ターザン：REBORN / 誰もが知るジャングルの英雄の物語を再び実写化。故郷のピンチを、そして囚われた妻ジェーンを救うため彼は立ち上がる！: 映画感想.net ～映画ファン「きよ」のオススメ作品紹介～

2017年03月11日 15:00

ターザン：REBORN / 誰もが知るジャングルの英雄の物語を再び実写化。故郷のピンチを、そして囚われた妻ジェーンを救うため彼は立ち上がる！

ターザン:REBORN ブルーレイ&DVDセット(初回仕様/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]

ディズニーのアニメの他、幾度と実写化されてきたターザンをアレンジを加えて今再び実写化。メガホンを取るのはハリーポッターシリーズのデヴィッド・イェーツ監督。
森を離れ、今は貴族として英国で暮らしているターザンだったが、故郷であるジャングルに危機が迫っていると知り、帰ることに。金でのし上がろうとする悪党、金に困った国王、そしてターザンと因縁があるとある部族の長と、それぞれの思惑が絡み合い、道中で妻ジェーンがさらわれてしまい……。
アレキサンダー・スカルスガルドがターザンとして肉体美を披露している他、ヒロインにマーゴット・ロビー、サミュエルLジャクソンやクリストフ・ヴァルツら共演。
あらすじ
生後間もなく国の反乱が原因で、コンゴのジャングルで動物たちに育てられた英国貴族ターザン（アレキサンダー・スカルスガルド）は、美しい妻ジェーン（マーゴット・ロビー）とロンドンで生活していた。ある日、政府の命令で故郷へ戻るがそれは巧妙なわなで、ジャングルを侵略された上に、妻がさらわれてしまう。愛する妻と故郷を取り戻すべく、ターザンは内なる野性を呼び覚まして戦うことを決意する。(シネマトゥデイより)

原題はレジェンドオブターザンなのでリボーンてのは日本がつけてしまった邦題ですが、たしかに生まれ変わったターザンという感じで非常に面白かったです。Blu-rayでレンタルしたんですが、映像特典のなかに『ターザンリボーン』っていう章があって、今回作成されるにあたって全く新しいターザン像をつくりあげたことが良くわかりますので結構合っているのかなと思いました。

まずターザンがクレイトン3世としてイギリスの貴族として過ごしてるところから始まり、スーツをびしっと着こなして紅茶飲んでる姿に衝撃を受けます。だけど彼がターザンだってことはみんな知っていて、有名人という感じ。ジャングルを去って8年ということですが、まだ完全に馴染めてないっていう印象がすごくあって、主演のアレキサンダーは上手いなぁって思いました。DVDジャケットにあるように、シャツを脱いだ姿は本当に野生児って感じの筋骨隆々でカッコいいんですけど、同時に知性を感じるというか、イギリス人オーラも出てるんですよね。戻って初っ端幼馴染のライオンと身体をこすり合って挨拶するというターザンチックな要素もあるんですけど、服もなかなか脱がないですし、本当に新鮮。

旅をするなかで回想という形式でターザンがどのようにカーラ(ゴリラ)に育てられたのか、とか、ジェーンとの出会いだとかが描かれるので、万が一『ターザンって初めて見る』って人も問題なく入れると思います。ジャングルで成長し、動物と心通わせられるようになった男が、ジェーンによって少しずつ人間社会にも溶け込んでいけるようになる。このカップルの深い愛がヒシヒシと伝わってきて、だからこそ、それをレオンに利用されてしまうんですけど。（ジェーンをさらえばターザンは必ず来る）

このレオン・ロムっていう悪党が非常にいい味を出してて、コンゴを支配するベルギー国王に取り入って成り上がるためにとにかくなんでもする、そのためにはカネが必要、そしてカネにはダイヤモンドだ、っていうわかりやすい欲望の塊みたいな男。クリストフ・ヴァルツさんのねちっこい感じがぴったりでした。さんざんあくどいことをやってきたからこそ、最後の港町のバトルとその決着にはスカッとさせられました。

アクション映画として、もちろんターザンなのでジャングルを駆け回るシーンもたくさんあるんですが、ジェーンや仲間たちを救おうとロムを追いかけるというシチュエーションが多く、スピード感があって気持ちよかったですし、お約束の蔦でスウィングするのを、ああいう形で入れてくるのは意外で面白かった。もちろん雄叫びシーンもあるし。でもそれ以上に因縁の部族長とのバトルだったり、ゴリラとのタイマンだったり、そして何と言ってもラスト近くの港町の一連の流れは大迫力で、見入っちゃいました。
ターザンらしい戦い方をするので壮観です。動物はすべてCGとのことですが全然そんなことわからないくらい。

実在しないターザンを上手く現実の歴史の中に当てはめてるのがリアリティを高めていましたし、サミュエルLジャクソン扮するジョージは最後までいいキャラしてましたけど、彼も実在した人物だそうです。（犠牲になった黒人奴隷について調査し告発した人）どんどん野生を取り戻していくターザンに頑張ってついていくっていうコミカル要素もあり、彼をサポートする力強い仲間っていう要素もあり、かなり魅力的でした。

よく知る冒険活劇を最新技術で描き出しつつ、ストーリーに深みを増してかなり面白い物語にしてましたし、アフリカ賛美というか、自然の素晴らしさも感じられる新しいターザン映画になってて、ストーリーを知っている人こそ楽しめるそんな作品だなと思いました。

Blu-rayレンタルにて吹き替え版で視聴。主演を桐谷健太くんがやってて、僕はすごく好きな俳優さんである一方、ちょっと苦しそうな喋り方するのでどうなんだろうと少し不安だったんですが、聞きにくいという部分もなく、問題なく見れました。