さんでした。
ザ・フォーリナー/復讐者(吹替版)
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