キリング・ガンサー / その姿さえも誰もが見たことのない凄腕のヒットマン・ガンサー。彼を倒すため、名だたる殺し屋たちが手を組むことになるが、一人、また一人と仲間がやられていき……。シュワちゃん出演のアクションコメディ。

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アーノルド・シュワルツェネッガー出演。鮮やかに仕事をこなし、目撃者さえいない凄腕の殺し屋、通称「ガンサー」。彼が世界ナンバーワンなのは誰の目にも明らかだが、その座を狙う同業者のブレイクは、彼を殺して自分が1位になることを計画。そのために各地から集められた個性豊かな殺し屋たちのチームは最強に見えたものの、ガンサーはさらにその上を行っていて……。コミカル要素たっぷりのアクション作品。
タラン・キラムが主演の他に、監督、脚本も兼任。
コビー・スマルダーズ(アベンジャーズ)、ハンナ・シモーヌ(「New Girl ~ダサかわ女子と三銃士」)ら共演。
あらすじ
謎多き伝説の殺し屋ガンサー(アーノルド・シュワルツェネッガー)を殺して世界でナンバーワンの称号を得ようと考えているヒットマンのブレイク(タラン・キラム)は、世界各国から腕利きの殺し屋たちを招集する。ガンサー殺害チームを結成して追跡を開始するが、彼らの行動を先読みするかのようなガンサーの猛反撃に遭う。ブレイクは仲間を失いながらも、何とかガンサーのアジトにたどり着く。(シネマ・トゥデイより)


ブレイク役で主演のタランはコメディアンとしても知られ、過去には人気 TV番組「サタデーナイトライブ」のレギュラーでもあったほど。だからいくら「伝説の殺し屋を倒すため、殺し屋チームが結成された」とうたった作品だったとしても、これがコミカル映画だと分かってもらえるはずです。
ちなみに劇中でブレイクのかつての恋人リサとして出演しているコビー・スマルターズは実生活で夫婦だそうです。アベンジャーズシリーズでのマリア・ヒル、フューリー長官(黒人で眼帯してる人)の右腕的ポジションの人と言われれればピンとくる人も多いはず。(上記予告動画で一番最初に「ガンサー」と言ってる女性です。)

この手の作品では割とある「有名俳優出演を売りにしているが、実際は少ししか出番がない」パターンもすこし覚悟していたのですが、バトルシーン全体の中では一部であるものの、ちゃんとシュワちゃん本人の格闘シーンが結構あります。あらすじにある通り、物語後半になってガンサーのアジトに侵入した主人公チームを待ち構えていて、そこでついに直接対決となるわけです。

映画冒頭「伝説の殺し屋をやっつけるシーンをカメラで撮影させ、ドキュメンタリーにする」と息巻いたブレイクの計画によって、視聴者的にはドキュメンタリーチックな映像を見せられている形になります。オーディション番組での出場者紹介VTRのようなスタイルで、一人ずつ殺し屋チームが集まっていく姿はどんな白熱バトルが待ち受けているのかとてもワクワクしますし、アジア人俳優(マネーモンスター にも出ていたアーロン・ヨー)扮する、血を見ると嘔吐してしまう「毒薬使いの博士」だったり、ものすごい握力を持った義手をもつ通称「クラッシャー」、すごい殺し屋の愛娘サナなど、個性豊かでした。お決まりパターン、メカやITに強いオタク少年も登場。ガンサーにバレないためにした変装が斜め上の発想すぎて面白かったです。

そういう設定なのでカメラクルーとしてもう一人が常に同行しており、あまりに危険だったため途中でカメラを放置してブレイクに怒れられる一幕もありました。予告動画でネタバレされちゃってますが、そういう動きを全部感知していたガンサーが、自分の方にも撮影係を用意して、いかにして殺し屋たちよりも一枚上手かを全部録画してるという、二重構造になっています。「なめ(た)プ(レイ)」しすぎ。テレビ番組「逃走中」シリーズのようにカメラクルーが主要メンバーに張り付いてるので、「相手にバレないようにちゃんと付いてきてよ」っていう演出があるのも地味に笑えました。
すでに触れた、シュワちゃんバトルシーン、ガンサーの直接対決では担ぎ手が退散し、テーブルの上や床など、部屋に錯乱した複数のカメラ越しに見ているという映し方もなかなかうまいと思いました。ただ、ブレイクがあまりにも弱くて……。予告動画でも例によって余裕しゃくしゃくで煽ってるシュワちゃんが見れますよね(笑)

それだけじゃなく全体的に殺し屋チームが実力はあっても妙に間抜けで、本人たちは真面目にやってるのに常になんか面白くなってたのがすごかったです。ブレイクの師匠という設定の老人、すごそうなオーラ出しててすぐに持病が悪化して戦線離脱という完全な出オチキャラなんですけど、彼のお墓までギャグとして使われてて不謹慎ながら笑っちゃいます。

本格的なクライムアクションを期待すると相当残念な出来ですが、シュワちゃんがまるで遊ぶように主人公チームを翻弄し、ちょっとだけアクションも魅せてくれるという部分はB級作品と分かって見ている身としては楽しめました。過去作オマージュも多々あるし(セリフにニヤッとできるかも)

WOWOWにて字幕版を録画、視聴。
吹き替え版はどうやらいつもの玄田哲章さんが担当されてるようです。

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