劇場版 ラジエーションハウス / 相手の飲酒運転による交通事故にあい、植物状態になった妊婦。子供を助けるために下す決断。一方とある島では謎の感染症が蔓延。人気ドラマの劇場版。

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作:横幕智裕、作画:モリタイシによる同名マンガを実写化したドラマシリーズの劇場版。病院に勤務する技師たちを中心に、病気解明に奔走する人たちの活躍を描く。監督は引き続き『HERO』シリーズなどの鈴木雅之。主演は窪田正孝。
病院に勤務する放射線技師・五十嵐唯織。小さい頃から思いを寄せている甘春杏の留学まであと72時間をきるなか、父親が危篤の知らせを受け彼女は離島へと向かう。交通事故でとある夫婦たち運ばれるが、妊婦である妻は意識不明。加害者側も治療することに激昂する夫。そのころ離島でも謎の感染症が発生していて……。
本田翼、広瀬アリス、遠藤憲一といったお馴染みのキャストが集結したほか、山崎育三郎、若月佑美、高橋克実、原日出子、キムラ緑子らが参加。
あらすじ
甘春総合病院の放射線技師・五十嵐唯織(窪田正孝)は、大好きな放射線科医・甘春杏(本田翼)のアメリカ留学が間近に迫り落ち込んでいた。そんなとき、杏の父で無医島だった離島で島民を診療してきた正一(佐戸井けん太)が危篤との知らせを受け、島へ向かった彼女は父の最期をみとる。父の患者たちを案じ島に1日残る杏だったが、原因不明の感染症が発生し、さらに大型台風が島を直撃。やがて杏の苦境を知った唯織は、大切な仲間を守り苦しむ島民を救うため、ある決断を下す。(シネマ・トゥデイより)


前述の通りドラマが2期にわたって放送された上での続編的な劇場版なので、登場人物の関係性というか世界観がすでに出来上がってるのは強い。こちらとしてもあのメンバーとまた会えたっていう懐かしさもある。一方でほとんど説明なく展開してくため、初見の人は「五十嵐は杏を好きなんだな?」とわかる程度。最低限人物相関図くらいは把握してからの視聴を強くおすすめします。本編じ出てこないし結果的には必要ないけど五十嵐は医師でもあるしその説明も多分なかった。

大きく分けて前後編で二つのエピソードが出てきます。僕は予告編での「島で謎の感染症に苦しむ様子」のインパクトがすごく大きかったので、そっちがメインかと思ってたんですが、病院での出来事が終わった後にアマカス先生に合流って形で、思ってたよりも短かった。正直こういう世の中だからあんまりああいうシーンは観たくないですよね。医療ドラマだから仕方ないけど。そもそも論としてドクターXみたいにドラマでくらいは患者さんは全員助かってほしい。最近例外あったけど。

そういう観点から言っても前半のストーリーもかなり重くて、結論から言うと「お腹の子を助けるために妻を諦める」っって選択を迫られる。そこに【植物状態でも声に反応する】という技師にスポットを当てたやりとりを持ってきたわけだけど、僕は好きじゃない流れでしたね。呼びかけたら奇跡がおきて目覚める、じゃダメだったのかなって。ネタバレになってしまいすみません。
悲しいけど夫の立場になるとめちゃくちゃ泣けるし、そこに至るまでの「どうして先に加害者を治療する?」っていう怒りはごもっともだし、一方で医療従事者としてはそこは公平にしないといけない、最序盤の【トリアージ】とも繋がっていて、感情では割り切れない辛さ、彼らのまた一つの仕事の難しさが強調されていました。

重くなりすぎないように個性豊かな面々のやり取りでちょっとニヤッとさせれる場面も多くて。特に今回は「ナレーションを担当していた八嶋さんが同時にレギュラーにもなっている」ことを内輪ネタにした「いい声ですね」の繰り返しのギャグだったり、なぜか張り切る男。ふざけてるようで決めるところ決めてくれる技師長。チョロい鏑木先生などなど見所いっぱい。発端となる夫婦の関係上、環もいつも以上にスポット当たってましたね。広瀬やアマカスに対するお姉さんみたいな表情が好きです。

その広瀬も技師として独り立ちし始めて、今回のテーマである「壁」をまたひとつ超えた感があって良かった。この作品は「主人公が天才」タイプなので、それと対照的にそばで成長していくキャラがいると相乗効果で面白いんですよね。一応恋愛要素にも絡んでくるけど、まあ誰がみてもあの2人のハッピーエンドは明らかだからね……。ちなみに今回も進展なしかと思いきや、最後の最後で。お楽しみに。

島での方は僕ら視聴者には速攻で原因を教えてくれる(しつこいくらい水が出てくる)ので、早く原因突き止めて〜っていうハラハラもありましたし、検査する装置が旧型、今時の医者には使えないっていう現実でもありそうな要素も出てきたりして「医療体制が十分じゃない場所のリアル」が見えたのも良かった。そして無事に解決して、天候も晴れてすごい気持ちよく終われるのも好き。

お話自体とは関係ありませんが、かなりのシーンで画面に対しての水平垂直をバシバシっと揃えたカメラワークがとても印象的で、シリアスな世界観とマッチしてました。技師たちの机が横並びのシーンだったり、全員で港に降り立つシーンとか。

ドラマの続きをまたみれたような満足感、あの世界に触れられて期待通りの面白さでした。
アマプラにて視聴。

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