ダーク・タワー / スティーブン・キングのダークファンタジーをイドリス・エルバ主演で実写化。別の世界のリアルな夢に悩まされていた少年ジェイク。そこへと通じる扉を発見するが、彼は拳銃使いと黒衣の男の戦いに巻き込まれていき……。

スティーブン・キングが長い年月をかけて執筆したダークファンタジーシリーズ「ダークタワー」7部構成、文庫本でも16冊?とかなりの量なんですが、それをイドリスエルバ主演で実写映画化。いくつもの世界にとって重要な意味を持つ「タワー」その守護者であるガンスリンガーのローランドと、タワー破壊をもくろむ黒衣の男ウォルターの戦い、そしてそこに巻き込まれていく才能ある少年ジェイクの物語。
敵役としてマシュー・マコノヒー、キーパーソンの子役にトム・テイラーら共演。
あらすじ
巨大なタワー、拳銃使いの戦士、魔術を操る黒衣の男が現れる悪夢を見続けていた少年ジェイク(トム・テイラー)は、ある日夢で見た中間世界と呼ばれる異界が現実世界とつながっている場所を発見する。中間世界に導かれたジェイクは、世界のバランスを維持するタワーの守護者であるガンスリンガーのローランド(イドリス・エルバ)と、タワーを破壊しようとする黒衣の男ウォルター(マシュー・マコノヒー)の戦いに巻き込まれてしまい……。(シネマ・トゥデイより)


冒頭で触れた通りS・キングの著作の中でも圧倒的な冊数であり、一言で原作です、と言われても既読者の方が戸惑ってしまうレベルだと思います。かくいう僕はというと文庫本を集めている途中で、とりあえず1冊目だけ読んだという感じ。その程度の僕でもわかるくらい、映画はかなりアレンジされています。(多分)というかそもそも95分に収めるのが非常に無理な話なので、世界観とかエッセンスを借りてなんとか1作にまとめてることがびっくりでした。そしてかなり面白かった。

ダークファンタジーと言っても主人公となるローランドはガンスリンガー(拳銃使い)という、ほぼ特殊能力なしの人間なので、そう言った要素は全部敵役のウォルターが担当してます。こいつがめちゃくちゃ強くて、一言喋るだけでどんなことでも相手を操れてしまう。「息を止めろ」って言えば呼吸できなくなるし、「殺し合え」って囁けば仲間同士戦うし。もちろんテレキネシスのようなパワーを持っていて、ガンスリンガーの銃弾を止めて見せたり、重たいものをぶつけてきたり見栄えという意味ではこっちの方が派手です。一方でローランドもカッコいいシーンあって、そういう「ただ二丁拳銃で撃つだけ」なのにそこがめちゃ痺れるんですよ、基本的に腕は一流ですから、次々に敵がやられていくし、機転もきく。特に代々語り継がれてきた、おまじないっぽい言葉が象徴的に登場するのですが、「我らは気で撃つ」の通り、他の作品でいう『心眼』のような描写もあってテンション上がりました。終盤たりなんか跳弾まで計算してるし。装填シーンもインパクト大です。バトルシーンはその黒衣の男だったり、彼の部下たちもあるですが、いわゆるモンスター的な物も登場します。が、夜ということもあって暗い場面だったので少し見づらかった印象。

ジェイク視点の物語としても面白くて、ずっと夢に見、また描いてきた世界が現実に存在していて、自分がその戦いに巻き込まれていくっていう展開も見応えがありました。しかも「シャイン」と表現される特殊能力の強さが半端なく強いという設定。だからそれがガンスリンガーの手助けにもなるし、一方で黒衣の男ウォルターからも狙われてしまうという紙一重さ。劇中だと他にも能力者が出てきましたが、ジェイクもほとんど似たようなこと、いやそれ以上できちゃってどんだけすごいんだと笑ってしまいます。他のキング作品にも言えることですが、「勇気がある」ってのが何よりの強さになってましたけどね。

そうそう、キング作品は割とお互いの作品コラボというか結構言及されること多いのですが、ダークタワーは全ての世界にとって重要な存在のようで、この映画でもそのコンセプトを生かしたのか、随所にキング原作映画の小ネタみたいな物が散りばめられています。某ピエロとかね。劇中ではタワーにダメージが与ええられるとジェイクのいるNYにも地震という形で影響を受けていましたが、他の原作小説でもそういう関連性がある模様。例えば黒衣の男はタワー壊して外側にいる化物を引き入れるみたいなこと言ってましたけど、それがきちゃったのが「ミスト」という風に。彼の部下は人の皮膚をなんというか「着て」て、つなぎ目が完全に消せてない描写がありましたけど、その辺りとかも割とほぼ説明なかったので、タワーがいかに大切かとか、ガンスリンガーの旅とか、やはり小説で補完しないとダメな部分もあるというのが正直なところですね。

ただ最初に書いた通り一つの物語としてはものすごくまとまっていますし、細かい固有名詞や世界観の説明が少なめだとしてもそこはジェイク自身も同じことで、いい意味でシンクロできたかなと思います。逆にNYに戸惑うローランドも面白かったですけどね、ホットドッグをリアル犬だと勘違いしたり、砂糖水(コーラ)を気に入ったりとか。一緒にするのはおかしいですけど、昨今の異世界ものの流行を考えたら日本でも熱中する人かなり多いと思います。ガンスリンガーの戦闘シーンもカッコ良かったし。
原作を先に知っちゃうとその違いに違和感覚えたり、腹立たしくなる方もいるかもしれませんが、知らない方が余計なこと考えずに入り込め、またこれきっかけに原作を手に取りやすいかもな、と思いました。映画やドラマ視聴を優先してきちゃいましたが、そろそろ僕も小説の続き読みたいと考えてます。


Netflixにて吹き替え版を視聴。
実は原作読み終わったら読もうと安売りの時に北米版Blu-ray購入してあったんですけど、ずーっと見れずにいて。11/5より配信開始されました。

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