シャザム! / DCコミックの同名作品をザカリー・リーヴァイ主演で実写化。14歳の少年が魔術師にパワーを授かり「シャザム」と唱えるだけで超能力をもった大人ヒーローへと変身。悪友とふざけあっていたが、力を狙う悪役が現れて……。笑えてほっこりする家族向けアメコミ作品。

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呪文を唱えるだけで超能力を得るばかりか、肉体まで大人に変わってしまう。昨今映画化されてきたアメコミヒーローものと比べても異色な原作を、「ライト/オフ」でその才能を見出されたデヴィッド・F・サンドバーグ監督がメガホンをとって映像化。底抜けに明るく、家族で見られるエンターテイメント作品。DCエクステンデッドユニバース7作目、ワンダーウーマンとかアクアマンとかと同じ世界観。
いくつものの里親に預けられるもののすぐに逃げ出しては実母のことを探し続けている14歳の少年ビリー。ある日突然年老いた魔術師に目をつけられ、不思議なパワーを受け継ぐことに。「シャザム!」と唱えると肉体そのものが筋骨隆々の大人へと変化し、マントと赤いコスチューム姿に変身してしまう。最初は戸惑いながらも電撃や鋼の肉体などその凄さを生かして悪ノリするようになるが、力を狙った悪者も現れ……。
日本語吹き替えのキャスティングを福田雄一が担当、主人公を菅田将暉が演じてることなども話題。
あらすじ
思春期を迎えたビリーは、魔術師にヒーローの才能を見いだされ、世界の救世主に選ばれる。「シャザム!」という言葉を唱えると、S=ソロモンの知力、H=ヘラクレスの強さ、A=アトラスのスタミナなど六つのパワーを持つ筋骨隆々のヒーローに変身する。だが、ビリー(ザカリー・リーヴァイ)の心は少年のままだった。(シネマ・トゥデイより)


まず最初に僕自身も見る前に不安要素だった声のことに触れておきますが、主人公が菅田将暉くん、そして巻き込まれる市民(と言ってもかなりインパクトある役柄)で佐藤二朗さんがやってくらいであとはむしろベテラン声優陣なのでシンプルに豪華だなーって感じでしたね。やはり「誰が聞いてもすぐ菅田くんがやってるとわかる」のは否めないので、そこ気になる人はダメだと思うんですけど他はほんとすごくて。子供状態のビリーはエヴァ主役の緒方恵美さんだったり、彼をサポートするヒーローオタク・フレディに阪口大助さん、悪役に子安武人さんで大人ビリーを除くと主にこの3人が一番多く出てくるので聞いててとても安心ができました。それ以外にも有名声優多数ですからね。

ビリーは里親を転々としてる、と言っても根っからの悪ガキというタイプではなくて、むしろ離れ離れになってしまった母親ともう一度会いたくてずっと探し続けてる健気なタイプ。劇中でも「家族ごっこなんか意味ない」というような態度で、フレディらとも距離を置こうとする始末。そのちょっと弱くて不貞腐れてる感が女性の緒方さんの声にあっててとても感情移入しやすかったですね。そんなビリーだからこそパワーを得たらはっちゃけてしまうというか、悪ノリしちゃうという。

ものすごい自分勝手に能力を使うけど、最終的に世の中のため、正義のために使って正真正銘のヒーローになる、というのはこの手のジャンルで王道の一つだと思うんですけど、それにしたってめちゃくちゃ子供じみてて笑えます。大人の肉体だからってビールを買ってみたり(まずくて吐き出す)大人向けのお店に行ってみたり。フレディと一緒に「どんな能力があるかの実験」をひたすらやるっていうのも微笑ましかったなぁ。昨今のアメコミ実写化作品は割と漫画の設定をいかに現実世界と違和感なく融合するかみたいなリアリティ方面もすごく頑張ってますけど、こういう風に「夢がある」っていうか中学生が妄想したみたいなシンプルだけで面白い作品もこれまたいいものだなあとしみじみ感じました。能力で遊ぶ姿に「大道芸人」ってツッコミ入れられてるの爆笑しちゃった。

そうそう、これ最近のDCの中だと一番コメディの要素大きいんですよ。全体的に軽いというか頭使わずに楽しめる。主人公とその仲間が子供なのもそうですし、わかりやすいしお下品さもないので家族でみれる内容だと思います。里子たちがほんと個性的なんでフレディ以外も出番の割りにとても印象に残りますし終盤すごいサプライズがあって楽しかった。ここでも有名声優さん出てますしね。「波動拳!」は笑った。境遇の面も暗くなりすぎないのが良いんですよね〜むしろ実の母との対面シーンの方がなんとも言えない切なさがあってキツかった。里親さんが本当にいい人なのは子供たちを見れば伝わってきますし、ビリーが家族を、居場所を得たというヒューマンドラマとしても泣けました。

もちろんヒーローものなんでメインであるアクション要素もかなりのクオリティで、空を飛ぶ、高速で動く、電撃を出すというこれまたわかりやすい能力で敵と戦うシンプルさも気持ちいいですし、これまでの(アクアマンも例外ですが)これまでのDCと違って画面が暗すぎないのもありがたかった。もちろんバトル中でもお構いなしにギャグ入れてくるのも適度にゆるさがあっていいですし、高速移動をスローモーションと合わせて演出するのもアメコミ「フラッシュ」を彷彿とさせて好き。悪役が呼び出す七つの大罪モチーフのモンスター相手に、鮮やかな色のコスチュームのヒーローが戦うのでそれだけでもほんと夜なのに画面が派手になってますしね。映え〜(ちょっと違う)

元々「キャプテンマーベル」って名前でスタートしヒットしたけどスーパーマンに似てると叩かれる、そののちDCコミックが権利を買って名前も変更っていう原作の流れがあるので、そもそも能力が王道オブ王道なんですが、ストーリーの方も力をもった子供が精神的に成長するっていうベタなあれをきちんとやってくれて「こういうのでいいんだよ」って心の底から楽しめる映画でした。
冒頭で触れた通り一応DCユニバースの7作目という扱いですが、シャザム初登場・単独作品なのでこの映画1本で完結してて、アメコミあんまりみない人も安心して見ることができると思います。ラスト付近にすごいゲストチラッと映るけど。
例によってエンドクレジット後に続編を匂わせる映像が流れましたので、DC全体を含めて今後が楽しみです。そう言えば劇中でモータルコンバットという格闘ゲームやってましたけど、過去に「VS DCユニバース」ってコラボ作品も発売されてたのでちょっとニヤッとしちゃいました。

日本AmazonのサイバーマンデーセールにてHD画質レンタル100円だったので吹き替え版を視聴。本日の日付が変わるまでまだ有効ですので、興味がある方は今のうちにどうぞ。



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