「市民」の中に紛れ込んだ二人の「マフィア」を探し出せ。ロシアで有名な心理ゲームをテーマにしたSFサスペンス作品で、このブログでも紹介した川上 亮原作の「人狼ゲーム」シリーズの映画と同じく、命をかけて勝負を行い、負けた者から本当に死んでしまうという極限のサバイバルが描かれます。
主な出演者はヴィクトル・ヴェルズビツキー, ヴェニアミン・スメホフ, ユーリ・チューシン, ヴィチェスラフ・ラズベガエフ, ヴァディム・ツァラーチ。
あらすじ
2072年、近未来のロシア。あるゲームをリアルタイムで放送する番組が絶大なる人気を誇っていた。ゲームの名は<マフィア>。参加者は11名。“市民”9名、“マフィア”2名に分けられ、会話や態度をヒントにマフィアを探し出すゲームだ。勝利すると賞金10億ルーブル。しかし、賭けるものは自らの命で、ゲームで脱落するとそのプレイヤーは死んでしまうのだった。<中略>それぞれの思惑と欲望が入り混じる中、次々と脱落した者の最期を見せられ、恐怖と罪悪感にさいなまれる参加者たち。一体誰がマフィアで、誰が市民なのか…、生と死を賭けた究極のデス・ゲームが幕を開ける――。(予告動画説明欄より)
心理戦と書きましたが、人狼ゲームシリーズに比べてVFX、映像表現に凝っていて、どちらかというとそっちに力を入れている印象。実際、アベンジャーズエイジオブウルトロンなどに携わったスタッフが作っているそうなのですが、マトリックスなどを彷彿とさせる近未来感で、見応えがありました。
その分騙し合いって部分は少し弱く、なんか順番に参加者の掘り下げがあって、犠牲になって、じゃあ誰なんだよ、っていうのの繰り返し。ただやられるシーンが趣向をこらしてて面白かった。それぞれの「恐怖の対象」によって命を落とすってことになってて、参加者もその人の脳内映像を見ることができる。投票で決まったりマフィアの犠牲になった以上、逃げられるわけないと思うんですが、その映像に対して頑張って生きろ!とか応援してるのはなかなか珍しい。本人からすればじわじわと死が近づいてくるわけで、決まったら即執行されるタイプよりも怖いかも知れません。
それともう一つ、参加者の中に受刑者がいるってこと。命をかけているのに生中継して、それが大人気になっているという設定は倫理観とかどうなってるのかと心配になるんですが、そういう性質があるからこそ「死刑になりそうだったけど、これで勝てば無罪放免で生きられるかも」っていうチャンスが与えられる。ある意味で国家のお墨付きのゲームって感じがして改めてすごいなぁと。
前述の通り参加者一人一人がどういう人間か、開始前だけでなく試合中に説明(インタビュー映像など)があったり、彼らのバトルを見守る人たちの描写があるおかげである程度は入り込みやすい一方で、こういう人なのかってわかってすぐに犠牲になっちゃったりして、逆にテンポが悪くなってる面もあるのかなって思いました。TVで芸能人がやってた人狼ゲームとか、冒頭で触れた映画シリーズとかはもうちょっとサクサク進みますし。
そこでやっぱりこの映画の魅力はCGとか映像の綺麗さの方なのかなと考えたわけです。確かに仮想空間ぽいところとか、結構見入っちゃいましたからね。B級に分類される作品ではあると思いますが、邦題のわりに高クオリティでそこは良かったです。
物語終盤にかけ、このゲームの裏にある思惑、裏切り者などの存在が明らかになったりと、この人気番組「マフィア」の闇が少しだけ見えるのですが、物語自体は区切りのいいところで終わってい流のでご安心を。
トランスフォーマー社から発売されている、というところで察していただければ、という感じ。Netflixにて視聴。
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