モータル・コンバット (2021) / 過激な必殺技も魅力な格闘ゲームシリーズを新たなキャストで最実写化。世界の命運を欠けて、選ばれし人間たちが魔界のものたちと死闘を繰り広げる。真田広之、浅野忠信も出演。

過去にも2作映画化された、人気格闘ゲームの実写版。魔界と人間界それぞれの代表者たちが戦う大会「モータル・コンバット」を舞台に、特殊な能力に目覚めた人間と、異形の者たちとの死闘が描かれる。ゲームでお馴染み残虐的な必殺技「フェイタイリティ」も再現。グロ注意。
総合格闘家のコールには生まれつきドラゴンのアザがあるのだが、それは彼の祖先から代々受け継がれてきた者であり、世界の命運をかけて戦う戦士だということを知る。突如として魔界からの刺客に襲われるなか、同じくアザのある仲間たちと合流。来るべく戦いの前に能力の覚醒を目指すのだが……。
主人公の祖先として真田広之が出演し、劇中でもかなりのアクションで魅せてくれる他、人間側のリーダーとして浅野忠信も参加。ルイス・タン、
ジェシカ・マクナミー、ジョシュ・ローソンら共演。
あらすじ
胸にドラゴンの形のアザがある総合格闘家のコール・ヤング(ルイス・タン)は、魔界の皇帝シャン・ツンからの刺客サブ・ゼロに狙われる。その後彼は、特殊部隊少佐のジャックス(メカッド・ブルックス)の指示で地球の守護者であるライデン(浅野忠信)の寺院を訪れる。そこで太古より続く格闘トーナメント「モータルコンバット」の存在と、自身が世界の命運を懸けて魔界の敵と戦うために選ばれた戦士だということをコールは知る。(シネマ・トゥデイ)


まず最初に断っておくと、真田さんの出番かなり多いです。日本向けの予告だから出演シーン多めに編集されてるんでしょ、っていう感覚で見始めましたが、下手すると影の主人公か?ってくらい出てますし、ガッツリ戦闘シーンあってめちゃくちゃかっこよかったです。元々が派手で残虐表現のあるゲームなのでバトルシーンもかなり能力を活用したものが多いのですが、この人は純粋に忍者や侍というバトルスタイルで、日本人がやってくれてるって嬉しさを無視しても普通に魅力的なキャラです。
彼が演じたハンゾウは映画冒頭からいきなり登場し、メイン部隊の現代よりさらに数世紀遡った過去に生きていたキャラ。氷の能力者とその部下たちに襲われるも、ものすごい殺陣で次々に倒していく姿は圧巻でしたし、愛する家族を……というのは王道ですが泣かせます。誰もが予想すると思いますが、主人公のコールは彼の遠い子孫ということになります。

ただ吹き替え版はご本人ではなくて井上和彦さんが担当。ちなみに浅野忠信さんもツダケン津田健次郎さん(エールのナレーションとか、最近は顔出しでドラマ出てますね。)でした。

その浅野さんはというと人間側のリーダーということで、「神々はバトルにはノータッチ」というルールのために基本的にはアクションはありません。ただ雷の能力と、それを使ったワープなどなどで出番自体はめちゃくちゃあります。落ち着いてるし強者のオーラがすごかった。目も光ってるしね。魔界の方のリーダーも同じくあまり戦闘には拘らず、あくまで「代表者同士が戦う場、それがモータルコンバット」ということらしい。
でも映画で描かれるのは大会そのものではなく、『人間側の勝利っていう予言が出てるから先に襲い掛かって倒してしまおう』なんとも自分勝手な行動。さすが魔界のものたちだぜって感じ。変なトカゲだったり、翼の生えた女性、全身サイボーグ。力自慢など、デザインは楽しかったけどね。

人間側も負けてなくて、ライデンの寺へと集結した仲間たちもかなりの強さですし、みんなキャラが濃い。個人的に残念だったのはカノウという男で、口の悪さが天下一品。全方位に喧嘩売ってて、ある意味ではコミカル担当的な部分もあったのですが、なんと途中から敵対。(ネタバレすみません) どんなにいけすかない奴でも実力だけは本物で最後には許しちゃう、ってパターンだと信じてたのに……。彼の待ち受ける運命については序盤に伏線があってそこちょっと面白かったです。カノウやコールたちは後から能力が覚醒するので、「修行シーン」「能力開花シーン」という見どころもあります。氷の敵によって腕を無くした兵士とか、コールとか、ゲームを知らないから結構ワクワクしながら見れました。【アザを持った人間を倒すことでも、アザがうつる】という設定があるため、最終的にあの人も……!?

先輩組のうち、山高帽の方は非常に強くて、キャプテン・アメリカばりに投げて攻撃したり、帽子が回転ノコギリのように敵を攻撃します。これおそらく原作ゲームにもあるんでしょうね。トドメを指すシーンは劇中屈指の残虐シーンで、グロ注意。炎の能力者もフェイタリティはかなりかっこいいのでお楽しみに。CGもかなり頑張ってるのでチープさもないですし。

映画が後半に突入すると自然と1対1の戦闘になり、登場人物みんなに見せ場があったのがよかったし、シンプルにバトルそのものを倒しめました。それである程度解決しつつある中で、最終的に因縁の氷使いとの決着。実力的に相手の方が数段上って感じ(何世紀も修行してるし)で緊迫感がある中、助っ人としてきてくれるのが……。ラストバトルにふさわしいダイナミックさ、アクションですごい気持ちよかった。ただ毎回ほおあて取るのだけがなんかシュールで笑っちゃうんですけどね。非常にカッコいい。

襲ってきたものを撃退しただけで本質は変わってないし、こちら側も犠牲が出ちゃってるしってことで新たな仲間の勧誘を示唆するところで映画はおしまい。あの人もおそらくゲームキャラなんでしょうね。やろうと思えば続編を作れるような終わり方してました。

格ゲー原作だけあってアクションは想像以上にしっかりあったし、能力的に派手な映像も見れて満足。前述の通りグロ注意な部分もありますが、真田さんのアクションが満喫できますので原作を知らない人にも勧めたくなる映画でした。

Netflixにて吹き替え版を視聴。

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