SUNNY 強い気持ち・強い愛 / 韓国映画のヒット作を大根仁監督がリメイク。主演は広瀬すず&篠原涼子。専業主婦の奈美が病院で偶然出会った友人は余命1ヶ月を宣告されており、彼女のために22年前の仲間を探し出すことに。90年代の懐かしい要素てんこ盛りの人間ドラマ。

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主人公が余命わずかな友人のために当時の仲間を探し出し、仲良しグループ再結成するまでを現代と当時の回想織り交ぜて描くコメディ要素ありの韓国ヒューマンドラマ「SUNNY 永遠の仲間たち」を、大根仁監督がリメイク。高校時代のメンバーとして広瀬すず、山本舞香、池田エライザ、富田望生ら、大人になった彼女たちを篠原涼子、渡辺直美、板谷由夏、小池栄子と豪華共演。
専業主婦の奈美は病院で偶然女子校時代の友達である芹香に出会うが、仕事で大成功しているものの余命1ヶ月の宣告を受けておりかつての仲間たちに再会いたいとつげられる。かつてコギャルだらけだった学校に転校生としてやってきて、浮き気味だった奈美を受け入れてくれたグループ。そのリーダーである芹香のために探偵を雇い一人ずつ探し出すのだが……。
ミニスカート、ルーズソックス、ラルフローレン。安室奈美恵をはじめとする90年代J-POPなど懐かしい映像盛りだくさん。
あらすじ
夫と高校生の娘と暮らす40歳の専業主婦、阿部奈美(篠原涼子)は、日々の生活に空しさを感じていた。一方、独身で39歳の社長・伊藤芹香は、ガンで余命1か月を宣告されてしまう。およそ22年ぶりに再会した芹香にもう一度みんなに会いたいと告げられた奈美は、ある事件が原因で音信不通になった仲良しグループ“SUNNY(サニー)”のメンバーを捜そうとする。(シネマ・トゥデイより)


このブログでは紹介してませんでしたが、オリジナル版「SUNNY」はすでに見ていて、シムウンギョンさんの演技に笑わせられつつもすっごい泣いた記憶があります。(ブルーレイにダビング済)そのリメイクだし、90年代を舞台にしてるのでさらに入り込めると予感しつつの視聴でしたが、想像以上に盛り上がりますね。
僕個人の年齢的には90年代だとまだ小学生とかなんですが、先に触れた安室奈美恵や久保田利伸、オザケンなど記憶にしっかりある楽曲だったり、ルーズソックス履いたいわゆるコギャル文化ってのがものすごい懐かしくてですね。ああーあったよねこれ、って感じ。「AWAYS 3丁目の夕日」などで味わえなかった気持ちをようやく噛み締めることができました。オタクキャラがエヴァンゲリオンの良さを力説してたりとかニヤニヤしましたよ。

最序盤こそ大量の女子高生でのダンスシーンが流れるのでびっくりしましたが(見終わって大根監督だと知って納得。「モテキ」) 基本的にはオリジナル版を踏襲したストーリー&演出で、当時の様子を描きつつも、現代編での仲間探しの様子を並行して進んでいきます。富田望生→渡辺直美など、時を経てどう変化したかっていうのも見所でこの例だと主に体型で選ばれてる感ありますが、みんな演技力(特にコメディエンヌとして)が高い人たちなのですごい寄せててて、違和感なかったです。だって広瀬すずと篠原涼子って顔は全然違うのにね。

そもそも仲間たちのキャラが立ってて、個性的。映画として分かりやすく悪い面を強調してるんだと思いますが、他のコギャルたちと違って、援助交際や衣服の売り買い、ドラッグなどもやらないし、友達思いの素敵なグループなので見ててて気持ちいんですよね。田舎者丸出しの奈美が虐められそうになったのを助けてくれた時点で超カッコよく見えました。こういう役山本舞香さんぴったりですよね。

でも一番ハマってたのは池田エライザさん。他の作品でも見たことある雰囲気でしたが、一人だけ大人びててちょっとだけ近寄り難く、色気がすごいって役柄が似合いすぎますよね。すぐに予想できちゃいましたが付き合ってる相手がすごくリアリティありましたし、でも実はひと一番仲間思いで素直になれないだけっていう魅力的なポジションでした。映画全体から見ても、仲間が疎遠になってしまうきっかけに置いてかなりのキーパーソンになってまして。必然的に一番最後に再会します。

奈美のラブロマンス要素も結構ちゃんと描かれていて、友達のカッコいいお兄さんというこれだけでも恋愛映画作れそうな印象を受けました。ロン毛も流行ってましたよね。三浦春馬くんカッコ良かったですし、失恋したあと、奈美が現在で会いにってのやりとりも「大人だなぁ」ってあれはあれでグッときました。

調べ直して分かったんですが、韓国版は奈美の娘が虐めれたことの報復だった部分、このリメイクだと浮気夫へのお仕置きに変わってるんですよね。大人時代の女優さんたちが制服姿で暴れ回る様子はめっちゃ笑いました。そこ以外でも自宅で当時を懐かしんで制服でダンスしてて娘にドン引きされたりしてましたしね。全体的にコミカル要素結構あるんで楽しんで見られると思います。

その反面やっぱり芹香関連は覚悟してても辛くて、ああ、リメイクもそこ変更せずか……ってちょっと残念。せっかく会えたなら奇跡とか起きて欲しいんですけどね。湿っぽいのは極限まで削ぎ落として、喪服でのあれと、キャスト勢ぞろいでのエンディングのダンスなど明るく描かれてるんでそこまで辛くはないんですけど、韓国版で悲しかったのを思い出しちゃいました。一応ハッピーエンドといえばハッピーエンドですけどね。

当時のドンピシャ世代じゃなくても、経験してる、知ってるだけでかなり懐かしい気持ちになりますし、青春モノとしての面白さ、仲間の絆って意味でも感動させられますのでオリジナル版と合わせてオススメしたい作品。気になってたのがアマプラ にきたのですぐ見ました。

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