1970年代。11歳と9ヶ月のグルーは憧れの悪党グループの欠員補充に応募するのだが、子供だとバカにされ相手にしてもらえない。そこで彼らが手に入れてきたばかりの不思議な力がある石を盗み出してしまう。当然怒った5人は追いかけてくるが、一方でチームから追放された元リーダーのワイルドナックルズにも目をつけられ、誘拐されるグルー。ボスを助け出そうとミニオンズは立ち上がり……。
スティーヴ・カレル、ピエール・コフィンといったお馴染みのキャストに加え、
タラジ・P・ヘンソン、ミシェル・ヨー、ジャン=クロード・ヴァン・ダム、ドルフ・ラングレン、ダニー・トレホら豪華共演。
日本語吹き替えにグルーの笑福亭鶴瓶が続投のほか、新キャラゲストに市村正親、尾野真千子、渡辺直美ほかが参加。
あらすじ
1970年代。11歳の少年グルーをミニボスとして崇拝し、彼の子分となったケビン、スチュアート、ボブらミニオンたち。グルーのもとで悪事を働いていたが、彼が何者かに連れ去られてしまう。グルー救出に向けて動き出した彼らは、ある事件を機にカンフーの達人マスター・チャウと出会う。マスター・チャウのもとでカンフーの修行に励むが、それが思わぬ事態を引き起こす。(シネマ・トゥデイより)
タイトルにミニオンズがついてるのでグルーはそんなに出ないと思ってたんですが、普通に半分くらいは彼の物語だったので冒頭で触れたようにグルーシリーズ5作目と思って見たほうがいいです。原題にも"RISE OF GLU"ってサブタイトルがついてますし。のちにグルーの助手になるネファリオ博士がちょっとだけ出てきますが、個人的には過去を舞台にするなら人間キャラはそのくらいの「ニヤッとできるポイント」でも十分だった気もします。
そもそも要素が多いんですよね。ヴィシャスシックスという悪党グループ、彼らが最初に手に入れた石(終盤でその不思議パワーが本領発揮)、組織内の裏切りでワイルドナックルズ陣営の分離、グルー目線の本編、彼を救おうとするミニオンズ目線。あれもこれもになってるから、上記あらすじのカンフーのシーンとか、せいぜい10分あるかな?って程度。彼をもっと見たいって気持ちが強かったのが正直なところ。
でも期待通りというか、期待以上というかミニオンズが出てくるシーンはひたすら面白くて、ちょっと間抜けで可愛い彼らが失敗しながらもミニボス=グルーのために奮闘する姿はほんと愛くるしいし、笑えます。お馴染みの3人のバランスも良くて、コントみたいなやり取りに何回吹き出したか。末っ子的なボブが特にお気に入り。カンフーの修行シーンでもサボっちゃってるし。でもそれが許される。
そうはならんやろ、的なピタゴラスイッチのような事故、おバカなミスは多々あるんですが、個人的に一番すごかったのが飛行機。フィクションだからこそ成立する力技で結果的には被害なかったけどとんでもないこと起きてるからね。乗り物酔いして全身緑になるミニオンというのも笑えた。
一方のオットーはちょと「話をスムーズにしないため」の存在ぽさが出ちゃって、この子がもっと上手くやったらここまでの騒動じゃなかったよなぁっていう『子供のやることだからしょうがない』で耐えにくいイラっと感がありました(笑) ちゃんと長旅の末に挽回したから良かったけどさ。この作品からの新キャラなので余計そういう部分が気になっちゃいました。
地味に良かったのはワイルドナックルズとグルーのコンビで、祖父と孫くらいの年齢差でありながら悪党という共通点で絆が深まっていくの面白かかったです。前述の通り変に要素増やさないで「こういう師匠がいた」に特化したらそれはそれで面白そう。もしかして次回作そういう話なのか??その反面残りの5人は個性豊かなのにその他大勢って印象が強くて。特にシスターの移動方法とか「!?」ってなる。
終盤は全ての要素が集合して、石のパワーが発動してかなり見応えあるバトルが描写されます。蛇が大きくて正直ちょっときつい感じもしましたが、あれ「全部干支」だったのですね。ネットで情報調べて読むまで全く気がつかなかったです。カンフーを修行した成果が出たのか、果たして……。
そのカンフーを含め、70年代の要素(といっても僕もあまり詳しくないのですが)もかなりあって、今でも耳にするダンスナンバーだとか、ローラースケート、バイク。さらにはカセットテープなどなどそういう懐かしポイントも見どころの一つです。全編にわたってノリノリで見られる感じ。
ジョジョファンとしてはゼリー状のマジックハンドの名前候補で「スティッキーフィンガーズ」って言ってたのは注目ポイントでした。どうやら正式名称のようで、マクドナルドのハッピーセットでもその名前になってるようです。洋楽アルバムタイトルで、ねばつく指だからピッタリなんだろうけど。
70年代の空気を出しつつ、ミニオンやグルーたちのはちゃめちゃな大冒険をコミカルに描いてて大人も子供もニヤニヤして楽しめる作品。たくさんの要素がてんこ盛りなので飽きなくて、見終わったあとどれがお気に入りか話すのも楽しそう。
アマプラにて吹き替え版で視聴。
23年6月現在、Amazonプライムビデオ見放題対象です。

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