そのヒロインを井上真央が演じるほか、岡田将生、尾野真千子、高橋克実、松雪泰子、荒川良々ら共演。
あらすじ
依頼者たちに代わって謝ることで、彼らが抱える多種多彩なトラブルを収束する東京謝罪センター所長、黒島譲(阿部サダヲ)。ヤクザの車と追突事故を起こし、法外な賠償金の支払いを迫られていた帰国子女・典子(井上真央)は、彼に助けられたのがきっかけでセンターのアシスタントとなる。二人は、セクハラで窮地に陥った下着メーカー社員の沼田(岡田将生)、あるエキストラの起用で外交問題を起こしてしまった映画プロデューサー・和田(荒川良々)など、さまざまな顧客に降り掛かる問題を謝罪で解決していく。(シネマ・トゥデイより)
最初にオムニバス、と触れましたがストーリーが進むに連れてそれぞれが意外な形で絡んでいくので、そこはさすがクドカンといったところ。なんでカレーの食べ方に驚いてるんだろう、とか、わちゃわちゃとか、不条理ギャグとか、伏線が回収されていくのは本当に気持ち良かったです。
基本コメディーなので随所にクスッとするネタがひろがっていて、製作陣のこれまでの作風が好きな人は本当気にいると思います。ニヤニヤしっぱなしだっった。高橋克実&松雪泰子が別れた元夫婦と言う設定なのですが、ある登場人物に「BSの通販番組で青汁飲んで驚いてるババアじゃねえか!」ってディスられてて笑いました。松雪さんクラスはまだそこまでじゃないけど、そこでしか見なくなった人いますからね……。
高橋さんは高橋さんでハゲいじりが激しいし。そうやってバカにしてたら結構なキーパーソンで後半がっつり出てくるからびっくりです。
そのストーリーもそうなのですが、親子間の不器用さもアクセントの1つになってて、家族に限らず、素直に謝ったりできたらもっと違うのになーってことはしみじみ感じました。一回タイミング逃すと「今さら……」って感覚になるのも分かるんですけどね。
序盤が結構「なるほどなー」って言う謝罪メソッドの説明になってて、普通に参考にしそうなくらいのクオリティ。だからこそトントン拍子で成功するのですが、後半、所長が絶大な自信を誇る「土下座」が通用しない事態に陥ってからも面白かった。全部裏目に出てくる。
架空の国を登場させるはちゃめちゃは割と使われる手法だと思うのですが、濱田岳くん扮する通訳の「だいたい」がツボでしたね。とらや(の羊羹)とかなんで知ってるんだ。日本人なのか?とかね。皇太子役の野間口さんもすごく自然でした。攻殻機動隊(笑)
どう解決するのか身構えていると、所長の回想としてセンター立ち上げに至る物語が描かれます。ちょいちょいギャグ挟むけどこれもかなりあるあるエピソードで、一緒になって「そう言うことじゃないんだよー」って感じました。現実だとクレーマーとして淡々と扱われそうだし、グッとこらえて忘れるしかないよね、って事が多いと思いますが、劇中ではしっかり解決してくれたのでちょっとスッキリしました。
結構勢いというか、現実はこう上手くいかないかもしれないけど、でも良かったね、とホッコリした気持ちで見られる作品。クドカン節が好きな人には特にオススメできる作品です。
日テレで10月に放送されたのを録画&視聴。現在Huluで配信中のようなので見逃したという方はそちらでもどうぞ。
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