ランサム・リグズの小説「ハヤブサが守る家」を原作に、ティム・バートンがメガホンをとったファンタジーサスペンス。タイトルになっているミス・ペレグリンにエヴァ・グリーン。主役の少年ジェイクはエンダーのゲーム他のエイサ・バターフィールド。
少年ジェイクは幼い頃より祖父エイブが語る不思議な子供達の話が大好きだったが、ある日尋ねると何者かに家は荒らされ命も危険な状態に。その後一つの手紙を見つけたジェイクはそこに書かれたウェールズのケルン島に向かうが・・・。能力を持った者たちの暮らす家とは。そしてジェイクが巻き込まれる運命とは。
あらすじ
少年ジェイクは、現実と幻想が交錯する中で、奇妙な子供たちが暮らす“ミス・ペレグリンの家”を見つけ出す。子供たちが不思議な能力を持ち、ひたすら同じ一日を繰り返す理由を知る一方で、彼らに忍び寄ろうとしている危険に気付くジェイク。さらに、ミス・ペレグリンの家へと導かれた理由と自身の役割を知る。やがて、真実が明らかになるとともに、子供たちに思わぬ変化が起こるが……。(シネマトゥデイより)
劇中で異能者と表現されていましたが、その「家」には特殊な能力を持った少年少女たちが暮らしており、そこを管理し守っているのがエヴァ扮するミス・ペレグリン。時間に正確という設定から懐中時計を常に持ち歩いてるところもそうですが、彼女の「かっこいい」というか強い女性像みたいなものがすごく生かされていてかなりの適役だと思いました。子供を守る母親的存在でもあり、またそのために厳格なルールを作る寮母さんって感じ。
予告でも使われていましたが、彼女の能力は「ある日の24時間を固定する」こと(+ハヤブサへの変身)1日が終わりそうになるとリセットして、またその日が最初から始まり、具体的にいうと「43年の9月3日」がループし続けているのです。歳は取らないけど、記憶は継続してるみたいでした。
この設定の時点でもうとてもワクワクしますよね。祖父エイブも同じくらいの頃からこの家に過ごしていたのでみんな知ってるという。そして家族にも黙って彼が頑張っていた使命を、今度は孫が受け継ぐという。SF要素でありながら、家族の絆っぽくもあってとても燃えます。
全員あげちゃうと勿体無いので伏せますけど、家で暮らす子供達の能力も性格も個性的。ジェイクをあまり歓迎してない少年がいたのもリアルでした。ずっと伏せられていた双子の能力が終盤出てきてそういうことか!と納得。他にも能力を生かした戦い方が後半に色々出てきたので、「超能力もの」としての面白さが一気にきてそこもよかった。敵も能力持ちですし。予告でちらっと見える骸骨軍団は特に見てて楽しかった。
こうなると非常にX-men的だなぁと思ったりするわけですが、脚本を担当したのがファーストジェネレーションも脚本やってるジェーン・ゴールドマンというので納得。見せ方がうまかったです。前述の能力をうまく活かした戦いとかも。子供なんで基本戦闘能力がなくて、そこがX-menとの違いですけど機転とその場のもので切り抜けるんですよ。大人がやられるところはスカッとします。
敵側といえば今回もサミュエルLジャクソンがノリノリでやってて面白かった。ヒロインの空気の攻撃を受けて「君はブレスミントをあげよう」とかユーモアシーンになってるし、目が白くて怖いはずなのに髪型も合間ってなんかコミカルなんですよ。ラスト近くのやられっぷりもらしくて良かったです。襲ってくるのはみんな「不気味なバケモノ」って印象ですけどそこまで気持ち悪くはなかったのですが、子供達を拉致したあとに敵側がやってることがあまりにもアレで、しかもそれを映像にしてるのがなんともいえないグロさでした。そこは注意。
映画の中での能力の感じとかはとても幻想的なんですが、途中あまりにもバレバレなCGっぽいシーンがあってなんだろうと思ったら、なんと特撮で撮っているとのことで。それがあのなんともいえない世界観を表すのに一役かってるんだなと思います。アリスシリーズみたいにカラフル〜とかではないんですけど、なんかこう「ティムバートンだな」って思える映像になってるのはすごいですよね。一つのジャンルになってた。
それと時間をエッセンスにしたラブロマンス的要素もあったりしてその甘酸っぱい感じもとても良かったです。かなり序盤で予知夢を見る能力者がジェイクとヒロイン・エマとのキスシーンっぽいのを見て周りの子供が「ワクワク」ってなってたらミスペレグリンが上映を止めちゃうところはすごくニヤニヤしました。二人のキスが実現するかどうかは見てのお楽しみ。
ということで気になってたもののチャンスがなかった映画でしたがスターチャンネルで吹き替え版を放送してくれて見ることができて良かったです。期待を裏切らない作品でした。
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