ニセコイ / &中条あやみ主演。ジャンプで連載されアニメ化もされた大ヒット漫画を実写化。親同士の都合で恋人のふりをする羽目になった高校生たちを描いたラブコメディ。

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週刊少年ジャンプに連載され、TVアニメ化けもされた同名コミックを原作にした実写版。主演は中島健人&中条あやみ。
それぞれの親が敵対する組織のトップという環境の一条楽と桐崎千棘。余計ないざこざを防ぐため、恋人のふりをして欲しいと頼まれてしまい、偽の恋人「ニセコイ」となった二人。誰にもバレてはいけないため、クラスメイト公認のカップルとなるが、楽には密かに思いを寄せる女子が別にて、さらには幼少時代に「ある約束」をした女の子も正体もわからない状態だった。フリを続けるうちに二人の距離は縮まるが……。
池間夏海、島崎遥香、岸優太、青野楓、松本まりか、DAIGO、加藤諒ら共演。
あらすじ
ヤクザの組長の一人息子で、勉強家でけんかが嫌いな男子高校生・一条楽(中島健人)は、ある朝転校生の桐崎千棘(中条あやみ)と出会う。千棘はアメリカのギャングの一人娘で、短気で男勝りな性格から、二人は反発する。しかし、抗争寸前に陥っている親の組織同士のいざこざを避けるため、楽と千棘は恋人のフリをするはめになる。(シネマ・トゥデイより)


ニセコイはタイトルとなんとくのストーリーしか知らず、原作未読の状態での視聴でしたが、映画1本の中にギュッと凝縮されててかなり楽しめました。「子供の頃の思い出」である、鍵がぴったりはまるペンダントの持ち主は誰か、という部分も、おそらく漫画だとなかなか判明しなかったり?ハラハラさせられたんでしょうが、割とさくっと分かりますし、その事でずるずる引っ張らずに主役カップルに感情移入できるのが良かったと思います。

そもそもこの手の「恋人のふりをする」という展開に置いてほぼ100%が実際に好きになってしまう流れだと思うんで、原作知らないなりに「主役二人が恋仲になるんだな」ってのはわかるし、映画見る前から全員わかってる事だと思うんです。その上で楽が思いを寄せてる小咲や、転校生として中盤から参加する万里花など他のヒロインの存在によってどう影響されるのか、寄り道しちゃうのかってのが醍醐味なわけで。そこにプラスペンダントが入ると混乱しかねないんですけどね、最初から最後まで主役二人に集中できるようにできてる。いろんなイベントを経て、最終的に「ああ、好きになってる」って実感して、ちゃんと気持ちを伝え合う。シンプルだけどその王道さが良かったです。

逆に言えば他のヒロインの魅力とか尺の都合で短めになっちゃってるんで、原作はそれぞれもっと色んなエピソードがあったんだろうなって感じながら見てました。例えば万里花とか他の二人に比べてグイグイアピールするタイプだけど、けして性格が悪いわけでもなく。特に最終盤のパトカーの使い方とか見ててもいい子なんだなって十分わかりましたけどね。ニセコイというと「千葉県のYさん」というのだけ知ってたんですが、このキャラか〜と(笑)マリーって言われて最初一致しなかったです。調べて分かりました。

恋人のふりをしてデートする、文化祭がロミジュリに決まる、臨海学校で稽古する、文化祭当日そして、というようにテンポよく進んでいく中で、(周りにはやしたてられたり、バレないように)恋人ぽく振舞う姿は設定とか抜きにして普通のラブコメっぽいですし、劇中でもありますが、特殊な環境で育ったからこその共通点があったりしてお似合いに見えるんですよね。だからこそ距離も縮まっていく。ロミジュリのアドリブ見ててもそうですが、ほんと相性ぴったり。ただそれがペンダントの存在によって千棘が身を引こうとした事で、ギクシャクし出して。
まあ一旦距離ができつつも、最後にはハッピーエンドというのもこれまたお約束ですので、安心して見てましたけどね(笑)

再現に力を入れたせいか例によって若干コスプレ感が強くなってる気もしましたが、そんな中でもDAIGOさん演じるクロードは様になってて笑えました。千棘の事妹みたいに思ってたんだろな、事あるごとに楽を試すようなことを仕掛けてきては、結果実際に恋人になるのを早めてしまうという。楽の周りのおっさん連中もいい意味でデフォルメされた任侠の世界で好きでした。ロミジュリのオマージュするにしても、ヤクザってよく設定したよなぁ。

ギャグというわけではないんですが、基本的にコミカルで明るく描写するシーンが多く、要所要所でジーンとしたり恋するキャラたちに共感したりできるんで、すごい見やすかったです。僕のように原作を知らない方が返って魅力が凝縮されててより楽しめたかも。もちろんあの漫画がどう実写化されたのかって意味でも原作ファンにもオススメですけどね。


WOWOWにて録画、視聴。



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