狼であるミスター・ウルフをはじめ、へび、さめ、ピラニア、クモの嫌われ者チームは窃盗集団「バッドガイズ」を結成し、数々のお宝を盗んできた。今回の任務も順調に進んだかと思いきや、トラブルが重なり逮捕。しかし平和主義社のハムスターの言葉により「善の心を持つ」猶予を与えられる。他人を思いやる行動について学ぶ彼らだったが、いきなり変われるはずもなく。しかしその裏で別の計画が進行していた。
サム・ロックウェル、オークワフィナがボイスを担当したほか、日本語吹き替えには尾上松也、安田顕、ファーストサマーウイカ,A.B.C-Z河合、チョコプラ長田、高橋真麻らが参加。
あらすじ
スリの天才でリーダーのミスター・ウルフ率いる怪盗集団「バッドガイズ」は、これまで次々と盗みを成功させてきた。金庫破りのスネーク、変装名人シャーク、怪力ピラニア、そして天才ハッカーのタランチュラらは、伝説のお宝である「黄金のイルカ」を狙う。彼らは国立美術館で催されるパーティーへの潜入に成功するものの、お宝強奪まであと一歩のところで失敗して逮捕されてしまう。(シネマトゥデイより)
記事タイトルにも書いてる通り、蛇やタランチュラが出てくるので苦手な方はご注意を。CGアニメ映画だし、デフォルメされてるけどダメな人はダメだと思う。前者は特徴的な動きしてるし。僕個人はクモがそ割とダメなほうなのですが、これは大丈夫だった。
製作陣が多数のクライム映画、アニメ、漫画などからインスピレーションを受け、中でも「スパイダーバース」のスタイルから影響を受けたと公言している作品、同映画のダニエル・ペンバートンに今作品でも音楽を担当。予告動画でもビンビンに伝わる通り、テンポよくゴキゲンなナンバーがガンガン流れるし、アメコミがそのまま動き出した的な演出もあるので最高でしたね。あの映画が好きなら絶対気にいるはず。※予告で流れるビリーアイリッシュの歌は本編では使われていません。
ただそうやって映像の良さとか演出も魅力には違いないんですけど、シンプルにお話が良かった。僕が犯罪、特にチームものが大好きななのもあるけど、バッドガイズの面々が一人一人キャラが立ってるし適材適所で活躍場面があるからすごくのめり込めるんですよね。まあ、「変装の達人」だけはツッコミ前提なんでしょうけどね。なんであれで騙されるんだよ(笑)
予告で普通にその片鱗見せちゃってますけど、キツネの市長さんも只者じゃなくて。最初敵なのかと思ったら後半ガッツリ共闘がありますし、めっちゃカッコいいです。これは最序盤から怪しいオーラさせてたから予想できる人も多いはず。露骨には描かれませんが、ウルフとロマンス的なものも匂わせます。
大きく分けて3つのパートで構成されてて、「バッドガイズがどんな奴らか最初の成功パータンと発端となる逮捕」「善の心を持てるかの合宿的なシーン、それぞれの心情の変化」「ピンチが訪れてバッドガイズの本領発揮」これが本当に綺麗に決まって、飽きさせないつくりだった。悪人だったものが正義のために奮闘するっていうのも王道の一つですが、『盗む』という行為が結果的に世界を救うところが良かったです。これでそ彼らだって思える。
一番スポットが当たるのは当然ウルフですが、その親友のスネークとの対比がいいんですよね。どっちも散々悪やってきたけど、ウルフはお婆さんを助けたことで「人助けって嬉しい」って身をもって感じちゃってるのに対して、スネークの方は仲間に会えなかったらずっと嫌われ者で誕生日さえ祝えなかった。なんかSNSでバズっていきなり手のひら返して人気者になっても、どこか虚しくなる気持ちもわかるし最後まで複雑な心境(のように見える)のはすごい良かったなぁって。動物が主役だけど、誰もが共感できる設定だったと思う。
その動物的な可愛さももちろんそこかしこにあって、たとえば嬉しい時の尻尾ふりふりや毛並みなどバッドガイズたちもいいし、ファンシーな洋服着てるところとか、あと猫ちゃんがたまらなかった。最初に触れた通りCGアニメ映画を手がけてきたドリームワークスですからね、そこのクオリティは安定感あります。新作の長靴を吐いた猫も楽しみ。
可愛くてポップな世界観でありながらも、クライムアクション、嫌われ者の哀愁、そしてチーム同士の友情とグッとくる要素をふんだんに取り入れ、大人こそノリノリで楽しめる作品だったと思います。そして何より人に優しくすると、自分が嬉しくなる。このことを改めて教えてもらえました。
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