妻と子供二人とともに郊外に越してきた医師のルイスたち。彼らは飼い猫チャーチがいたが、家の前の大きな通りで不運にも轢かれてしまい敷地内にある森の奥深くのペット墓地に埋葬する。すると翌日死んだはずのチャーチが戻ってくるが、凶暴性が増していた。教えてくれたご近所さんによくよく話を聞くと、その場所は先住民に語り継がれてきた不思議な力があることを知る。
オリジナルをなぞりつつ、独自の展開を見せるホラー作品。
ジェイソン・クラーク、エイミー・サイメッツ、ジョン・リスゴーら共演。
あらすじ
妻子と田舎に引っ越してきた医師のルイス(ジェイソン・クラーク)は、新居の裏に動物用の墓地があることに気づく。新天地での生活にも慣れてきたころ、飼っていた猫が事故で死んでしまう。ルイスは墓地の向こうにある森の奥深くに猫を埋葬するが、その翌日に凶暴化した猫が現れる。やがて彼は、この場所が先住民によって語り伝えられてきた秘密の森だと知る。ある日、娘のエリー(ジェテ・ローレンス)が交通事故で命を落とす。(シネマ・トゥデイより)
1作目、2作目ともにNetflixにて今年1月に観たばかりなので、1作目リメイクであるこちらに関してはある意味で中身は知っている状態。ただ冒頭に書いた通りなぞっているのは途中までで、アレンジが加えられ、ラストも違っています。
死んだはずの動物が生き返ってきてそれに襲われる、怖い!という単純なものではなくて、主人公の病院に運ばれて治療を受けたものの結局助からなかった青年が亡霊のように現れて助言を与えてくる部分や、先住民さえ恐れて寄り付かなくなった「不思議な力のある場所」という、この世とあの世の境界が曖昧になったような、不気味な世界観も魅力の一つな作品だと思うので、その辺りを今の映像技術でまたやってくれたのは面白かったですね。その青年の「脳が見えてる!」ってのとかリアルすぎて若干グロ注意でしたよ。
上記あらすじのラストに書いてあるのと親の立場になってみれば、「娘も埋めて生き返らすんだな」ってのは予測できちゃうと思うのですが、片方の目の開き具合がおかしいなんともいえない表情はとても不気味で、今回の作品だと『やっていいのか悪いのか』という葛藤よりも、『とんでもないことをしてしまったのでは?』という方が大きい気がしました。その不安はどんどん大きくなって、例によって凶暴化していくし。
演出としてもそういうモンスターの恐怖という側面が大きく、急に現れて、などのびっくりされられ系も含めてビクビクしながら観ちゃう作品でした。物理的に攻撃される強さ。会話ができるだけに、実際は何を考えてるのかわからないから常に警戒してないといけないんですよね。本当にこの子はエリーなのか、みたいな。子供が脅威っていうのは化け物とかより余計に怖い気がします。
オリジナルにあった通り妻レイチェルが抱えたトラウマに関しての要素もあって、幻覚という形でこれまた結構驚かされたりしました。あとは終盤になるとこの人自体も結構すごいことになっちゃうんですけどね。やはり「死」そのものに対する畏怖の念みたいなものが作品全体から感じられるし、本来ならば「覆せない、覆しちゃいけない絶対的なもの」としてあって、そのルールを破っちゃったものたちの末路は……という方向性に感じます。アレンジはされてるものの、その部分は共通してたと思います。
ただほんと変化した部分、終盤にかけてが怒涛の展開でね。「そうくるのか」と、ホラー作品ではよく「悪夢は終わらない」オチってあると思うんですけど、かなり最悪な未来を示唆して終わってますからね。この辺はギャグと紙一重的な印象も受けましたけど、当人たちからすれば、ある意味ハッピーエンドなのかな?みんな仲良く……。
ということでオリジナル版を観てても違いなどを意識してより楽しめると思いますが、これ単発でもホラー作品として面白い映画だと思います。映像技術は劣るものの、不気味さという意味では別の魅力があるので、あえて1作目も見るのもありですしね。
傷があったり攻撃的だったりなのでR15指定+です。そこはご注意を。
ちなみに原題は小説と同じくPET SEMATARY。劇中で子供が作った看板でスペルが間違っているという設定なので、正しい読み方だとセマタリーなんですけどね。映画の邦題はずっとセメタリーになっちゃってる。
Netflixで吹き替え版で視聴。
2020年11月現在、1作目およびこのリメイクだけ配信中で、「2」はなくなっていました。
ペット・セメタリー (2019) (吹替版)
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