ミスターGO! / サーカス出身のゴリラはプロ野球最下位チームの救世主になるか!? 家族同然に育ってきた調教師の少女との絆。拝金主義に見えたエージェントの姿。人と人、人とゴリラの絆のドラマ。韓国産野球ムービー。

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日本でもリメイクされた『カンナさん大成功です!』や『国家代表!?』などのキム・ヨンファ監督による異色の野球映画。中国でサーカスにいた多才なゴリラとその調教師の少女は借金返済のためもあって韓国プロ野球チームと契約。大物バッターとして活躍を見せるが、相手チームもゴリラを連れてきて……。
ゴリラが野球選手、という奇抜な設定ながら、試合意外での登場人物たちの因縁や絆などにスポットを当てて感動要素あり、ゴリラの乱闘などアクション要素ありと見所いっぱいのエンターテイメント作品。
ゴリラ使いの少女に「ミラクル7号」のシュー・チャオ、強欲なスカウトマンにソン・ドンイルのほか、キム・ガンウら共演。中日のオーナー役でオダギリジョー、野球解説員としてマ・ドンソク(新感染)も。
あらすじ
最弱のプロ野球チームであるベアーズに、起死回生のチャンスとなるルーキーが連れてこられる。それは資金難に陥ったサーカスから雇い入れたゴリラのミスターGOだった。ゴリラ使いの少女(シュー・チャオ)と共に初打席に立った彼は、すさまじいパワーで豪速球を打ち返してバックスクリーンを粉砕してしまう。ミスターGOを切り札に快進撃を続け、日本の球界をも巻き込む強奪戦を引き起こすベアーズだが、同じゴリラの投手ZEROSが現れる。さらに、彼との決戦を前にミスターGOの膝が故障してしまう。 (シネマ・トゥデイより)


これ2013年とかの韓国映画なんですが、結構CG頑張ってて毛並みとかすごく良かったっです。出落ちとも言える突拍子もない設定なんですけど、見ていくうちに打席に立つ姿があんまり違和感なくなっていくから笑えます。ただ想像してたよりも野球シーンは割と少なめで、彼のおかげでチームは快進撃、とんとん拍子で人気も鰻登り〜的なダイジェスト感ある描写です。ラスト近くのライバルゴリラとの対決シーンは野球としての見応えも相当なものなんで、下手に同じシーンを繰り返されるよりは良かったかなぁと。

前述の通りそれ以上に球団オーナーたちのゴタゴタだったり、借金取りの暗躍、少女との絆、そしてスカウトマンの改心などといった人間ドラマもかなりの面白さがありましてね。ミスターGOことリンリンと家族同然で育ち、天災の折には庇ってくれるほどの関係性であるリンリンですが、かなり幼く描かれてる印象があります。特に怪我してるから休ませるべきだって時の反応とか途中何回かイラッとなりそうになるんですが(笑) それも伏線だったという。登場人物の中でゴリラが一番大人でビックリします。
だからこそ対照的に登場するライバル・ゴリラのゼロス(レイティ)が色々物語ってて、ムチで叩いて無理やり芸をさせたり野球をしたりってすんなり受け入れる方がおかしいんですよ。種族の違いから元々気象は荒いんでしょうが、それ以上に怒りを抱えてたんだなってよく分かります。

もう一人、選手を引き抜いては売り渡し金の亡者として「ハンター」の異名を持つチュンソ。最初こそ実力+客寄せパンダ(ゴリラ)的な目的でリンリンたちを連れてきて、あわよくば別の球団に売れればさらに儲けられるって嫌な感じに描かれてましたが、共同生活してくうちにだんだん絆ができてくのが良かったです。ほんとに獣としてしか扱ってなかったところから、一緒にキムチでお酒を飲むまでになるなんて。怪我した時も「金にならない」とかではなくて本気で心配してるのが伝わってきますし。心を通い合わせてるウェイウェイとは違って〜という流れになるかと思ってたのでこの組み合わせで胸を打たれるとは思いませんでした。

ミスターGO!の活躍を聞きつけてやってくるのが日本の「巨人」と「中日」というのがまた意外で。冒頭で触れた通りオダギリジョーさんがキノコスタイルで中日オーナー役やってます。後半でゼロスが出てくる関係で、相手に先を越されまいとこの二つもヒートアップしていきますし、怪我のことがバレずに行けるかとか、そもそも大金が手に入ってサーカスを救えたとしてそれでいいのかと全部が絡み合ってクライマックスに突入するのがなかなか先が読めなくて面白かった。

ゴリラVSゴリラ。一番燃える展開を最後に持ってくるのも好きでしたし、その勝負のつき方がこれまた予想を超えるもので思わず笑ってしまいます。でさらに野球映画だったはずが途端に凶暴なモンスターパニックに変貌するし、別のハラハラ感までプラスされるとは。最初に触れましたがCGもなかなかだったために、このバトルシーンもチープさはあまりなくとても見応えありましたし、ミスターGO!のカッコ良さがたまらなかったです。ほんと性格いいんだなぁって。

「なぜ野球がいいか」序盤から出てきたワードが伏線だったかのようなラストの展開も考えてた方向とは全く違っていていい意味で裏切られて気持ちよかったです。とても爽やかですし、この一件でできた「縁」は無駄じゃないことを実感させれられて自然と笑顔になる終わり方でした。一応悪役側の後日談も描かれてまして、今度は……っていうまた騒動を予感させる流れ。ただこの借金取りたちもそこまであくどいわけではなくて、ゼロスの凶暴性と、そこに漬け込んだ結果ってものですからね。

冒頭にも書きましたが、ギャグみたいなインパクトのある設定ながらアクションあり、感動要素ありで面白かったです。ちなみにウェイウェイの吹き替えは田村ゆかりさんが担当してます。

かなり前にスカパー!で録画してあったんですが、アマプラ 内の「シネフィルWOWOW」チャンネルで吹き替え版があったでそちらでの視聴。プライム会員とは別で、特定のチャンネルを契約し月額を払って対象動画が見放題というスタイルですのでご注意を。




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