週刊少年ジャンプの大ヒットコミック「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」を、佐藤健主演で実写化。「ハゲタカ」「龍馬伝」の演出を手がけた大友啓史がメガホンを取ったアクション時代劇。
幕末から明治と時代が変わっていく中で、かつて「人斬り抜刀斎」として伝説となっていた剣客・緋村剣心はその姿を消し、不殺の誓いを立ててるろうに(流浪人)となっていた。しかし街で抜刀斎を名乗る者による事件が多発して……。
ヒロインに武井咲のほか、江口洋介、青木崇高、1作目は吉川晃司に香川照之、2作目以降は藤原竜也、神木隆之介、伊勢谷友介、土屋太鳳などなど豪華共演。
あらすじ
幕末から明治になり、かつて「人斬(き)り抜刀斎」として恐れられた剣客・緋村剣心(佐藤健)は「不殺(ころさず)」の誓いのもと流浪人となっていた。流浪の旅の途中、剣心は神谷道場の師範代・薫(武井咲)を助けたことから、薫のところで居候することに。一方、街では「抜刀斎」を名乗る人物による人斬(き)り事件が発生しており……。
とりあえずこのあらすじ+予告動画は1作目のものですし、つい最近金曜ロードショーでも放送されたので見た方も少なくないかと。るろ剣の連載自体は結構前で(2017年より新章の北海道編がスタートしてますが、最初は99年で完結)僕も子供の頃原作やアニメを見ていたくちなんですが、ほんと再現度すごい。正直そこまで外見を似せてるわけじゃないんだけど(コスプレにはなってないけど)演技力の高さや圧倒的なアクションシーンであの世界観を見事に実写化してくれてる。これはヒットするのもわかります。
そもそも全体的に暗いんですよね。漫画原作の実写化、ってなったらもっと万人に受けるようにアレンジしてもいいと思うんですけど、日本刀での戦いだし、血もバンバン出るからものすごいシリアス。原作に経緯を払ってるし、そこが成功例の一つとして必ず名前上がる理由なんだと思います。命令とはいえ人を斬りつづけた苦悩と、その悲しみを知ってるからこそ平和の世のために戦うっていう剣心の切なさみたいなものがちゃんと出てるし、佐藤健くんほんとハマってたなぁと。
少年漫画だからストーリー展開自体もすごくわかりやすいし盛り上がる箇所もたくさん。自分の亡霊を見てるような自称・抜刀斎という「一方的な暴力」を「殺さずの誓い」を立てた主人公が苦戦しながら倒す1作目もいいですし、2,3作目の志々雄真実も剣心と似た境遇で最終的に裏切られ、【闇堕ち】してしまったようなもので、これも魅力的な敵。強い相手と戦うといいう見た目通りだけでなく、結局は自分自身の業、罪料と常に向き合うこととになる辛さ。自分もこうなってたかも、っていうのがよぎりますよね。
2作目は神木くん演じる宗次郎が登場し、それまで割と強く描写されていた剣心が押され、さらには刀が折れるという衝撃な流れ。だからこそ新しい刀を手に入れるくだりはめちゃくちゃ燃えるし、そこに至るまでの「彼が目指す平和と、その象徴」のエピソードがいい。新しい仲間たちも増え、京都でのド派手バトルもそれぞれの見せ場があってカッコ良かった。特に御庭番の、翁。田中泯さんが演じてますがオーラが半端ないし、想像以上にアクションやってくれてます。順番が前後しますが3作目でのやりとりもグッときました。
その2作目ラストで敵の本丸目指すものの一歩及ばず。薫を救えずに絶望するところで終わるんですが、3作目からは怒涛の追い上げ。「師匠との修行で覚醒」だったり、強敵に対して全員で協力して挑むっていう展開が熱かった。自分の肉体だけで戦うのに左馬之助も検討してるのが好き。
最初に触れた通りアニメとかで一回見てるので大体のお話は頭にあったんですが、それでも志々雄とのバトルシーン、それから決着の仕方はほんとすごかった。藤原さんはこういう狂気をはらむ役柄ぴったりですよね。今回も叫ぶシーンありました。炎を纏うのもCG結構頑張っててたなぁ。
肝心のアクションですが、これもまたセンスがあって超カッコよかった。全編通じて使われている戦闘BGMみたいなのがあるのですが、それがまずいい。そして流派的に、一人VS大人数というシチュエーションが多いのに基本的に剣心が強いので気持ちいくらいバッタバッタ倒れていくっていうね。単純に剣で斬る(逆刃刀なので叩いてるんですが) だけじゃなくて、体術というのか殴ったり投げたり、いわゆるチャンバラオンリーじゃないのも良かったですし、乱戦がある一方で1体1のより緊張感のあるバトルがあるのもとても見応えがあります。各映画でのクライマックスのバトルはいうまでもなく、左馬之助が仲間になる前とか、すでに触れた宗次郎戦(3作目でも戦います)とか大きめのやつがいくつかあるので、ドラマとアクション両方楽しめました。カメラワークも本人たちに寄る迫力あるものから、少し遠目だったり斜め上からだったりと工夫して「かなり規模の大きい戦い」を工夫して描写してたなあと思います。
キャラ一人ひとりがたってるんで、検診ほどスポットが当たらなくてもそれぞれの立場やストーリー、こういう人生だったんだなって想像する余地があるのも魅力でした。それこそスピンオフとかあっても絶対面白くなったと思います。僕は北海道編はまだ見れてないので、これをきっかけに原作また読みはじめようかなって思ってます。
冒頭で書いた通り完結編となる映画2作が公開中ですので、その予習復習という意味でも、1作目が面白かった人はぜひ23を見ることをおすすめします。仲間キャラの思い入れとか段違いでしょうし、剣心の苦悩と強さの秘訣をぜひ知って欲しいと思います。(今さら見て今さら感動している。
2016年に3作をWOWOWで録画したのち、21年5月にNetflixにて一気見。
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