新宿で始末屋(スイーパー)シティハンターとして活躍する冴羽リョウと槇村秀幸。とあるコスプイヤー探しの依頼を受ける奔走していたのだが、突然様子のおかしい男によって槇村が殺されてしまう。残れた彼の妹は兄の死について調べてほしいと懇願、危険な世界に巻き込みたくないリョウを尻目に食い下がる彼女を新しい相棒にし、街に蔓延る危ない薬「エンジェルダスト」と、悪の組織との対決に傾れ込んでいく。
森田望智、安藤政信、木村文乃、華村あすか、片山萌美、迫田孝也ら共演。
あらすじ
現代の新宿。相棒の槇村秀幸とともに、有名コスプレイヤー・くるみの捜索という仕事を請け負った冴羽リョウ。その頃、新宿では謎の暴力事件が多発し、警視庁の敏腕刑事・野上冴子も手を焼いていた。息の合ったコンビネーションでくるみを追うリョウと槇村だったが、突然起こった事件に巻き込まれ、槇村がこの世を去る。現場に居合わせた秀幸の妹・槇村香は、事件の真相を調べてほしいとリョウに懇願するが……。(シネマ・トゥデイより)
原作愛にあふれたフランス実写版の記憶も新しいシティハンターですが、ついに日本でも実写版が制作。しかもこれ以上ないっていうクオリティでやってくれました。肉体改造について心配になるくらい鈴木亮平さんの役作りは凄まじいのですが、今回もリョウそのまま。流石すぎた。
そしてありがとうNetflix。
もうシティハンターの相棒といえば香で、毎回依頼者とか女性と会うたびに言い寄っててもなんだかんだで一番の理解者でありお似合いのカップルのイメージなんですが今回の実写版ではその出会いと経緯が描かれます。見終わった後に原作漫画の1,2巻を読んだのですが(そこまではKindle読み放題の対象でした!) エンジェルダスト含めて序盤のエピソードなのでお話の根本的な部分はそこからとってるみたいです。
かつて戦場でも使われたという「人間の限界を越えるが時間経過で死んでしまう」という危険ドラッグ(?)にまつわる歌舞伎町の混乱が描かれるのですが、冒頭のコスプレイヤー探しのシーンや、槇村の死後その調査に乗り出してくれない(素振りを見せなかった)リョウを香がつけ回す流れによって「シティハンター=リョウ」がどのような存在だったのか、どう暮らしているのかが明らかにされていく構成がうまかったです。
なんというか本当にこの街にリョウが生きてるんだなぁ〜って思わされましたよ。
最初に触れた通りマジで歌舞伎町で撮影されているのでリアリティもありますし。といっても僕自身は全く縁がなくて(笑) ゲームの中でしか知りません。うわ、龍が如くでみた街並みそのままだ!って逆の感動しちゃいましたw
余談ですがアマプラで実写ドラマ配信予定の正式アナウンス来ましたね。竹内涼真さん主演、楽しみ。
話を戻すと、もちろんひとえに鈴木さんの演技力が限界突破してるからというのもあって。声が違うはずなのに、アニメからそのまま飛び出したような。いや、自分で書いててなんて月並みな表現なんだって感じしますけどそうとしかいえないくらい「そのまま」なんですよね。リョウというキャラクターに対しての理解度が深いのが端々にわかる。特に三枚目、コミカルなシーンになった時の憑依がすごいかった。もちろんそここぞというシーン、戦闘面でのカッコ良さも最高。本人もこだわりポイントだと思いますが、銃の扱いがめちゃくちゃすごくて。
「もっこり」だとか、パンツ1枚でのダンス、女性に目がない設定があるのでそこだけ若干お下品要素はあるのですが、原作同様そのギャップがまたいい味出して逆に際立つんですよね。なんか遊び歩いてて最低だなと思ったらちゃんと調査しまくってるだとかね。やられちゃうよ。
敵組織としては無能は首のスイッチで即死だとかネトフリだからこそできる残虐性とグロさ(首を切られるシーンもありますので注意)あったものの、最後の敵が人間的に強くない(迫田さん最近悪役多いな……) どこにでもいる人が薬一つでめちゃくちゃ凶暴、脅威になることの怖さを感じましたね。片山萌美さんはちょっとセクシー衣装で戦闘頑張ってました。スナイパーとの戦いとか、大量の傭兵とのバトルも銃の腕、身体能力、そしてその場にあるものを活かす機転とリョウの戦い方が色々見れてそこも良かった。
映画見てからウーバーイーツのコラボCM見ると笑っちゃう。
歌舞伎町なのでそういうお店だったり、コスプレイヤーを保護するっていう設定なのでイベントシーンが出てきて、クオリティ高い方々が見れてそこも見どころポイントかも。くるみ役の華村さんも可愛らしかった。
でもなんといっても映画にとって一番重要な香役の森田さん。正直ビジュアルだけだと原作のイメージとは違っていたのですが、か弱い存在である一方で絶対に兄の仇を取る、くるみを守るっていう意志の強さはひしひしと感じさせてすごく香っぽかった。屋上で我慢してた感情を爆発させるシーンが特に好き。朝ドラと全然違うよ。個人的にはもう少し年齢上の印象あったのですが、見ていくうちに気にならなくなりました。
出番は少ないけど冴子のクールな感じも木村文乃さんあってた。
前々から主題歌については発表されて知ってたのですが、全てが終わってハッピーエンドを迎えた後のゲットワイルドは「こういうのが見たかったんだよ」の100点で流れるのでマジで気持ちよかった。漫画的描写をああいうふうに持ってくる上手さ。だからコスプレだったのか?とまで勘繰るくらいすごく自然でしたし、この後も二人はいろんな闇と戦うのだろうなって想像できる余韻があって好き。
と、同時に続編やるしかねーだろこんなの!って気持ちになりました。ネトフリは割と続編やってくれる方なので期待しながら待ちたいと思います。一瞬とはいえ海坊主も出てきたしね。
一瞬といえば劇中でアニメ版リョウ役の神谷明さんの声も聞けて、そこもリスペクトを感じました。数年前にNHKのインタビュー番組で鈴木さんからの名指しで神谷さんとの対談を放送してましたが、それが今やこういう形でアニメから実写のバトンタッチを受けるんなんてこっちまで感無量でしたよ。いい作品をありがとう。
Netflixにて視聴。
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