TAXi ダイヤモンド・ミッション / 魔改造されたタクシーと、ぶっ飛び運転手＆警官のコンビが送るカーアクションがついに復活。新たな世代へ受け継がれたマシン。フェラーリに乗る強盗団と対決することになるが……。: 映画感想.net ～映画ファン「きよ」のオススメ作品紹介～

2019年09月17日 19:00

TAXi ダイヤモンド・ミッション / 魔改造されたタクシーと、ぶっ飛び運転手＆警官のコンビが送るカーアクションがついに復活。新たな世代へ受け継がれたマシン。フェラーリに乗る強盗団と対決することになるが……。

リュックベッソンの代表作の一つ、「TAXi」シリーズが帰ってきました。彼自身も製作と共同脚本を担当し、フランク・ガスタンビドゥが監督、脚本そして出演。残念ながら主人公コンビは交代しまして、スピード狂の警官と、前作ドライバーの甥っ子が新たな凸凹コンビとして大活躍。フェラーリを乗り回す強盗団を捕まえるために悪戦苦闘します。
主演としては上記フランク・ガスタンビドゥとマリク・ベンタラですが、シリーズオリジナルキャストとしてベルナール・ファルシーとエドゥアルド・モントートも出演(顔を見ると思い出すはず)

あらすじ
パリ警察で検挙率トップを誇り、高度なドライビングテクニックを持つマロ(フランク・ガスタンビドゥ)は、特殊部隊への異動を希望していた。だが、スピード狂でいつも問題ばかり起こす彼は、左遷されてしまう。マロの赴任先のマルセイユ警察は、鮮やかな手口で宝石を盗み出すイタリアの強盗団に手を焼いていた。(シネマ・トゥデイより)

予告動画にも流れていますが、TAXiと言えばこれ！っていうあの音楽が劇中で実際に聴こえるととめっちゃテンション上がりますね。日本でもいろんな番組でBGMとして使われるので、映画そのものを見たことなくても聴いたことある人も多いのではないでしょうか。
といえ前作Taxi 4は 2007年ですからね、だいぶ時間がたってまして、そりゃ世代交代しちゃうのはしょうがないかな、と。お話の中でも昔話、伝説として語られるので、いやがおうにも時の流れを痛感させられます。だから続編というよりリスタートな印象を受けました。同じ街を舞台にしてるのでサービス的にお馴染みの人たちも出てるって感じですね。

役割としても警官のマロが凄腕テクニック持ってるので、伝説ドライバー・ダニエルの甥エディは運転しません。ただウーバーをしてるっていう経験から街の隅々を知っていたり、そこに住む人々との「ツテ」があったりとそういう部分でサポートをします。そしてちょっとお間抜けっていうキャラクターなのでそう言った意味でもちょいちょい活躍してます。予告動画でも窓を破って脱出→失敗という様子が映ってますが、映画だとあそこでさらにダメっぷりを出すのでそうご期待。
さらにエディの相手役として美女が登場しますので、そこはダニエルを踏襲したようなイメージもあります。サンド・ヴァン・ロイという女優さんが演じてますが、「ヴァレリアン」などに出演してるようです。テディちゃんってセリフ聞くとニヤッとしちゃう。

もう一人のヒロインとしては車の整備をしてくれるエディの姉サミアが登場しますが、こっちはマロとフラグが立ってる感じ。スーパーカーという共通の話題もありますし、お互い憎からず思ってる感じ。前述のエディカップルほどは明確に進展しませんけどね。

全体的な雰囲気としては多くのレビューで触れられてる通り「ワイルドスピード」にも若干似ており、カーチェイスあり、犯罪捜査あり、パーティシーンありってよりエンタメ度が上がってる印象。メタ的なことを言うと今回の悪役強盗団のドライバーの吹き替えが楠大典さんという、ワイスピ主演のドミニクと同じ方っていうのが余計面白かったですし、マロも彼同様スキンヘッドなのでね笑ただ迫力ではあっちにも引けを取らないレベルでしたし、超加速のタイミング！とか、市街地を無理やりショートカット、などなどものすごく見応えありました。

チームワークという点もこれまでのTAXi以上にパワーアップしてまして、一癖も二癖もあるマロの同僚たちが以外にも(?)得意のスキルで主役コンビをサポートしてくれたのは「ダメ人間でもやるときはやる」って王道で面白かったです。ただそこに行く前がね、フランスの笑いというのか、結構ブラックなユーモアとして作用してたりして、例によって「笑っていいのか悩む」感覚も(苦笑) 他にも犬のフン回収機から飛び出た茶色い液体を全身に浴びる、だとか、結構お下品なものもあるのでそこちょっとご注意ください。

当然ながら全員の協力、そしてぶっ飛びドライビングテクニックが合わさって最後にはちゃーんと悪者がやられるっていうわかりやすいストーリーなのも良かったですし、これまでの"TAXiイズム"を継承しつつも、新しいシリーズとして始まったという印象も受け、楽しめました。

吹き替えキャストとして、すでに触れた以外だと、主演二人はる加瀬康之、花輪英司さんが担当。前者はデッドプールほか、後者だとデトロイトビカムヒューマンのコナーとかで聞きなれた声ですね。ちなみにちょい役で千鳥の二人が出てるそうで、見てるときは気がつかなかったんですけど、ものすごい魔の悪い犯罪者役です。キャラクター自体はとても印象に残ってます。

TAXiシリーズ初体験という人にもおすすめ。

Blu-rayでレンタル、吹き替え版で視聴。