研修医のケンはある出来事がきっかけで家に閉じこもるようになってしまい、妻からは愛想をつかれかけていた。そんな時家の裏庭で小型の人型ロボットを発見。タングと名乗ったそれをどうにかしようとする中で「新製品と交換」できることを知った彼は飛行機で本社に向かうが、あまりにも古くて門前払い。修理できるかもと知ったことで今度は中国に向かう彼らだが、その一部始終を監視している存在もいて……。
満島ひかり、市川実日子、奈緒、小手伸也、武田鉄矢、かまいたち(2人とも)ら共演。
あらすじ
無職でゲームばかりしている春日井健(二宮和也)は、弁護士の妻・絵美(満島ひかり)に家を追い出されてしまう。人生の迷子状態になっている健は、ある日、記憶を失った迷子のロボットと出会う。健は「タング」と名乗るそのロボットと、冒険の旅に出る。(シネマ・トゥデイより)
とにかくタングの可愛さがやばかったです。基本的にロボットなので、目として小さい光の点が動くだけなんですが、それ以外にも身振り手振りでものすごく表情豊かで。もちろん喋るのも愛らしいのですが、こっちを見てきたり、様々な 感情が伝わってきて良かったです。
色々なものに興味を持ってついついそっちに行ってしまったり、目が離せないっていう部分も含めてまんま小さい子供かなという感じ。知能も幼稚園とか小学低学年とかみたいに最低限の意思疎通はできるし、彼なりに一生懸命なのがわかる。飛行機のテレビに夢中になってるのが特に可愛かった。これお子さんと一緒に見ている親世代の方がより感動しそうです。
そもそもこの作品のジャンルも王道の一つで、宇宙人とかロボットとかと交流するのは泣けますよね。ETとか、ジュブナイル。めちゃくちゃ乱暴に言えばトランスフォーマーもそれに近いのか。今回は主役が大人でしたが、子どもが主役なのが多いかな。その「ジュブナイル」は山崎貴監督ですがこの映画でも3DCGなど白組が担当しています。すごく綺麗でしたね。近未来を舞台にしていて、配達用ドローンやお手伝いロボットがそこかしこにいる設定なのでそういったもの見るのも楽しく(「未来のアイボ」も登場) 空港のシーンが特にワクワクしました。あとはスマホやタブレットがあり得そうな進化してた。あと5年くらいであんな感じになるかな?
舞台といえば場所がコロコロ変わるんでそこも飽きないポイントでした。まずはケンの家があるまち、そこから福岡、中国のシンセン、そして宮古島。それぞれの良さがありました。まあ中盤あたりから追っ手が登場しますけど、そこまで緊迫感ある訳でもなし、どちらかというと観光っぽい雰囲気が漂ってるので、見てるだけで行ったような気持ちになります。
全体的にはケンが一歩踏みだす物語になってるので、そんな旅をする中でタングに振り回されつつも自分のこれからや家族との関わり合い方を 見つめ直して改心していく。これは予告を見ただけでもなんとなく予想がついていましたね。僕は「再生の物語」も好きなジャンルです。
奥さんが義理の姉の前で言い淀んだ秘密とか、悪い博士のミスリードなんかを含めてストーリー展開はめちゃくちゃ読みやすいものだったので「こう言うのでいいんだよ」をやってくれた感じ。
タングの悲しい過去や、追っ手や悪い博士との戦いなど、シリアスでハラハラするシーンもあるものの、割とサクッと解決して(爆弾処理でお馴染みのどっちのコードを、っていうベタなやりとりは笑っった)あくまで主題は前述のケンの成長に重きを置いてて良かった。最初はスクラップにしようとして、次に最新製品との交換。どうせなら直してやろうってなって、最後一度は帰ろうとしたのにまた戻るところなど、タングに対しての思い入れがだんだん変わっていくのがいいですよ。ほんと自分の子どもって感じ。まああの宝物って言ってた100円玉をあんな使い方されたら泣いちゃうよね。
鼓動が聞こえる設定や、録音したのをスピーカで流すっていうタングの機能を最後のいいシーンで再活用し、でも最後はちゃんとケン自身の言葉でしっかりと伝えて前を向く。最序盤からだと顔つきが変わっていて、ニノはやっぱり役者だなぁとしみじみ感動できました。エンドクレジットと共に後日談的な映像が流れるのもいい。というかそもそも塞ぎ込んでてたのもしょうがないというか、誰だって身内相手にしたらああなっちゃうと思う。嫌悪するほどのクズじゃないのが良かったですね。まあ大人になりきれてない子供って感じはしたけど。
可愛いロボットが登場し、彼との交流に感動できるファミリー向け作品。かまいたちがギャグ担当として出てきてますが、正直ちょっとやりすぎてたかなぁと(笑)あそこだけ滑ってる感じがしました。
amazonプライムビデオにて視聴。
23年4月現在見放題対象です。※字幕表示にも対応。
(初回仕様)TANG タング ブルーレイ プレミアム・エディション(2枚組) [Blu-ray]
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