親友に会いにメキシコに来たアメリカ人のグロリア。しかし銃撃戦に巻き込まれたことから麻薬カルテルとそのボス・リノらに拉致され無理矢理手伝わされることとなる。一瞬の隙をついて逃げ出せたのも束の間、彼らを追っているという麻薬取締局(DEA)への協力を余儀なくされ、スパイとしてまた組織に戻ることに。リノは彼女を妙に気に入り当面の安全の保証されているように見えるが、戦争はどんどん過激になり……。
イスマエル・クルス・コルドバ、アンソニー・マッキー、 ダミアン・アルカザールら共演。
あらすじ
親友のスズに会うため、久しぶりにメキシコを訪れたグロリア。再会を楽しむ夜、クラブで起こった襲撃事件に巻き込まれ、スズが行方不明に。更に、事件現場で麻薬カルテルのボスである、リノを目撃したことから、組織に拉致され、残忍な仕事の一端を担わされることに…。監視を振り払い、何とか逃げ出した彼女を待ち受けていたのは、リノ抹殺を目論むDEA(麻薬取締局)。男たちに利用され、翻弄され続けるグロリアは、親友のため、復讐のため、銃を手に立ち上がる…!(ソニー・ピクチャーズ商品ページより)
劇中でミスコンが登場するため、オリジナル、リメイク版ともにMISS BALAなんてタイトルなんですよね。虐げられた彼女が自分自身の自由やスズのために反撃に出ていくためにリベンジという邦題ですが、わかりやすくて僕は好きです。
ボーダーラインの制作陣、というだけでもなんとなく察しはつきますが、ごく普通の人間だったはずのグロリアがいきなり麻薬戦争(という表現でいいのか?)の世界に投じられ、死と隣り合わせの危険な状態になってしまうという緊迫感は凄まじかったです。目の前でDEAのアジトを爆破したり、体に札束を貼り付けられて運び屋やらされたり。ボスのリノが彼女のことを気に入ってたのかやたらとそばに起きたがるからそこも怖いんですよね。怒らせたら殺されるだろうし、かといって恐怖で支配してる相手を好きになるか?という。
途中で子供っぽい笑顔を晒したり、彼自身のルーツを話してくれて「彼にはこの生き方しかなかった」的な、ほんのちょっとだけ同情しないでもない流れもあるんですけどね。そんなんじゃ埋められないほど悪いことたくさんしてるし、冷酷な男ですから。かといってDEAの人がいい人かって言えばこの人も思ってたほど出番ないし、信じてていいのかも不安が残る。グロリアが自分の力でなんとかするしかないってなるのも当たり前ですよ。取引場所をリークしてカルテルとDEA&州警察のドンパチになった時にリノを見捨てずに危険を承知で助けたりとか、ここぞというときの判断力と覚悟がすごいんですよね。基本嫌なことは嫌っていうし、そういう気の強さにも惚れててそう笑
個人的には「銃の打ち方の練習」のシーンでグロリアがリノに銃口向けるシーン好きです。「え?マジで?」みたいなね。リノ的にはちょっとは心開いてくれてると思ったんじゃないなかーと。いやスズのためだけだけだよっていう。
緊迫感で言えばその後の裏切り者炙り出しの流れもすごくて、スパイの証拠をどうやって隠す?という時間との戦いは手に汗握りました。みんな似たような携帯使ってるからなかなかわからない。日本でもiPhoneで同じようなこと起こりそう。ケースで判別できるかな。そして自分以外の人になすりつけたらよりによってあの人にというのも頭のどこかで予想できてましたが、実際に見るときつい。
その後の展開も警察側の悪事が見えてきたり、本格的にグロリアが覚醒。まあ元々一般人だからこのくらいですよね、レベルですが一応リベンジは果たせたのでスカッとしました。もちろんスズのことも解決するのでご安心を。個人的にはクライマックスよりもすでに触れたDEAとのどんぱちの方がアクションとしての見応えがあったように思います。
一個以外だったのが作中の意外な人物が意外な所属で、最後の最後にネタバラシされるまで気がつかなかったです。好きな俳優さんだったので、善人の役で良かった。いろんな組織の思惑が絡み合って一触即発な状態だった割には映画そのものは主にグロリア目線で描かれるので基本リノとのシーンがほとんどになっちゃってたので、もうすこし板挟み感を出してもさらにハラハラできたかな、とか思いました。
巻き込まれたヒロインが覚醒し、恨みを一気に返すサスペンスアクション、おすすめです。
ちなみにBALAってのは銃弾という意味。ミス銃弾。
WOWOWにて録画、ののち、Netflixで吹き替え版を視聴。
ミス・リベンジ (吹替版)
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