ねこあつめの家 / スランプに陥った作家が充電のために新しく越してきた家。そこに野良猫が顔を出し……。有名スマホゲームが伊藤淳史・ 忽那汐里らで実写映画化。

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結構時間が経ってしまったので、当時スマホを持ってなかった人はもしかするとピンとこないと思いますが、猫が好きそうなアイテム+エサを庭に配置し、一定時間が経つと様々な種類の野良猫が姿を見せるという癒し系アプリ「ねこあつめ」はかなりのブームになりました。そのゲームを元に、スランプに陥った作家の新たな住まいでの野良猫との日々を描くヒューマンドラマがこの映画です。
作家役に伊藤淳史、担当編集に忽那汐里、その上司に田口トモロヲ。ペットショップ店長に木村多江ら共演のほか、可愛い猫ちゃん多数出演。
あらすじ
小説家の佐久本勝(伊藤淳史)は若くして新人賞を受賞し、あっという間に有名になったものの、近ごろはスランプに陥って全く筆が進まない。思い切って気分転換にのんびりとした土地に引っ越してみたものの、相変わらず書けないままだった。ある日、彼が縁側で庭を眺めていると、1匹の猫が現れる。(シネマ・トゥデイより)


ストーリーがないゲームを元に映画作品に膨らませるのは結構難しいと思うのですが、この映画ではそのゲームの売りである「おもちゃを用意して、来てくれるのをじっと待つ」という要素をちゃんと入れていて、伊藤淳史扮する主人公がだんだんとその魅力に取り憑かれていく姿がとても共感できて面白かったです。

プレイしたことあればすぐにニヤッとするおもちゃやアイテム、キャットタワーなどが登場しますし、高級ねこ缶とか出てきてほんと面白かった。ゲームだと来てくれた猫たちが置いていったお土産を元に数種類のエサを購入するスタイルなのですが、いちばんいい奴じゃないと来てくれない種類のがいたりして。ほんと贅沢だなぁー、でもあげちゃう!みたいな猫好き心理をくすぐる仕組みがこの映画でも発揮されてます。

木村さん演じる店長も作家さんの「素質」を見抜いちゃうし、最終的にはバイトになっちゃうのは面白かった。猫が大好きだからこそわかることってありますよね。ゲームでも来てくれた猫を記録する要素があるのですが、劇中では作家さんが「野良猫情報をメモする」っていう形で登場してまして、その知識が仕事でも役立ってるという風に自然に組み込まれたました。

そんなことしてて作家の方はどうなんだろっていう話なんですけど、その辺りもちゃんと回収されます。猫との日々がいい刺激になっていい本がかけるというのだったら都合が良さ過ぎるなって不安もあったのですが、そんなにうまい話ではなくて。あのワンクッション置いたことが説得力が増しました。編集者が、「ハッパかけ続けてようやく書く作家もいれば、黙ってても良いものを書いてくる作家もいる」まるで必ず猫が来てくれることを信じて待つように、担当さんがずっと作家さんのことを信じてたのが感動的でした。

冒頭のシーンがちょっとだけ不思議だったのですが、それが終盤に差し掛かるあたりに判明するのもひねりがあって良かったです。やっぱり猫って特別な存在なんですよ。

僕自身も猫はかったことないのですが、家の周りに野良猫がよくいついて、写真撮ったりしてるのでこの映画はドンピシャという感じでした。無粋なことを言うとエサだけあげて放置っていうのは近隣の方の迷惑になりますので、その辺ご注意を。劇中では周りにあんまり人いないのと、ほとんど「ただ放し飼い」状態で飼ってるようなものでしたけどね。

気になってたもののちょっと忘れてまして、Amazonプライム無料対象になったので視聴。予想通り、猫の素晴らしさに加えてグッとくるお話でとても良かったです。

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