ジェラード・ジョンストーン。
自動車事故で両親を亡くしたケイティは、おもちゃ会社で研究者として働くジェマの元に引き取られるが子育て経験もなく仕事に追われる彼女はなかなか距離を縮めらずにいた。そこで自分が開発中の、人間の子供そっくりのAIロボット、「ミーガン」を活用しようとする。自分で考えケイティの悲しみに寄り添ったり母親代わりに知識や指導を行うミーガンは有能で急速に絆ができていくのだが、あまりに依存してジェマが蚊帳の外に。さらに「ケイティを傷つけた」ことに対する態度など、少しずつミーガンの暴走が見え始め、ついに物理的に報復行動に出るように……。
アリソン・ウィリアムズ、ヴァイオレット・マッグロウ、ロニー・チェン、ジェン・バン・エップスら出演。
あらすじ
おもちゃ会社の研究者ジェマ(アリソン・ウィリアムズ)は、子供にとって最高の友達で、親にとって最大の協力者となるためにプログラムされたAI人形「M3GAN(ミーガン)」の開発に打ち込んでいた。あるとき彼女は交通事故で両親を亡くした、めいのケイディ(ヴァイオレット・マッグロウ)を引き取ることになり、ケイディのためにミーガンの力を借りることにする。しかし、その決断がとんでもない恐怖を呼び起こす。(シネマ・トゥデイより)
↑予告はそこまでではないですが、PG12指定なのでご注意を。
公開当時からミーガンのする独特なダンスをネットなどで見ていたのですが、劇中ですごいシーンで出てきて「ここなのか〜」って笑いました。あらすじや"スリラー"ってジャンルなので覚悟の上で見てると思いますが、ミーガンの手によってかなり悲惨な犠牲が出ますし、パッと見では人間っぽいけどロボット特有の動き、そしてまぶたである彼女だからこその怖さがあります。ジャンル的には『チャッキー』に通じるものがあります。確か最新作は自律思考型のロボットおもちゃだった気がする。
見る前からわかってたことですが、暴走していく前はめちゃくちゃ有能っていうか普通にいい話なんですよね。両親のことでして悲しみだしたら良かった思い出を聞いてあげて、一緒に寄り添ったり、何があっても守るって力強い言葉してくれて。プレゼンで売りにしていたように教育って面でも素晴らしいし、「ちょっと行き過ぎた母親」っていう感じ。フィクションだとヤンデレってありますけど、ミーガンとケイティは姿こそ姉妹や親友ぽいけど僕には母性っぽく感じたな。で、だからこそ気づけるものは許さない。
シネマトゥデイであらすじを調べた時に寄稿された短評の「端末依存も怖い」ってタイトルが見えちゃったんですが、ほんとそう思います。最序盤で母親がしつこく「タブレットは時間を決めて」って言ってるにも関わらず、ジェマとしてはテレビ見させ放題、で、その後のミーガンまるなげっていう。ここもやっぱり子守りの代わりにそういうもので済ますことへの皮肉めいた描写でしょうし。元々開発者だからっていうのもあるけど、家の警備システムもろもろまで音声認識システム使ってる。ミーガンは機械だからそういうのとかおもちゃ会社のセキュリティとか乗っ取って自由に動かせちゃうっていうね。こういうのがあるとやっぱり便利さゆえの問題も多々あるよなーって。
ちょっとずつ不穏な空気が漏れ出していくんですが、大きく分けるとキャンプ場での意地悪少年、危害を加えてくる犬、そしておもちゃ会社、さらには自宅で……。というアクションというかスプラッタ?シーンがあります。予告の4足歩行になって走るシーンの怖さよ。最終的な原因になってないとはいえ、子供でも容赦ないのかっていうのも驚きです。日本だと病気とが除くと子供の被害って極力さけられますよね。個人的にはすごいことになったエレベーターを見ちゃうってくだりも実際に経験したら相当トラウマだろうなって考えたりしました。
最終盤まではケイティに対してはミーガンは自分が手を汚すところは見せないようにしてたのもあって側から見るとすごく幸せそうなんですが、一方で価値観が感染したかのように攻撃的になってく(我慢できずに暴れたりする)のはやっぱり怖いなーと。これもやっぱり過保護すぎてわがままに、って感じがしました。もう彼女にしか心を開いてなくて、ジェマよりよっぽど懐いてしまってる。この子役のヴァイオレット・マッグロウさん上手かったです。二人が絆を育むシーンでは"Titanium"歌うながれが好き。なんか歌詞が暗示的だし。
さすがにやられっぱなしでは終われないけど、と思ったらケイティとのかなり激しいバトルに突入。もう物理的に破壊しないとダメだからあらゆることやってて、どんどんミーガンの姿が崩れていくのも地味に怖いし、ちょっとだけ「こういう製品あってもいいかな」って気持ちが完全になくなって恐怖や憎しみオンリーになってました。そして決着のシーンね。なるほどあれが伏線になってたか!とちょっと気持ちよかった。とりあえず人間二人でもう一度やり直していけば良い家族に戻れるよね、って爽やかに終われました。
まあ、最後に「え?」っていうの残していくですけどね。あれは見なかったことにしたい。怖いよー。
PG指定だし、ある程度の耐性ある人向けですが便利なおもちゃがあってもそれに子守りを任せっきりだと良い影響ばかりじゃないよね、っていう精神的なもの、女の子の姿のロボが容赦なく襲ってくる怖さ両方あったので面白かっです。
アマプラにて吹き替え版で視聴。
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廉価版(1400円)が3/20に発売予定。
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