コーヒープリンス1号店などのコン・ユ主演。共演はマ・ドンソク、チョン・ユミ、チェ・ウシク他。
あらすじ
別居中の妻がいるプサンへ、幼い娘スアンを送り届けることになったファンドマネージャーのソグ(コン・ユ)。夜明け前のソウル駅からプサン行きの特急列車KTX101号に乗り込むが、発車直前に感染者を狂暴化させるウイルスに侵された女性も乗ってくる。そして乗務員が彼女にかみつかれ、瞬く間に車内はパニック状態に。異変に気づいたソグは、サンファ(マ・ドンソク)とその妻ソンギョン(チョン・ユミ)らと共に車両の後方へ避難する。やがて彼らは、車内のテレビで韓国政府が国家非常事態宣言を発令したことを知り……。(シネマ・トゥデイより)
韓国語で「釜山行き」というのが現代のようですが、メインになるのは高速鉄道で間違いないので、新幹線にかけた日本オリジナルのタイトルでちょっと面白いし、(我々には)わかりやすいなと思いました。途中で家族が分断される形になるので、走行中の車内を1車両ずつ移動してくのもイメージ通りでしたし。
wikipedeiaによるとこれまで韓国ではあまりゾンビ映画はヒットに恵まれず、劇中でどころか撮影中さえゾンビという単語を使わなかったなんてエピソードがありますが、現実ではめちゃくちゃ大ヒット、ハリウッドリメイクやら、続編やら決まっているそうですからね。すごい。タイプ分けすると噛み付かれて感染が広がるのは従来のゾンビと同様、しかも現代にありがちな超スピードで動ける種類です。ただ面白い設定なのが、暗闇なら音を立てなければ気がつかない(人間を判別できない)ということや、ドアノブ?を操作できないという部分。自動ドアじゃなかったのも功をそうして、この辺りをうまく使ってゾンビを突破していってました。
この手の作品では割とよくある「パニックの対象よりも、人間の悪意の方がエグい」っていうのをかなり序盤からガンガンやっってて、というかそもそも主人公とそれに協力してくれる数人以外は「自分のことが一番大切」っていうタイプがほとんどなのですごくイライラします。本当に命の危険があったら綺麗事言えなくなるのかも知れないですけど、相手が子供とかでも関係なしに、手を差し伸べるっていうことをしません。
その最たる例がバス会社の常務の男ヨンソク。政府とコネがあるために他の地域の情報も入ってくるし、典型的な「金はいくらでも用意するから俺を救うことを最優先に考えろ」っていうタイプ。こういう奴はそうそうに痛い目に合うだろうなーって思ってたのに、かなり終盤までしぶとく生き残るからちょっとビックリでもちゃーんとバチが当たりますのでご安心を。
その他中盤でも自分本位すぎる奴らが結果的に泣きを見るという展開はありますので、一応因果応報としてのすっきり感はあります。
対象的に主人公に協力的な人たちはみんな性格が素晴らしくて、守るべきもののために奮闘する姿はホントにかっこ良かったです。これも予想してた通りでしたが、自己犠牲の精神を持ち合わせていて、涙なしに見れないシーンが多かった。中でも映画終盤、最後に仲間を守るような行動をとった人物は、直接ではなく影を映すという表現で描写されていて、前後に挿入される回想と組み合わさって作品で一番の号泣ポイントです。これは展開を読めているとか関係なしに泣けます。
もちろんゾンビものなので彼らの恐怖というものもこれでもかって描かれてまして、その辺も面白かった。ワールドウォーZの記憶が蘇りますが、物量で攻めてくるゾンビってマジで怖いです。扉とか窓に大量に張り付いてきて、重さで最終的に決壊してしまう流れだとか、電車の最後尾にもの大量に引っかかって速度がどんどん落ちていく展開。1対1ですら、色々なリミッター外れた動きしてくるからキツイっていうのに、複数ならもう逃げ場ないですよ。
そんな凶悪な彼らに対抗していった、主人公、屈強な男、野球少年のトリオは中盤あたりのアクションは、目玉の一つだけあって見応えバッチリ。あり合わせの武器&防具と知恵を使って、前述の通り仲間の元へ1車両ずつ進んでいく時のチームワークや執念、覚悟した男たちのカッコよさはとても好きでした。屈強な男はマ・ドンソクさんが演じててピッタリ。奥さんへの愛情がすごいし、だからこそ主人公の娘への思いに共感して、最初こそなんか相性悪そうだったのに色々協力してくれました。余談ですが彼はマーベル作品にも参加されることが決まってるので楽しみです。
ゾンビもののアクション要素、パンデミックものとしてのハラハラ感もあり、家族愛を中心とした泣かせるストーリーあり、それらがかなりの高クオリティだったので、これは話題になるなーと納得しました。バンバン犠牲者が出てくるので最後まで気を抜けなかったので疲れましたけど、ものすごいのめり込めて面白かったです。というか最後の最後まで「どうなる?大丈夫か?」って演出するのやめてくれ、心臓に悪い(笑)
WOWOWで字幕版を録画してあったものの、ネトフリに吹き替えがあったのでそちらで視聴。主演は中村悠一さんがつとめています。
新感染 ファイナル・エクスプレス [Blu-ray]
posted with amazlet at 19.08.24
株式会社ツイン (2018-01-24)
売り上げランキング: 27,284
売り上げランキング: 27,284
人気ブログランキング参加中。
この記事へのコメント