レディ・オア・ノット / 富豪一家に結婚が決まり幸せの絶頂にいるはずの花嫁グレースだったが、一族が増えるたびに行われてきたというあるゲームの参加を強いられる。それは命をかけた「かくれんぼ」。ホラーコメディ。

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お金持ち一家に嫁ぐことになったヒロインが、一族が代々やってきたという「新入り加入の儀式」に参加を余儀なくされ、「夜明けまでに花嫁を殺せば勝ち」「生きてたら家族の負け」という命懸けの「かくれんぼ」を強いられる。花婿だけは彼女を逃がそうとしてくれるが……。
グロ描写注意のホラーコメディ。主演はNetflix「ザ・ベビーシッター」などのサマラ・ウィービング。
アダム・ブロディ、マーク・オブライエン、ヘンリー・ツェーニー、アンディ・マクダウェル ら共演。
あらすじ
大富豪一族に嫁ぐことになり、幸せの絶頂にいたグレース。だが、結婚式の日の夜、彼女はファミリーとして認めてもらうための伝統儀式に参加することになる――それは、一族総出で行われる“かくれんぼ”だった。夜明けまで逃げ続けるように告げられ戸惑う彼女だったが、まもなくゲームがスタート。やがて、彼女は全員が武器を手に自分の命を狙っていることを知るのだった...。一体何が起こっているのか!?絶体絶命の状況の中、恐怖に怯えながらも戦うことを決意し立ち上がるグレース。果たして、彼女の運命は?そして一族に隠された恐ろしい秘密とは!?(予告動画概要欄より)


マーゴットロビーと雰囲気が似ていて見始めるまで彼女の作品だと勘違いしちゃったくらいなんですが、すでに触れた通り「ザ・ベビーシッター」2作の主役であるビーを演じてたサマラ・ウィービングが主演。よくよく調べたらマトリックスのエージェントスミスなどでお馴染みヒューゴ・ウィービングの姪だそうで、そう言われれば似ている。

勘違いに拍車をかけたのはこの映画のコンセプトで、最初はただの余興、夜通し"普通の"かくれんぼをするのかと思いきや、どうやら本気で命を狙ってくるぞ、と気がついたヒロインが必死になって逃げ、あるいは逆襲をしていくという戦うヒロインの作品だから。マーゴットロビーもやりそうですよね。
一族が大きくなるきっかけになったとある知人と関係してる特別な箱があり、家族が増えるたびにその箱が選んだゲームをするのがならわし。よりによってかなり難しいかくれんぼが当たってしまい……という設定で始まるので、いわゆる「デスゲーム」的でもあります。ただ他の家族たちは歴戦の強者っていう雰囲気はなくて、自分が生き残るためだから必死だけど殺人になれてるわけではないという印象。

だから誤射してヒロインじゃなくて家族がやられてしまうというアクシデントも発生。それも複数回起きるので完全にギャグになっちゃってます。ジャンルとしてはホラーコメディなので、血はバンバン出るしグロ描写もすごいですが随所にコミカル要素があるので、耐性がある人なら適度に笑ってみられます。それこそ「ザ・ベビーシッター」と通じるものがありますね。「子供が軽い気持ちで銃を撃ったらヒロインの手のひらに大きな穴が開いちゃう」とかありますし、必死な思いで壊れかけのハシゴを登ったら最後の最後でクギが飛び出ててグサリなど痛そうなシーンも多々あるんでそこはみてるの辛かったです。痛すぎて寒くて勝手に震えちゃう、みたいなリアルな演技してるから余計にね……。

構図としてもヒロインVSその他の家族っていう分かりやすさがありますが、ちょっと好きだったぽい義兄が妙に手助けしてくれてたり(The O.C.のオタクキャラのセスをやってたアダム・ブロディ君が完全におっさんで笑っちゃいます)、武器の使い方が分からなくてハウツー動画で勉強し出すなど一枚岩じゃないところはクスクスできます。そこに前述の通り凡ミスで頭数が減っちゃいますしね。個人的にはクラシック好きの人がインパクトありました。

ただこの映画の1番面白いところはラストで、ヒロインが勝つか、家族が勝つかの勝負の行方、夜明けまでにどんな儀式をするのかっていう結末もそうですが、そもそもこのゲーム自体はなんなのか。単にルールだけが残ってて、結局何も起きないのか、それとも……という設定上の一番不思議な部分が解明されるかどうかってことだと思うんです。結論からいいうとすごかった。「マジ?」って言っちゃうレベル。これはもうこういうジャンルだからこそできちゃう力技だよなーって感心します。
最後にヒロインが言い放つ一言も秀逸。ホラーコメディはたくさん見てますが、このラストは忘れないと思います。


例によって人を選ぶタイプの映画ですが、たまにはね、ということで。DVDレンタルしまくってた頃はこういうのたくさん見てました(笑)
スターチャンネルにて吹き替え版で録画、視聴。





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