日本にもそのフォーマットが輸入され、みのもんたがクイズ出題者となって焦らすシーン、さらに解答を念押しする際の「ファイナルアンサー?」は今日のクイズ番組で当たり前のように使われている【クイズミリオネア】インド版を舞台にした映画「スラムドッグミリオネア」などで知っている人も多いかもしれません。
※小学5年生より賢いの?的な番組をイメージしていただければ。調べたところそっちはアメリカのFOX制作がオリジナル版らしいのですが、ミリオネアをアレンジしたものなのは一目瞭然。
その「クイズミリオネア」がイギリスのテレビ局ITVで誕生した経緯と、番組に情熱を燃やす精鋭たち。そして全問正解で見事100万ポンドを獲得したものの不正行為の疑惑が上がったとある夫婦のエピソード、つまり実話を元にして3話に凝縮してテンポよく描いています。
大きなネタバレは控えますが、
冒頭で裁判シーンが映し出され、「一体何をしたのか」って惹きつけてからの主に番組制作誕生の秘話が1話。証明がバーンと下がる演出だったり、お金がかかっていてそれが段階的に上がるという進行だからこその緊張感を身をもって体験させて上司の許可を得るのとかスタッフ陣の熱意がすごくて。革命的だったのがよくわかります。
さらにはメインとなるチャールズとダイアナ夫妻ではなく彼らの兄弟であるクイズマニアにスポットが当たり、出場権をかけて必死に練習したり猛者たちの秘密ネットワーク、早押し訓練マシーンなどこの人を主役で映画一本とれるレベルの面白さ。しかし限界があってダメ、ダイアナもだめ。そこそこのお金しか手に入りません。
そこで最後の手段となるのは夫のチャールズで、そこまでクイズが得意じゃない彼が挑戦する様子が2話でじっくり描かれます。ここで疑惑とされている「不正行為」が色々と出てきて思わず感心しちゃうし正解そのものよりもハラハラしました。だって100万ポンド取るのは最序盤で明言されてますからね。どんな経緯なのか焦らされた。紙吹雪担当スタッフがまさか出ると思わず用意してないとかって細かい部分も笑えました。
3話はいよいよ裁判スタートと、それに影響を受ける夫婦。こういう不正をしたのでは?という疑惑のせいで子供がいじめられたり卵投げやツバ、さらには飼い犬まで酷い仕打ちを受けてしまいます。100万あっても少しも幸せじゃなさそうで辛い。
法廷ドラマ的な面白さがあって、2話見た段階では「やってそう」って思う反面、弁護士が挙げていく反論を見ると「情報を意図的にピックアップしてるだけか?」とも、本当に無実なのかもと思えてくる絶妙なラインでしたね。このドラマだって制作者の主観が入るからなぁ。
当然どのような結果だったかはここでは書きません。ドラマラストには後日談、実際の映像が流れました。
序盤で出てきた「電話予選を絶対に勝たせるおじさん」がめちゃくちゃ有能で、テレビスタッフが絶句するのもよくわかる。舞台が2003年なので【検索エンジン】の凄さを察知して潔く引退をするとこまでやばい。一個だけ描いちゃうけどテレフォン(誰かに電話して答えを聞く)でクイズマニアが彼を頼らず自分の父親に電話したのはなんかグッときましたね。
1時間が3話なんですがテンポよく進むしぎゅっと濃縮されてるしで長めの映画1本見たような感覚。コミカル多めからだんだんシリアスになっていき目が離せなくなって面白かった。
話数が少ないからすぐ見終われるという心理的なハードルの低さで手を出しましたがものすごく面白くて嬉しい誤算でした。
吹き替えでの視聴でしたが、宮本充、関智一、加藤美佐、村治学、渡辺ゆかりらよく聞く声優陣で豪華でした。
アマプラ内「スターチャンネルEX」で視聴。
動画はこちら
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