アイの歌声を聴かせて / アンドロイドとして開発されたシオンは最終テストとして人間の高校生として学校に通うことなるが、突然歌い出したりと突飛な行動ばかり。開発者の娘はそれに気がつき……。土屋太鳳が声を担当、原作・脚本・監督を吉浦康裕。

musical_dancer_woman.png
劇場版も制作された「イヴの時間」や「サカサマのパテマ」などで知られる吉浦康裕が原作、脚本、監督を務める。人型アンドロイドが織りなす騒動を描いたミュージカル青春アニメ。突然歌い出すなど突飛な行動をとる「シオン」の声を土屋太鳳が担当。
そこかしこにAI搭載のロボットで溢れている街、星間。一大企業、星間エレクトロニクスの実証実験地域として人々はあたり前にそれを受け入れていたが、秘密裏に人間そっくりのアンドロイド「シオン」の開発が行われ、最後のテストとして高校に通わせることになる。教室で自己紹介した彼女は開発責任者の娘であるサトミにみょうに馴れ馴れしく、歌を歌い出すなど奇妙な行動をとるものの明るさによってクラスの人気者に。母親のスケジュールなどからシオンがアンドロイドだと気づいたサトミはなんとか無事に実験を成功させようとするが……。
ミュージカルシーンてんこ盛り、高校を舞台にした青春+AIと人間の絆を描いた感動作。
福原遥、工藤阿須加、興津和幸、小松未可子、日野聡らが参加。
あらすじ
高校生のシオンは転校初日、クラスで孤立するサトミに「わたしが幸せにしてあげる」と宣言し、ミュージカルのように歌い出す。変わり者だが勉強もスポーツもでき、明るいシオンは、すぐにクラスに溶け込む。そして、ところ構わず歌い出したり、突飛な行動で周りを騒動に巻き込んだりしながら、サトミやクラスメートたちの心を動かしていく。(シネマ・トゥデイより)


吉浦監督昨日は過去にも紹介してきてこの映画自体も楽しみにしてたんですが、イヴの時間のようにロボットと人間との関係を描きつつもミュージカルシーンがバンバン出てきて非常に明るいお話になってました。とにかくシオンが満面の笑みで「サトミ、幸せ?」って全力応援してくるので、なんだかんだ可愛くなってきちゃうんですよね。最初こそ「余計なことしてバレるリスク増やさないでよ〜」ってなるものの、本人の一生懸命さに折れるイメージ。
単純にまだ知能が低いって意味ではなくて、素直でまっすぐなところが子供みたい。

高校が舞台の青春ものなので恋愛要素もあるんですが、そこに変にシオンが絡まないのが良かった。あ、一瞬だけゴッちゃんという人気者と噂になりますが、それはあくまで「王子様とラブラブになったらサトミは幸せになる?」っていう思いから動いでるだけで、喧嘩中の恋人・アヤが一方的にヤキモチ焼いてるだけ。このゴッちゃん&アヤは最終的にまた復縁するし、はっきりした言動の女子がいるからこそ物語が動きやすくて結果的にいい塩梅でしたね。メインとなるのはサトミとトウマで、開発者の娘とロボオタクという組み合わせもなかなかリアリティあって共感しやすいし、冴えないオタクが頑張る作品に感情移入しちゃう僕としてもとても良かった。実際のところシオンのあれこれはメカにつよいトウマがいてこそうまくいくシーンが多々ありましたしね、カッコよかった。

サトミが告げ口したことで距離置かれてしまったそもそもの原因だとか、幼馴染だった2人がよそよそしいこととか結構過去からの呪縛みたいなものがあって深かったし、そこにシオンも絡んでくるのはなるほど〜って面白かった。なんかディズニーのプリンセス映画みたいな価値観で動いてるよな、とは思ってたけどさ。シオンがなぜあそこまでサトミを大事にするのか。わかった時の感動よ。

中盤からの展開は「子供達が未知の生物と出会って、研究所に見つからないように奔走する」の王道のような展開を見せるし、すでに触れたメンバーに加えてシオンに惚れちゃってる柔道部のサンダーを入れた高校生チームが一丸となってシオンのために動く流れは非常によかった。大企業に喧嘩売るっていうのは燃えますよね。

そしてビルの中で逃げてるシーンの一コマ、映画の中でもトップレベルに良かった。ロボと人間の心が通じてる!ってなって。映像的にも綺麗ですしね。個人的なベスト3は告白をお膳立てする時と、ここと、そして最後の……。猫ちゃん配膳ロボットに対して大切に扱う人も多いと思いますが、単純に母の仕事だからだけじゃなくてサトミがロボに対してちゃんと守ってあげていたのが報われた感じが良かったです。

最初に触れている通り映画の中では結構な歌唱シーンが出てきて、主役の声を担当している土屋さんも大変だったと思います。声が高めなので非常にとおってて、楽しい気持ちにさせてもらえました。全体的な配分としてはそういう明るくてコミカルな雰囲気がありつつも、高校生特有の悩みに直面したり、シオンの処遇をめぐっての企業との戦い(?)になだれ込んでしめるところはしめる。適度に手に汗にぎりつつも疲れずに楽しめました。
他の吹き替えメンバーもあってて、特にサトミは調べるまで本業の方だと思ってました。福原さんすげぇ。

Netflixにて視聴。

B09W9Y863F
アイの歌声を聴かせて(Blu-ray)

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック