レプリカズ / キアヌ・リーブス主演&製作。人間の意識をコピーする研究を続けてきた科学者。事故で家族を失うが、彼女たちのクローンを作りそこに意識を移し替えることでレプリカを製作。以前と変わらず過ごすが、実は組織にバレていて……。

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キアヌリーブスが主演と製作にも名を連ねるSFスリラー作品。家族を失った一人の科学者が、自分たちの研究によってその家族を「複製」しようと試み成功。なんとか元の生活を取り戻すが、そんなにうまくいくはずもなく……。
人間の意識をコピーし、コンピュータやロボットに移し替える実験を続けてきた神経学者のウィリアム。いつもあと一歩というところで失敗してしまうのだが、家族と移動中に事故を起こし、自分以外が全員死んでしまう。クローン技術にたけた同僚の力を借り、ダメもとで妻や子どもたちのクローンを製作し死後すぐにコピーしておいた意識を入れ込んだことで表面上は生き返らせることに成功。しかし職場にも秘密であることや、限られた中で下したある決断による綻びが見え始め、段々と雲行きが怪しくなる。
妻役にアリス・イヴ、同僚にトーマス・ミドルディッチの他、エミリー・アリン・リンドら共演。
あらすじ
人間の意識をコンピューターに移行させる実験を続け、成功目前まで近づいた神経科学者のウィリアム・フォスター(キアヌ・リーヴス)は、事故で家族を失ってしまう。深い悲しみの中、彼は家族のクローンを作り出し、そのなかに彼らの意識と改ざんした記憶を移し替える。そして今までと変わりない生活を送ろうとするが、実験の動向をチェックしていた政府の組織がサンプルとして家族を奪おうと画策していた。(シネマ・トゥデイより)


先に言っておくとそこまで予算をかけてないタイプの作品ですので、キアヌ主演といってもハリウッド超大作ってイメージの映画ではありません。SF要素に関してもある意味勢いというか、一応理屈っぽいことは説明されますが「そういうことで上手くいった」って納得して深く考えない方がいいかも知れません。具体的に説明すると、意識を移し替えたボディに対して「自分の肉体である」っていう確認が取れないと臓器移植でいうところの拒絶反応が起きるのでそこを騙すとか、あるいは初めからクローンにうつしかえれば何の問題もないということらしいです。

一番重要なのは「自分が死んだ人間を生き返らせる力があるとして、実行するかどうか」そしてその決断に対しての代償っていうのがテーマなのでみてる我々だったらどうしたかと自問したり、ウィリアムを待ち受ける運命をハラハラしながら見守るのが一番の楽しみ方だと思います。とはいえ彼の場合、割とその葛藤は浅く、事故ってすぐに「これしかない!」ってなってしまうんですけど。しかしゾッとするのがその後で、クローンの培養設備の関係で、死んだ家族のうち誰か一人は諦めなきゃいけないっていう問題が出てきます。

これが1番のホラーで、僕だったらたぶん選べないと思うんですが、最終的にウィリアムはできちゃう。しかも意識の中からその家族の記憶だけを抹消して、初めからいなかったことにしちゃうという(この辺の理屈も深く考えてはダメ) 劇中でもレプリカを作る時点で倫理に反するって諭されり、以前の会話の中で奥さんからドライすぎるって指摘されたりしてるのですけど、このあたりは特にドン引きでした。

で、一人のぞいた状態で元の生活が始まりますが、そこからまた緊迫感の連続。いつ破綻するか、いつバレるのかっていうビクビクが続きます。職場に復帰する必要があるし、家族がそれぞれ自分の目の届かないところで生きるわけですから。で案の定、本人たちも違和感を覚え始める。最終的に奥さんに事実を説明してしまう。え?嘘だろ??
「あなたは死んだけど意識をコピーしたクローンです」って、これ奥さん目線で一本SF映画作れちゃうくらいの衝撃だと思うんですけど(例えばシュワちゃん主演であったはず)すんなり受け入れて笑えました。メンタル強いなぁ。

中盤からラストにかけては上記あらすじにあるとおり実験に成功したアルゴリズムと、家族たちを奪おうと組織の人間に追われるという要素がガッツリ入ってきて、結構アクションとスピード感あふれる展開になっていきます。まあ当然バレてて泳がされててたんですよね。しかしウィリアムにも秘策があるので大丈夫。
もうそこからの流れは「なるほどそうくるのか」という、タイトルと序盤だけ見た段階では予測してなかった方向だったのでいい意味で裏切られましてね。とあるキャラだけは救いがないのですが、敵も含めてwin-winになるような落としどころでこの手の作品で珍しいと思いました。倫理的にダメなことしてる以上、ハッピーエンドは諦めていたんですけどね……。

一個だけネタバレすると、いなかったことにされた家族もちゃんと蘇ります。そこも本当よかった。

ジャンル的には残念ながらB級SFサスペンス、となってしまいますが、腐ってもキアヌ主演ですし、少々強引な部分があるものの暴走した科学者の運命を追うという意味でも普通に楽しめました。展開を予想しながら見るといい意味で裏切られてさらに面白いかも知れません。

Netflixにて吹き替え版で視聴。



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