G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ / メンバーの過去が明らかになるシリーズ3作目。日本人を救ったことで彼らの組織へと入門したスネークアイズ。試練を受ける中、テロ組織との戦いも激しさを増して……。なんちゃって日本大炸裂。

2作製作された「G.I.ジョー」シリーズの数年ぶりの続編にして、メンバーの一人スネークアイズ誕生秘話に迫るスピンオフ的作品。主演はヘンリー・ゴールディング。舞台は日本。幼い頃に父を殺された復讐を心に誓う男が友人の家の元で修行を重ね、忍者的な強さを身につけていく。アクション作品。
スネークアイズは友人を救ったことで日本にある闇組織に身を預けることとなり、彼らの試練を受けることに。同時期に国際テロ組織コブラとの戦いも過激化し、仲間と共に戦うことになるのだが……。
アンドリュー・コージ、ウルスラ・コルベロ、サマラ・ウィーヴィング、イコ・ウワイスの他、平岳大、安部春香、石田えりといった日本人キャストも参加。


あらすじ
日本の闇組織から命を狙われていた男を救ったスネークアイズ(ヘンリー・ゴールディング)。それがきっかけで、彼は600年にわたって日本の平和を守ってきた秘密忍者組織“嵐影”への入門を許可される。だが、嵐影は悪の抜け忍集団と国際テロ組織“コブラ”の連合軍による攻撃を受け危機的状況を迎えていた。スネークアイズは真の忍者になるべく、嵐影から下される三つの試練を乗り越えていく。その一方で、世界を揺るがしかねない忍者大戦が勃発しようとしていた。(シネマ・トゥデイより)


スネークアイズ誕生秘話、ってことなんで、過去2作品で出てくる「全身黒スーツで、全く喋らない。でもめちゃ強い」っていうのを想像すると違和感を覚えるかもしれません。今作では主演はヘンリーゴールディング(クレイジーリッチの御曹司役が記憶に新しい)ですし、ほとんどのシーンで顔を出してます。ちなみに以前のスネークアイズはレイ・パークというたとえばSWのダースモール(両方向に刃のついたライトセーバー)とかやってたアクション俳優さん。この人の技術半端ないので、一才顔が出ないのは少しかわいそう。

冒頭でも触れた通り、この映画の主な舞台は日本……。なのですが、基本的にアメリカのおもちゃシリーズのアニメ化&実写化なので色んな意味でめちゃくちゃな世界観。日本人がいるとツッコミを入れたくなってしまう要素がぼちぼちあるのですが、「これはこれ」と割り切って笑って見れる人にとってはかなりツボだと思います。上記予告動画も「忍者大戦」って銘打たれているし。

友人のトミーは実は嵐影一族の後継者・トミサブロウであり、彼の実家それ自体が秘密忍者組織。もうこの時点でワクワクですよ。だってお城と、その城下町みたいなのが丸ごと敷地なんですよ。予告で出てくる時代劇のロケ地みたいなやつ、みんなそうです。さらにヤクザの奥さん、みたいな彼の祖母が現在のトップ(石田えりさんが演じてます) なのですが、主人公はそこに身を寄せ、信用を得るために忍びになるための試練を受けることになっていきます。個人的には1つ目の試練が日本人要素っぽくて好きですね。ああいう起点とか、心とか大事にしてるの嬉しい。逆に3つ目は何をすればいいかわかっててもきついだろうなって感じ。予告で一切出てないしビビりました。

そういう修行パートと並行して、復讐の物語が絡んできます。一族を裏切って逃亡し、ヤクザを従えて襲ってきているケンタ。よりによってその派閥と取引してしまう主人公。父親の仇をとるために目が曇ってしまってるんですよね。その気持ちはわかるけど。それを完全に消しきれないからこそ、100%の友情になれない。過去作見ているとこの後トミーと敵対することがわかってるんでね、辛い。お互いの手のひらに傷をつけて握手するっていう、これまたエモい契りを交わしたのに、それをあんな風に使っちゃうとは……。

中盤からは登場人物も若干わちゃわちゃしてて、ケンタが手を組む国際テロ組織コブラとしてバロネス、逆に正義の組織G.I.ジョーとしてスカーレットと女性二人が追加。この二人も結構強いし、他のほとんどのキャラと違って武器が和風じゃないからいいアクセントになってました。

そうそうメインのアクションですが、そのほとんどが日本刀や忍者の武器なんですよ。それもテンション上がりましたね。最初の方のアメリカの時点で大量に出てくるし、主人公二刀流だしで超かっこいい。頑張って訓練したんだなぁとかメタ的なことを考えていました。スネークアイズとトミーは共闘することも、逆に戦うことも多いのですが黒と白っていうスーツのコントラストが綺麗。(この映画の後)宿命のライバルって感じで、友人としては辛いけど、戦闘に関してはすごいよかった。

封印されてた秘宝のパワーでいきなり現実感がなくなりますが、その力の前に派閥を超えた協力体制となり、ちょっとしたアベンジャーズっぽくて面白かった。祖母のセンを含めた女性3人衆とか好き。マスターたちもなにはじぬ戦いを見せてくれますしね。ちなみにケンタ役は日本人の平岳大さんがやってますが、アクションは控え目でしたし、吹き替え版では声も声優さんが担当(DIOなどの子安さん)。言われないと気がつかないかも。

一応の解決を見せた後、やっとお馴染みのスーツを着るスネークアイズ。さらにトミーもあっちに行って……。なるほど嵐影だからストームシャドーなのか、と納得。

3作目ですがキャストも一新されてこの作品で独立してますし、全く知らないという人にも入りやすい映画。日本刀でのアクションがかなり見られますので、そういうのがお好きな方、海外の思う「なんちゃって日本」がツボの方に特におすすめしたい作品です。

U-NEXTで399円で吹き替え版を視聴。
主人公の声は木村昴さんでした。

B09LQ1D423
G.I.ジョー 漆黒のスネークアイズ ブルーレイ+DVD [Blu-ray]


この記事へのコメント