【Netflix映画】トールガール / 身長が高いことで小さい頃からずっとからかわれてきた主人公ジョディ。交換留学生を好きになり、自分の殻を破ろうと頑張ってみるのだが……。ティーン向け恋愛ムービーと同時にコンプレックスを抱えるすべての人を応援する傑作映画。

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Netflixオリジナル。187センチという身長のためずっとからかわれてきたジョディは目立つことを避けてきた。あしらってもずっとアタックしてくれる男の子や、無二の親友は、姉といった味方はいるものの、自分と並んでもおかしくない高身長の相手が現れない限り恋することも夢だと思っていた。しかし交換留学生としてやってきたスティグは彼女の理想そのもの。当然学校のほとんどの女子がライバルになり、彼女はコンプレックスを克服して彼にアピールしようと頑張ってみるのだが……。
ダンサーとしても活躍してきたエイバ・ミッチェルが長編映画初主演し、ディズニーチャンネルでおなじみサブリナ・カーペンター、グリフィン・グラックら共演。
あらすじ
187センチの高身長に悩み、目立たないようにいつも背筋を丸めているジョディ。交換留学生に恋したことをきっかけにコンプレックスを克服する決意をしたけど...。 (番組詳細ページより)


ラブコメ好きのツボをこれでもか、って抑えていて、しかもコンプレックスとどう向き合うかという共感しやすいテーマも入れてるので想像した以上に面白くて、(変に捻らずに)「こういうのが見たいんだよ」と素直に楽しめた作品でした。原作というよりも実写化されたモノ限定ですが日本の少女漫画っぽい流れなので非常に予想しやすく、だがそのベタさがいいって感じ。
だから予告を見た段階でも「あー、理想そのものの交換留学生じゃなくて、ずっと猛アタックしてくれた彼を選ぶんだよね、わかるよ〜」ってなりましたしね。このブログでラブコメ紹介するときにもたびたび書いてますけど、王道パターンの一つですので。ネタバレじゃないです。あくまでの僕の予想です。

実際のお話としてはもちろん主人公ジョディが一番の中心だし彼女の恋と友情、成長の物語ではあるんですけど、他の登場人物もある程度の掘り下げがあって、個人的にこの世界をもっと長い間堪能したかったな、という思いがあります。例えば自分は背が低いし、身長のことを気にする娘にどんな対応していいか模索してる父親の立場になってみちゃったりとかね。「パパに普通だよ、って励まさせれるたびに普通じゃない背のことを痛感しちゃう」とかね。毎回「雲の上の景色はどう?」なんて弄られ続けたら目立ちたくなくなるジョディの気持ちもわかるし、なんとか元気づけたい父親の辛さもわかる。家族といえば姉との関係性もよかったですね、半分ギャグみたいな扱いでコンテンストに勝つための奮闘を描きつつも、メインは「妹の力になれて嬉しい」っていうこれまた王道のグッとくる要素いれてくる。ラブコメあるあるの一つ「変身シーン」ジョディがそれまでの内気な状態から個性を活かす(一番は髪型が変わるところ)ようになる流れは姉ハーパーが担当。みる前は親友のあの子かなと思ったんですけどね。そうそう、そんなハーパーを演じてたサブリナ・カーペンターは作品の中では一番有名じゃないですかね?僕は真っ先に反応しました。どこかで書きましたが「ガーツ・ミール・ワールド」(彼女の主演作)は見てないのですが、「ベビーシッターアドベンチャー」で知りました。

中盤あたりには頑張って変化しようとした反動でその親友と距離ができてしまったり、意外なアプローチの結果として気まずいトリプルデートになったりとクライマックスへ向けての一旦下がるポイントがあります。それぞれ別の相手とキスしてる最中なのに目でお互いを意識しちゃってるのがなんとも言えなかった。相手に失礼ですよねw。特にダンクルマンのお相手メガネちゃんリズは良い子そうだし、これはこれでお似合いな感じもしたのでちょっと可哀想だった。終盤あたりのビデオの件でもナイスな働きしますし。

ビデオの内容がね、これはほんとカッコ良かった。プレゼント渡した時の会話も若干キザながらとてもグッときたんですけども、見えないところでこういう行動できる奴がイケメンっていうんだよ。この辺りで最終的に映画のオチが確定するんですけど、誰もが納得すると思います。やはりこれがベストのハッピーエンドだよって。
しかも恋愛の決着というだけでなく、あああするっていう部分でジョディが心からコンプレックスと向き合えた流れにもなってるところも良かった。スピーチも感動的でしたし、こっちもめっちゃ美人に見えました。
意外にも(?)彼女は全く気づいてなかったのですが、ダンクルマンがなぜリュックを使わなかったかの理由「ですよね」って綺麗に伏線回収して終わるところもサイコー。最初にも書きましたが、こういうので良いんだよ。

ティーン向けラブコメなんでそういった要素ももちろん楽しめますし、同時に勇気をもらえる作品でもありました。この映画はたまたま身長のことでしたけど、誰もが自分じゃどうにもならない事で悩んでる。だからこそ共感しやすいのだと思います。劇中でも身長になぞらえてジョディが「縮こまるか、背筋を伸ばすか」って言ってましたけど、卑屈になりすぎたり、過度に恐れてるのもダメですよね。

Netflixにて吹き替え版を視聴。

過去に紹介しましたが、身長差カップルを扱った「おとなの恋の測り方」もオススメです。

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