科捜研の女 -劇場版- / 20年以上、シーズン21まで続いている人気テレビドラマの映画版。連続転落死事件の影に「ダイエット菌」が。京都県警科捜研の研究者たちが謎に挑む。過去の出演者たちもゲスト出演。

沢口靖子主演。テレ朝の長寿ドラマシリーズの一つ「科捜研の女」の劇場版。事件の証拠を科学的に捜査する研究チームが謎に挑む大ヒットドラマであり、今回は連続転落死を調査する中、科捜研そのものや、主人公マリコ自身にも危険が及ぶことになる。
京都だけでなく、イギリスやカナダなどの研究者たちが次々と転落死するのだが、不審な点は見つからず自殺扱い。しかし京都府警の科学捜査チームが調べていくと、東京の科学者が作り出した「ダイエット菌」との関連が見えていく。それを飲むことで患者は痩せていき、しかも副作用はないということだが被害者は皆菌やウイルスに関わる者ばかり。半ば強引に捜査を進めようとしたことでマスコミを使って悪者にされてしまい……。
内藤剛志、若村麻由美、風間トオル、斉藤暁といったレギュラーメンバーに加え、佐々木蔵之介、佐津川愛美ら共演。
あらすじ
京都、ロンドン、トロントなどで、科学者が高所から次々と飛び降りる連続変死事件が起きる。犯罪であることを裏付ける物的証拠が出てこないために自殺として処理されそうになるが、京都府警科学捜査研究所の榊マリコ(沢口靖子)と捜査一課の土門薫刑事(内藤剛志)、解剖医の風丘早月教授(若村麻由美)らは事件だとにらみ、独自に調べを進めていく。やがて捜査線上に、未知の細菌を発見して国際的注目を浴びた天才科学者・加賀野亘(佐々木蔵之介)が浮上する。だが、彼には確かなアリバイがあった。(シネマ・トゥデイより)


科捜研の女、先日のシーズン21で現行の連続ドラマ記録で最多シーズンを更新したそうで、その歴史の長さが伺えます。一度見たことはなくても沢口靖子主演でそういった作品があるの知らないって人はほとんどいないと思います。僕自身はというと毎回必ず見ている、とは言えないものの、その時に見るものが余裕があればできる限り視聴。特に最新作は結構見れました。基本的に1話完結なのでシーズンの途中からでもなんとかなるのも魅力ですよね。

この劇場版では「おそらく過去シリーズの出演者なんだな」って人がたくさん出てきて、そういう意味ではシリーズファン向けの、ちょっとした同窓会的な雰囲気もあります。が、どんな仕事をしててどんな関係なのかはサクッと触れるし本筋にはそこまで影響しないので知らなくても問題なし。監査役できた人がマリコの父親だとか、お偉いさんとして出てくる渡辺いっけいが元旦那。みたいな感じでこういうSPだからこそ出てくる人もいますしね。

メインとなるストーリーは上記あらすじの通りで、どう考えてもダイエット菌の何かが作用して飛び降りさせてるのは間違い無いのですが、天才科学者が直接手を下してるのか、あるいは似た成分を誰かが作ってる?などなど決定打にかけて辿り着けないのが面白い。何と言っても「治験してる人(双子の片方)はどうして平気なのか」って問題があるから、菌そのものが即毒薬って決めつけられないもどかしさ。

犯人候補、怪しい人も複数いて、その研究者(佐々木蔵之介)以外にも、それぞれの被害者のすぐそばの研究員たち(佐津川愛美や宮川一朗太)も妙に隠し事してそうだしで予想しながら見るのも楽しかった。基本的に最後の最後までわからないですからね。この作品。ちなみに僕自身はこの人しかないだろうな、って思ってたのにはずれてしました(笑)

劇場版だからピンチの規模も大きくて、京都府警の捜査自体が問題視されてしまい、監査が入ることに。これでスムーズに調査できなくなりました。そういえば先日のシーズン21でも似たようなピンチで、マリコが自宅謹慎的な状況になってたな。でも映画はさらに上をいき犯人からの直接攻撃にあって彼女が同じ転落死の危険に。まあ主人公死んだら終わりだからギリギリで助かるか、あるいは演技かって読めちゃうからハラハラはしませんでしたけど。

そういう中でそれぞれエキスパートが必死に調査し、ついに決定的な証拠に辿り着くという科学捜査モノの醍醐味も健在でしたし、マリコが紡いできた縁、歴史の長さを実感させてグッときました。カナダの人だけは僕知らなかったなー。この番組も結構な割合で再放送してくれますけど、チャンスがあったら見逃してる部分も補完したい。しかも過去に見たやつもどんどん記憶から抜け落ちてますけどね汗

いつも犯人逮捕のために活用されている科学が、今回は殺人に使われてしまうところ。そして重要参考人たちが科学者ってことで主人公たちとはまた違うタイプの価値観、姿勢が見れたのも良かった。言い分が少しわかるというか、何するにもお金が必要で、そのためには結果を出さなければってのは他の仕事にも通じますからね。警察の中であまりそういうの気にせずにやれちゃう科捜研とはちょっと違って当然かも。ただそれに固執しすぎて、研究や、その第一人者に心酔してるっていうの怖さもよく出てました。

そうそう、内藤さん主演の方の「捜査一課長」では部下を務める金田明夫さんがこっちでは上司なんですが、そちらのドラマの名台詞「必ずホシをあげる!」って言っててニヤリとしました。
ちょい役ゲストでは冒頭に伊藤四郎さんが思わせぶりに登場して本編には関わらないのとか、終盤の方のレポーター役で声優の福山潤さんが顔出し出演したりとか細かい部分も楽しいのでお見逃しなく。

シリーズファンでもそうじゃなくても楽しめる作りになっていますし、映画にこういう表現は失礼かもですがかなり豪華な2時間サスペンスという印象で面白かったです。

Amazonプライムビデオで視聴。

22年4月現在、会員見放題対象です。

B09LD3DF2K
科捜研の女 -劇場版- [DVD]

B09LD3R4NB
科捜研の女 -劇場版- [Blu-ray]

動画はこちら
https://amzn.to/3ry0b9p

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック